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クワンジュと魔法の鍵 台本  作者: A20
第4章「真実と魂と闇」
31/47

31「悪魔と闇の使い」

01クワン「悪魔の本当の姿?」

02リブ「トゥルハンス人は地上人だった者の魂で、つまりは死者の魂なのさ。同様に悪魔は人間の心の中にある「憎む感情」の化身。人を憎みながら地上で死んだ者はデッダによってバオールやバロールに改造されるのさ。だから外見は変わらないけど歳はとるのさ。」

03グア「そういえばバオールが若いとかなんとか言ってたな・・。」

04リブ「さっきも言った通り、人間が憎いと思いながらトゥルハンスに来た姉貴は、最初にたどり着いた場所がメディア城、デッダのいる悪魔の住処だったのさ。」

05ドラク「それで・・こいつはなんでここにおんねん?」

06リブ「デッダのことが許せないからなのさ。自分を売るために姉貴は親から嘘をつかれた。だから姉貴は嘘が嫌いなのさ。バオールは目を潰されることを嫌がって嘘をつけないから信用できたけど、唯一デッダは嘘を当然のようにつくから。」

07クワン「そうか・・だからバオールの話し方ににてると・・」

08リブ「僕は・・・メディア城からでていく姉貴を見つけてついていったのさ。本物の闇竜さまが死んだと聞いて、姉貴が独りぼっちになるのはいやだった。」

09ペイン「余計なお世話だくそ」

10スー「あ・・・」

11リブ「姉貴・・!起きたんすか・・!」

12ペイン「リブ・・スー・・てめえら何をぺらぺらと・・私はそんなことをしろと言った覚えはねえ。どけ、治療なんていらねえ。」

13ローラ「っあ」

14ドラク「おいおいおいこらてっめえ!治してもらっといてなんやあその態度は!ありがとーくらい言わんかい!」

15ペイン「いう筋合いはない。お前らの仲間になるつもりもない。去れ。」

16クワン「そういうわけにはいかない。君は僕らとともに来るんだ。君が嫌がっても、僕らは仲間だって決まってるんだから。」

17ペイン「仲間?反吐がでる。お前らにも幻覚を見せることだってできるんだ。命が惜しければさっさと失せろ、二度と顔を見せんじゃねえ。行くぞ、リブ、スー」

18スー「・・・・・・」

19ペイン「どうした」

20スー「・・・この人たちと行きなよ。」

21ペイン「あ?何言ってんだ、わけわかんねえこと言わずにこい。」

22スー「わかるでしょ、この人たちと一緒にいくべきだよ。」

23ペイン「それは私が決めることだ。私はお前とリブがいればそれで」

24スー「僕は・・・行かない。」

25ペイン「・・・!」

26スー「ここに・・・残りたいんだ」

27リブ「まさか・・・・スー・・・」

28スー「兄ちゃんたち、二人をよろしくお願いします。」

29グア「・・・・どういう、ことだ?」

30ドラク「そりゃ俺らからすれば・・・かまわへんけど・・」

31クワン「・・・・・ローラ、君にはわかるんでしょ?スーが・・何を思っているのか・・」

32ローラ「・・・・・・はい・・。」

33スー「確かに・・・僕は・・・村の皆を殺したいって思ってた。・・殺したら、もしかしたら死にたいっていう気持ちもなくなるかもって。救われるかもって・・思ってたんだ。でも・・・逆だった。」

34ペイン「・・・・・・」

35スー「・・・っや、っぱり・・・っ、やっぱり・・!皆のこと・・好きだったんだ僕・・!母さんのことも父さんのことも・・!大好きだったんだ・・!涙がでるんだよ・・っ僕が!・・望んで殺したはずなのに・・!悲しくて涙がでるんだ・・!」

36クワン「スー・・・」

37スー「・・・・っ・・だから・・僕、村のみんなと一緒にいたいんだ・・。ごめんなさい・・助けてもらったのに・・・無駄にしちゃって・・・ごめんなさい・・っ」

38ペイン「・・・・好きにしろ、・・・それはお前の命だ」

39スー「・・・うん、・・ありがとう。この鍵…返すね。仲間の証って渡してくれたの嬉しかった。どうか仲間たちと幸せに、それじゃ・・・さよなら」

40ドラク「・・・倒れたぞ・・?大丈夫か・・・って・・・、!!」

41グア「・・これもお前の力か?闇の使い」

42ペイン「・・・・・・」

43リブ「そう。これも姉貴の力。・・いわゆる安楽死みたいなものなのさ。」

44ローラ「そんな力が・・・」

45ペイン「・・・相手もそれを望んでいないと使えない力だ・・意味のない力だよ・・・幸せになんて、・・・なれるわけない・・・」

46クワン「・・・・・・君の名前をおしえてくれないかな。」

47ペイン「・・・ヘイト・リッド・ペイン。」

48グア「それ、偽名だろう?そんな名前・・・」

49ペイン「・・・私にはその名しかない。」

50クワン「リブ」

51リブ「僕も・・その名前しか知らないのさ。だから姉貴って呼ぶようにしてる」

52ローラ「・・・忌み嫌う痛み、だなんて・・・そんな悲しい名前・・」

53ドラク「・・・んなああ!もうさ、あだ名つけりゃあええんやろ?」

54クワン「え?」

55ペイン「は?」

56ドラク「お前は今からシャイン、や!拒否権はない!」

57ペイン「・・・なっ」

58グア「光、か!そりゃあいいな!」

59ローラ「素敵ですね!シャインさん!ふふっ!」

60ペイン「わ、私はいいとは一言も・・・!」

61リブ「いいじゃないすか姉貴!それに、姉貴の目的はデッダを殺すことなのさ。ならこいつらと一緒に行動したほうがその目的も達成されやすいっすよ!ね?」

62ペイン「・・・・ぐ・・」

63クワン「一緒に行こう、シャイン。これは僕たちの願いでも、スーの願いでもあるんだ。」

64ペイン「・・・・はあ・・・。お前らを信じたわけじゃない。私は人間が憎い。だがそれと同じくらいにあいつも憎い。私は私の目的のために動くだけだ。勘違いをするな。」

65クワン「ってことは・・」

66リブ「これからよろしく頼むのさ。」




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