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ヴァルトランサー・オウガ!

作者:たくみ
『それは一対の神に唆された人々が舞い踊る、鎧衣装の舞踏会』

 力を失って地上に舞い降りた白の幻神"ヴァルト"、そして黒の虚神"シュヴァルト"。
 対極の存在として争い合っていた両者は、地上の人間を唆して力を与える代償に、自らを信仰することによってその力の礎となることを強要した。
 しかし神によってもたらされた力"ヴァルトス"は人の器を越えて、地上に大きな争いを招く火種となってしまう。
 その争いによる歪みを正すべく現れた"調律体"と呼ばれる存在が、神とそれに関わる者たちを地上から排除すべく暗躍し始めた。
 その際に生じる、決して少なくない被害に人々を巻き込みながら。

 神の力を得た人々はこの状況を前に、それぞれの思惑を持って動き始める。
 ある者は、理不尽に巻き込まれる人々を救うために。
 ある者は、状況に関わらずただ己の望みを叶えるために。
 ある者は、混乱を利用することによって利益を得るために。

 今日もまた街の片隅で、人知れず戦いの幕が開こうとしていた。
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