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クワンジュと魔法の鍵 台本  作者: A20
第一章「トゥルハンス」
3/47

3「水の使い」

01アーナ「起きろ」

02クワン「う・・・・・」

03アーナ「起きろっつってんでしょーが糞ガキ!!!!!」

04クワン「ひぇえ?!えっ?!え・・な・・・」

05サレ「アーナよ・・・少しは第一印象というものをじゃな・・・」

06アーナ「いらないわよそんなもん。この忙しい時にぐーすかぴーすか穏やかな顔で・・・ちっ、腹の立つ!」

07クワン「・・口悪いなこの子」

08アーナ「なんか言った?口悪いって言ったな今?」

09クワン「ちゃっかり聞こえてるんじゃないか!!」

10サレ「あああもうやめるんじゃ!!」

11アーナ「サレバルト!私こんな弱っちいの嫌よ!時の使いが来るっていうから格好も少し整えたのに!」

12クワン「・・・髪の毛外に超ハネてるけど」

13アーナ「・・これはくせっ毛だから仕方ないの、なにあんた殺されたいわけ?捻り潰すわよ?」

14サレ「アーナ、少しは仲良くするんじゃ・・。クワンよ、この子はアーナ、水の使いじゃよ」

15クワン「えっ、水の使い?!」

16アーナ「ラルトス・アルメニア・アーナよ。よろしくしたくないけど一応よろしく。アーナでいいわ。」

17クワン「グランデ・ダ・クワンジュ。よろしくしたくないけどよろしく。クワンでいいよ。」

18アーナ「わかったわ。質問なんだけど地上人は皆あんたみたいなひょろひょろなの?クワン」

19クワン「質問を質問で返すけど、君も選ばれし若者なら地上人だろ?アーナ」

20サレ「あー・・そのことなんじゃがの?クワンジュ」

21アーナ「残念だったわね?私はトゥルハンス人よ」

22クワン「えっ、でもさっき」

23サレ「この子は少々特別でな、トゥルハンス人の父と母の間に生まれた生粋のトゥルハンス人じゃが鍵を持っておったのじゃよ。」

24アーナ「そう、特別なの私。わかった?クワン」

25クワン「ほんと可愛くないな君!」

26アーナ「可愛くなくて結構!!悪魔をぶっ飛ばすのにそんなものいらないわ!」

27クワン「っ!・・・悪魔、か」

28アーナ「あんたが今何考えてるか当ててあげる。やっぱり悪魔って存在するのか、ってところかしら。これだから平和ボケした地上人は。散々言われたとおもうけどマジで死ぬから、覚悟しなさいよ?死んだ人は、・・・戻ってこないんだから。」

29クワン「・・?」

30サレ「・・・アーナの両親はアーナが赤ん坊の時にの」

31クワン「あ・・・ごめ」

32アーナ「謝ることじゃないわ、しょうもない話よ。トゥルハンスで生まれた赤ん坊が鍵を持ってるなんて過去一度もなかった。だからメディア様に相談しようとメディア城に行って・・・殺されただけ。」

33クワン「メディアってこの世界を治めてる人だろ?!そんな人に殺されたのか?!」

34アーナ「んなわけないでしょ!会う前に殺されたのよ!!メディア様はすごく綺麗で優しい人って聞いてる。ただ・・会うことは禁忌。絶対に誰にも許されない。馬鹿だったのよ、私なんかの為に命を落とすなんて。」

35クワン「そんなこと」

36アーナ「だから!悪魔なんてやつは大っ嫌いなの!!選ばれし若者になったのは好都合、あんたにもその協力をしてもらうから。だから覚悟してっていったのよクワン。」

37サレ「はいストップ!ストップじゃ!!!もう良いじゃろうふたりとも。クワンジュもこの世界に来て間もない。話を聞くより見た方がわかりやすいじゃろう。とある場所に案内しよう。ふたりともわしについてくるんじゃ。」

38アーナ「・・?」

39クワン「・・?」

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