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クワンジュと魔法の鍵 台本  作者: A20
第4章「真実と魂と闇」
30/47

30「スーの願いと力」

01クワン「・・・・この喋り方・・・、バオール・・・・?」

02ドラク「な・・・なんやあいつ・・。全身真っ黒のコート着てフードかぶっとる・・。気味わるいやつやな・・・」

03グア「それも気になるが・・・クワンと闇の使いの間にいつはいったんだ・・?」

04ローラ「・・・!あの方・・・!闇の使いさんに刺されてませんか・・?!」

05スー「・・・・・・あ・・」

06ペイン「眠れ。」

07スー「・・・・・・」

08ドラク「お、おい・・!まさかそいつ殺したんちゃうやろなおまえ!闇の使い殺されたら・・・って」

09ローラ「やっぱりナイフが腹部に・・・・!ケガの手当てを・・・」

10グア「いや待て、相手が何者かわからないのに近づくのは危険だ・・!」

11ローラ「でも・・・!」

12ペイン「おい、いつまでも座り込むな。目障りだ。」

13クワン「あ・・ごめん・・なさい・・。えっと・・・君は誰・・?この男の子は生きてるの・・?なんでここに・・・傷は・・・」

14ペイン「質問は一つずつにしろ愚かな人間。」

15クワン「・・・・この子は、・・闇の使いは生きてるの?」

16ペイン「・・・スーが闇の使い?こいつにそんなもの無理に決まっているだろ。今は寝ているだけだ。」

17クワン「スー・・ってことはこの子が村の生き残りの・・・。じゃあなんで鍵を・・・」

18リブ「あねきいいいいい?!なにしてんすか!!どーなってんすかあ!!!なんすかその傷うう??」

19ドラク「っな!!!竜?!真っ黒くてちっこい子供の竜がきよったぞ!」

20リブ「なにさなにさ!真っ黒くてちっこくて何がわるいのさ!!」

21グア「・・どういうことだ・・?この姿・・・間違いない、闇竜だ・・・。暗黒術にかけられた竜は感情がないはずなのに・・・どうしてこんな・・」

22リブ「こんなにうるさいって?僕はうるさくないのさ!!」

23ペイン「・・・、っ!」

24リブ「おっと、・・・・気を失ってる・・、うーん随分と深くまで入っちゃってるな・・風の谷まで少し遠いけど行くしかないかな・・」

25ローラ「あの・・!私は風の使いです。風の谷の薬草も持っていますし、癒しの力もあります。治療をさせてください・・!」

26リブ「・・・風の使い、ね。なるほど君たち姉貴を捜しにきたのさ?」

27クワン「捜しにってことは・・じゃあこの人が闇の使い・・・?」

28グア「おい、お前は闇竜だよな?闇の使いと一緒にいるってことは、パートナーであることはわかるが・・・お前はなにものだ?」

29リブ「僕はリブ。名前は姉貴がつけてくれたのさ。僕は君の言う通り、悪魔に暗黒術で一度殺されたただの竜。つまり、本物の闇竜様じゃない。」

30ドラク「にせもんってことかいな?!」

31リブ「僕が闇竜さまだなんて恐れ多いのさ。僕を殺したバオールの目が見えてなかったおかげで、術は僕をかすめただけだった。だから僕は今こうしていられるのさ。」

32ローラ「だから闇竜なのに感情をもっていられるんですね・・・」

33リブ「風の使い、姉貴を癒してほしいのさ。多分姉貴が起きていたら嫌がるだろうけど僕は姉貴が傷つくのはいやなのさ。」

34ローラ「もちろんです。」

35クワン「リブ、この人は・・・」

36スー「この人は、とても優しい人だよ」

37ドラク「お前・・・起きたんか・・!」

38スー「この人が気を失ったことで僕にかかってた力が解けたんだ。」

39グア「力?闇の使いの力か?」

40スー「そう。この人の力は、幻覚。過去を読み取ったものや、あのひとが作り出したものを幻覚化させて見せることができたり・・・。あとは・・相手に幻覚をみせることで精神ダメージを与えて、自ら命を絶たせることができる。村の皆は・・・それで死んだ。」

41クワン「やっぱりモロ村の人はこの人が殺したのか。でもさっき君は優しいって・・・?」

42スー「優しくて、悲しい人だ。僕は村の皆にいじめられていたんだよ。毎日殴られ蹴られ、罵声を浴びせられた。・・・自分の親にまで。僕は・・・もう限界だったんだ。」

43ローラ「そんな・・・」

44スー「死にたいと思ってた。・・・そして、僕が死ぬ前に、皆を殺したいとも。そんな時にあの人と出会ったんだ。助けを求めた僕の話をあの人は黙って聞いてた。でも何も言わずにどこかへ行ってしまって。それで僕が村に戻ったら皆死んでた。」

45グア「お前が望んでいたことだったのか。」

46スー「そうだよ。それをあのひとが叶えてくれた。きっと・・・すごく苦しめてしまったと思う。」

47クワン「どうしてそう思うの?闇の使いの噂はあまりいいものじゃない。悪魔や人間を見境なく殺してるって。」

48リブ「姉貴は地上にいたときに、両親に嘘をつかれ身を売られたのさ。だから人間を恨んだままトゥルハンスに来たために悪魔側に近くなってしまった。」

49ローラ「その、悪魔側に近くなった、というのは・・?」

50リブ「トゥルハンスの本当の姿はしってるのさ?」

51クワン「うん、きいたよ・・・。」

52リブ「なら悪魔の本当の姿は知らないのさ。」


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