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クワンジュと魔法の鍵 台本  作者: A20
第4章「真実と魂と闇」
29/47

29「モロ村」

01ローラ「竜の皆が頼みを聞いてくれてよかったですね、クワンくん」

02クワン「そうだね、ジューグたちにはいつも迷惑かけてばっかりだな」

03グア「ところで竜たちがいない今、モロ村まではどうやっていく?歩いていける距離なのか?」

04リュック「いや、歩いていくには時間がかかりすぎる。不本意だが俺が獣化して連れて行ってやるよ。」

05ドラク「獣・・化?」

06ハン「森獣族は獣と人間が混じりあった種族なんだけど、獣化すれば完全に獣の姿になれるんだ。まあ時間に制限はあるんだけどね。」

07ローラ「リュックさんは鷹の森獣族さんでしたものね」

08グア「でも俺たち全員を連れていける鷹なんて・・・」

09リュック「あああもう黙ってろ、今から獣化する。ただし、俺が良いっていうまでは目を閉じてろ。獣化するとこを見られるのは好きじゃねえ」

10クワン「わかった。・・・・・ってなんかすごい音してるけど・・・・」

11ハン「獣化するときは当然骨格から変わるからねえ。見ないほうが君たちにとってもいいだろうね。」

12リュック「・・・はぁ。よし、もういいぞ。」

13ドラク「うおおおおすげえでっけえ鳥・・・!!」

14グア「なるほどこの大きさなら全員乗れるな・・!すごいぞリュック!」

15リュック「うっせえ!俺は普段の姿のほうが好きなんだよ!ハンに頼まれたから仕方なくやるだけだ!」

16ハン「俺言った覚えないけどなあ」

17ローラ「リュックさん・・・いい人ですね。」

18クワン「助かるよリュック・・ありがとう」

19リュック「ぐっ・・、いいから乗れよ!さっきも言っただろ、お前らにもあいつにも時間はねえんだ」

20クワン「そのことなんだけど、その少年にとっても時間がないってどういうこと?その子についてほかに得た情報とかあるの?」

21ハン「少年の名前はトランク・リドル・スー。前に説明した通り彼はモロ村の唯一の生存者で、ドラクと同じくらいの歳だったはずだ。その歳で親も含めた村の皆を殺されちゃあ・・」

22グア「確かに耐えられないかもな・・」

23リュック「そのガキに会ったら強く刺激しないことだな。なにをしでかすかわかんねえ。・・・・悪い、あのでかい木のあたりでお前たちをおろす。モロ村まではそれほど遠くない。」

24ドラク「なんや、急用おもいだしたんか?」

25ハン「俺たちは森獣族だからね・・。人の村ってのはいくら崩壊していたとしても近寄りたくないものなのさ。本当は一緒にいてあげたいんだけど・・。」

26クワン「何言ってんだよ。本当に助かった、ありがとう。二人には感謝してもしきれないよ。」

27リュック「・・・お前よくそんなこと恥ずかしげもなく言えるな。」

28クワン「・・え?」

29ハン「感謝してるのは俺たちのほうさクワン。森獣族の僕たちにここまで親しくしてくれるのは君たちくらいだ。ありがとう、だなんて言われ慣れてないから恥ずかしいけど、本当に嬉しいよ。こちらこそありがとう。風の谷の時にも言ったけど君たちの力にはなりたいと思う。いつでも呼んでくれ。できる限りのことはしよう。」


30クワン「ここか、モロ村・・」

31ローラ「焦げの匂いが充満していますね・・・それと・・少し血の匂い・・」

32グア「随分と静かだな。崩壊したっていうのは事実らしい。・・・・見ろ、看板がある。」

33ドラク「ウェルカム、モロ・・・ってようこそって状況ちゃうやろ・・テントもほとんど焼けてしもて原型残ってへんし。」

34ローラ「あそこに見えるのは井戸ですね。この焦げも魔法の炎ではなく人の手で使われていたもののようです。」

35クワン「火も水もある豊かな村だったなら自ら滅ぼすようなことは考えにくい。ってことはやっぱり闇の使いが・・・。」

36スー「兄ちゃんたち・・・なにしにきたの・・?」

37ドラク「びっくりした・・!お前こそなんや・・・ってあいつ、鍵もってんぞ!」

38グア「ならこの子が闇の使いか?」

39スー「なに・・・?なんなの・・・?僕を殺しにきたの・・・・?」

40クワン「そんなわけないだろ!君は闇の使いなんだろ?僕らは君の仲間だよ・・!だからそんなに怖がらないで・・!」

41スー「なか・・・ま・・」

42ローラ「ああ・・・だめ・・」

43グア「どうしたローラ?」

44ローラ「私なぜか人のまとう空気を読めるようになったんです。恐らくは風の力の影響で・・・。あの子のまとう空気が一変しました・・・!不安から・・・恐怖と殺意に・・」

45クワン「恐怖と・・・殺意・・・?なんで・・!」

46スー「仲間なんて・・・・信じない・・・仲間なんてえええ・・・・!!!」

47ドラク「ななななナイフもっとんであいつ!!!!こっちに走って来よる!!!!」

48グア「クワンよけろ!!!!」

49クワン「うわあああ!ちょ、ちょちょっとまって!!まってよ!!話を・・!!」

50スー「あああああああ!!」

51クワン「うおおお!ほんと!危ないから!!!まって!!おねが・・・うおあ!!」

52ドラク「ど、どーすんねんこれ・・!!!下手に動いたらさらに刺激与えてもうてクワンぐっさーいかれんぞ!」

53グア「俺とドラクの力ではだめだ・・!ローラの癒しの力では無理か・・?!」

54ローラ「標準が定まらない上に距離があります・・!これでは・・・・」

55スー「あああ・・・・ああああ!!」

56クワン「いって・・・・は・・っ・・・!!!危な・・・!は・・!はあ・・」

57ローラ「クワンくん・・!!

58ドラク「あいつ・・・もうやばいんちゃうか・・・?」

59グア「やばい・・クワンが限界だ・・・!!!」

60スー「しねえええええええっ!!!!」

61ローラ「クワンくん!!!!!」

62クワン「・・・・はあ・・はあ・・!・・・っ!・・・・・・・・え・・?」

63ペイン「貴様ら・・・こいつに何を言った・・?選ばれし愚かな人間どもめ・・・」




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