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クワンジュと魔法の鍵 台本  作者: A20
第一章「トゥルハンス」
2/47

2「門」

01クワン「アニー!!!!!危ない!!!!」


02クワン「う・・・・ここは・・・なっ、かか体がううう浮いてる?!」

03サレ「おお来たか。」

04クワン「誰?!?!」

05サレ「そんなに警戒するでない。わしはセーシェル・トゥア・サレバルト。魔術師じゃ。」

06クワン「怖いよ!!!!この人怖いよ!!!!!長いひげとか、それっぽくしちゃってるよー!!!」

07サレ「ちょっと待たんか!!わしは本物の魔術師じゃぞ!!このひげも地毛じゃ!!」

08クワン「誰がそんなこと信じられますか!!魔術師って・・僕が読んでる本にでてきますけど!いわゆる架空の人ですよね!?」

09サレ「まあ、お前さんにとったらわしらは異世界じゃろうからな。だが架空ではない。なぜならわしらは実際に存在するからじゃ。現にお前さんの体はどうなっておる?」

10クワン「・・・う、いてますけど・・・」

11サレ「これはお前さんの足が、この世界に慣れておらんから拒んでおるのじゃ。お前さんのように用心深い足じゃの」

12クワン「・・・・・」

13サレ「おお降りるぞ。床がふわっとしとるからな、気を付けるんじゃぞ」

14クワン「・・っと・・。もういいです、ここはどこなんですか。見渡す限り雲みたいなものしかないですけど。・・・まさか天国・・・?こんなところに連れてきて僕になにをするつもりですか・・!・・・あれ、そういえばアニーは・・・」

15サレ「はっはっは!いろいろと忙しいのうお前さんは。まず・・そうじゃな。お前さんの身に起きたことを話さねばな。」

16クワン「僕の・・?」

17サレ「お前さんは事故にあったのじゃ。車にひかれそうになった妹を助けてな。」

18クワン「ええっ?!」

19サレ「で、それはわしが仕組んだことじゃ。」

20クワン「っっぇえええ?!げほっげほ、あの・・っ、」

21サレ「なぜそんなことをわざわざしたかというとな、お前さんと接触できる機会がもーーーーーほんとうに少なかったのじゃ。なんせお前さんは自分の部屋で本ばっかり読んでおったろ。家の中は唯一わしが入り込めん場所じゃからな。」

22クワン「はあ・・・」

23「さらにお前さんが動きまわっとる間もわしはなかなか入りづらい。ということでならば事故起こして入院させちゃえ☆と」

24クワン「なんでそうなった?!え、じゃあ僕は今・・・」

25サレ「病室で寝ておる」

26クワン「僕の体になにしてくれちゃってんですか!!!」

27サレ「それもこれもとある目的のためなのじゃ」

28クワン「もうなんなんですかあその目的って・・・はあ」

29サレ「お前さんには世界を救ってもらいたいのじゃよ」

30クワン「ああ・・なるほど世界を・・え?・・え、いまなんて・・・ちょ」

31サレ「さて・・・、ギジバグーズよ!」

32ギジ♂「やっと俺たちを呼んだかサレ。おっせえよ。」

33クワン「誰?!?!ど、どこにいるんだ?!」

34ギジ♀「私はギジバグーズ。この世界の門番をしております。私は声のみで存在しておりますので姿をお見せすることはできないのですが。」

35サレ「ギジバグーズは男と女の声を持っておってな、わしの昔ながらの友人じゃ。」

36ギジ♂「よろしくな、グランデ・ダ・クワンジュ。」

37クワン「え、僕の名前・・・。」

38ギジ♀「私たちは全て知っていますよ。」

39クワン「・・へえ・・。」

40ギジ♂「信じられないって顔だな。だがこれだけは言っておこう。」

41ギジ♀「これは夢ではありませんよクワンジュ。」

42クワン「っな」

43サレ「やっぱり夢じゃと思っておったか。まあ無理もないがの」

44ギジ♂「別にな、夢だと思っててもいいんだぜ。ただ、後々後悔することになる。」

45ギジ♀「ここから先はとても危険です。あなたの命が本当に、あなたの言う"現実的に"、無くなってしまうかもしれないんですよ?」

46クワン「へ・・・?」

47ギジ♂「その驚き方・・・。サレ、さてはお前なんにも説明してねえんだろ、この面倒くさがりや。」

48サレ「てへ☆」

49ギジ♀「てへ、じゃありませんよ!他の若者たちにはちゃんと説明しているのによりによってこの子に何も説明しないなんて・・・」

50クワン「あの・・・もう本当に頭がパンクしちゃいそうなんだけど・・・。ちゃんと聞くので話してもらえませんか・・?他の若者・・?ここに呼ばれたのは僕だけじゃないんですか?」

51ギジ♂「まず、ここは天と地の境にある世界『トゥルハンス』の門だ。」

52クワン「トゥル・・ハンス・・・天と地の・・境の世界・・」

53ギジ♀「そう、そしてそのトゥルハンスは今悪魔たちによって崩壊の危機にさらされているのです。」

54ギジ♂「トゥルハンスを治めている人はチタ・リリィ・メディア様という魔術師でな。もともとはその人の魔力で、悪魔たちの侵入を抑えていたんだ。だが」

55ギジ♀「メディア様が病にかかられ、魔力が落ちたことによって悪魔の侵入を許してしまったんです。」

56クワン「悪魔・・・。んん・・正直まだ実感が湧かないんですけど、そのトゥルハンス・・?の現状は分かりました。それで、僕は一体何をすればいいんです?さっき世界を救うとかって話がありましたけど、まさかその悪魔を退治しろとかそういうんじゃないですよね?」

57サレ「そのまさかじゃよクワンジュ。お前さんにはこのトゥルハンスを襲っている悪魔を封印してもらう。」

58クワン「そっ!!そんなの無理ですよ!!!僕なんてなんの取り柄もないただの17歳だし!!悪魔を封印する・・・そんなの強くて勇敢な人にでも頼めばいいじゃないですか!」

59サレ「そうはいかん。お前さんは選ばれておるのだ。その鍵によってな」

60クワン「鍵って・・・・これのこと・・・?」

61ギジ♂「悪魔を封印することができるのは地上人の7人の若者。生まれた時から選ばれており、「炎」「水」「風」「雷」「時」「魂」「闇」の力を表す鍵を持っている。鏡の前に7つの鍵が揃うとき、災いは消える。」

62ギジ♀「トゥルハンスにある古来からの言い伝えです。鍵は〝選ばれし若者″の印。鍵を持つ者はトゥルハンスを救う運命にあるのです。選ばれるのは地上人の若者のみでトゥルハンス人は選ばれません。私達に自分たちの世界を救うことは許されないのです。」

63クワン「・・選ばれし・・若者・・?・・僕が・・?」

64ギジ♂「お前は時の使い。鍵に記されている太陽と月の模様がその証拠だ。・・お前みてぇなひょろいのが時の使いとはな。」

65クワン「・・・っ僕だって好きでそうなったわけじゃ」

66ギジ♀「どうか生きて、クワンジュ」

67クワン「・・・え」

68ギジ♂「この滅びかけてる世界の門番としてはそりゃ救ってもらいてぇし、こんなことを言ったら矛盾してるんだがな。地上人は、地上に帰るのが一番いいんだ。生きろ。死んだら、・・どうにもなんねぇ。・・・・なあ、・・サレ。」

69サレ「・・・・、まあお前さんには心強い仲間がおる。トゥルハンスについたらあやつらに会いにゆくところから始めなくてはの。」

70クワン「・・・はい・・。」

71サレ「ではゆこう。ギジバグーズよ、門を開けてくれるかの」

72ギジ♀「分かりました。・・この子に、」

73ギジ♂「選ばれし若者たちに」

74ギジ♂♀「メディア様のご加護がありますように。」






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