6「炎の使い」
01クワン「ええと・・・グアさん・・」
02グア「グアでいいし敬語じゃなくていい。歳も3つしか変わらねえしな。どうしたクワン」
03クワン「あの、確認なんだけど・・・。竜って絶滅したって・・・」
04グア「そうだな」
05クワン「じゃああそこに寝ている巨大ないきものは・・・」
06グア「竜だな」
07クワン「だよね!!!あれ竜だよね!!!本物!!!!うわああ!!!」
08グア「ああ・・、っはは!最近来たのかお前。なるほどな。そりゃ本物の竜みれば興奮するよな、俺もそうだった。」
09アーナ「なに納得してんのよクワン。絶滅したって聞いてんのになんで竜がここにいるのかって疑問に思わないわけ?」
10クワン「ごめんつい。」
11グア「正確には7匹以外、絶滅したんだ。その七匹ってのは竜の王でな。神竜と総称していうんだが、神のシモベとも言われていて俺たち選ばれし若者のパートナーでもある。」
12クワン「パートナー?」
13グア「俺たち7人にそれぞれ力があるのは知ってるな?俺は炎、クワンは時、アーナは水。そして俺たちにそれぞれ一匹ずつその力を表す竜の王がついてるんだ。つまり俺には炎竜のアイツがついてる。こいつらは使いのもとに必ず現れるからお前らの時竜と水竜ももうすぐ来るだろうよ。まあ魂竜と闇竜は別らしいけどな。」
14クワン「あそこに寝てるのが炎竜なの?」
15グア「そう、グマっていう名前なんだ。俺の妹がつけた。俺と似た名前つけるなんて可愛いだろ?」
16アーナ「グアには妹がいるのね?今その子はどこにいるのよ?」
17グア「・・・あそこだよ、グマの近くにいる。」
18クワン「あれって・・・・・白骨・・・」
19グア「死んだんだ。殺されたってのが正しいけどな。」
20アーナ「まさか・・・・・」
21グア「そのまさかだよ。悪魔、あいつらに殺されたんだ。まだ小さかったのにな・・」
22クワン「なんで・・・」
23グア「悪魔は竜が嫌いなんだ。その竜たちと俺の妹は本当に仲がよかった。だから殺された。グマも最初は俺よりも妹のほうに懐いていたよ。妹が死んで、気が狂ったみてえに暴れてたアイツを俺は必死になだめたんだけどな。」
24アーナ「その頬の傷はその時に受けたもの?」
25グア「これだけじゃないさ。俺の身体は竜の爪あとで傷だらけだよ。心臓の上をやられたときは流石に死ぬとおもったけどね、あははっ」
26アーナ「いやあははじゃないでしょうよ・・もう大丈夫なわけ?」
27グア「大丈夫だよ。グマも今じゃ俺を信頼してくれてる。まあずっと妹の前から動かねえけどな」
28クワン「グアもグマも悪魔には敵わなかったの・・?」
29グア「さあな・・・真正面から戦ってどうなってたかはわかんねえ。ただ暗黒術を使われちゃあ手も足も出なかったよ。」
30アーナ「暗黒術、聞いたことあるわ。それってなんなの?」
31グア「バオールが使う事のできる術だ。一匹に一回しか使えないらしいんだがかなり強力でな。魂をそのまま抜き取ることができたり、死体に魂を入れて操ったりすることができる。」
32クワン「死体に魂を入れるなんてそんなこと・・!!!」
33グア「主に竜に入れるんだ。竜は絶滅したと言ったが、実際は悪魔に殺されて、暗黒術をかけられた。そして・・・闇竜になったんだ。」
34アーナ「可哀想・・・・」
35クワン「ちょっと待って、今闇竜って言った?闇の使いの竜も闇竜なんじゃないの?」
36グア「さすがクワン。そうなんだよ、俺もそこが引っかかってるんだよな。闇竜になったら感情をもたず悪魔に一生仕えることになるはずだ。そんな闇竜が俺たちの仲間になるなんて、ちょっと変だろ?」
37アーナ「その闇竜をパートナーにしてる闇の使いも一体どんな奴なのよ・・。魂と闇の使いに関してはほとんど情報もないしね・・・。」
38グア「まあとりあえずはその二人以外の使いと会うことだな。風と雷がいる場所は知ってるのか?」
39クワン「ああ確か、風は風の谷で、雷は雷の城跡、だったっけ」
40アーナ「そう、ただどうやって行くかが問題なのよね・・。二ヶ所とも歩いてはいけない距離だし、特に風の谷は風の力で宙に浮いてる谷なのよ。ずっと動いてるから地図にものってないし・・。」
41クワン「ええ?!それ僕達だけで行けるの?」
42グア「おいおい、大事な仲間忘れてんぞお前ら。」
43アーナ「まさかあなたの炎の力で人間ジェット!なんて言わないでしょうね?」
44グア「ばあかw!俺じゃあねえよ。ま、それも楽しそうだけど・・・おい、グマ。」
45クワン「・・・っ!!もしかして・・・・!!」
46グア「時竜と水竜も来たみてぇだな。さあて、興奮しすぎて落っこちんなよ?クワン」