11「バオール」
01クワン「なーんかそこいい雰囲気なんだよなあ・・・そう思わない?アーナ・・・・」
02アーナ?「ふふっそうね。」
03クワン「ふふってwなにそれアーナらしくないな!・・あれ、グマとアルティはどこ行った?」
04グア?「さあな。」
05ローラ?「知らないわ。トイレにでも行ったんじゃないかしら。」
06クワン「・・・・・?ねぇ、皆大丈夫?どうしたの?なんか・・・・」
07アーナ?「どうもしないわ、ふふふ」
08ローラ?「それよりグア、あなたあの絵を」
09グア?「そうだな。」
10クワン「ちょ、ちょっとまって!どうする気?!お守りにするんでしょそれ!捨てちゃダメだよ!」
11グア?「これは排除する。」
12アーナ?「ふふ、捨てる、よグア。」
13グア?「そうだったな、アーナ。」
14ローラ?「ほんと、だめなんだからグアは。この紙は捨てないと。ねえクワン?」
15クワン「・・・・・・・・」
16ローラ?「あら、どうしたのクワンジュ?」
17クワン「どうした、だって?・・それはこっちのセリフだよローラ・・・。いや、お前はローラじゃない・・誰だ!!!」
18ローラ?「・・・・・・」
19クワン「確かにそっくりだけど、アーナはそんなにニコニコしてないし、ローラはもっと丁寧な話し方だ。それにグアの顔の傷は右目の下じゃなくて左目の下だよ。」
20ローラ?「・・・それ見てみろ。だからもう少し様子を見るべきだと私は言ったのだ。」
21アーナ?「一番の問題はあやつだ。」
22ローラ?「どうにもグア役は変化が苦手なようだな。まあもう戻ってもよいだろう?愚かな時の使いもお待ちかねだ」
23クワン「なっ・・・なんだ急に・・・黒い霧みたいなものが・・・くそ、どこだ!!」
24バオール「逃げも隠れもしない。貴様を排除せねばならないからな」
25クワン「・・・っ!」
26バオール「見ろ。怯えておるぞ。」
27バオール「仕方あるまい。人間はあるべきものがないと恐怖を感じるものだ。」
28クワン「鼻と口がない・・・・目が・・・・真っ黒だ・・・それにその触覚・・・まさかお前たちが・・」
29バオール「バオールだ。さて。変化も解いてしまったことだ。さっさと殺さねばな。」
30クワン「くっ・・・・!!!他の皆をどこにやった・・!!!!」
31バオール「死ぬお前には知る意味のないことだ。」
32クワン「し、・・死ぬんだから、知ってもいいことだろ?」
33バオール「ふむ、いいだろう。変化の対象となったものは、無の空間にとび意識はない。竜も邪魔だ、同じところにいる。その変化を解かれれば、数分で元の場所に戻ってくるだろう。そこでお前の死体を見るのだ。」
34クワン「まだ生きてるのか・・・それなら・・・それなら・・・僕は・・・死なない・・っ・・」
35バオール「ほう?この触角の先にある手で引き裂かれようともか?」
36クワン「そ、そうだ!!!僕はお前達みたいなのには負けない!!絶対に倒してやる…!!・・・・って僕何言って・・・・」
37バオール「はははは!!なかなか面白いことを言うなお前は!!今までの人間共は助けてくれだのなんでもするだのと、なんとも無様であった。」
38バオール「おい、どうするつもりだ。」
39バオール「まあ少しくらい遊んでもいいだろう。なあ愚かな時の使いよ。」
40クワン「・・・?」
41バオール「お前に時間を与えよう。わたしはな、手こずって殺すことがだいの好物だ。ここでお前を殺すことは他愛ないが、少々勿体ない。ここでは生かしてやろう。せいぜい私を楽しませてくれよ?」
42バオール「まあ長生きがこういうのだ」
43バオール「うむ、仕方あるまい」
44バオール「さらばだ」
45クワン「………ッは…!!はぁ…ッ…はあ……た、助かった……。な、なんかよく分かんないけど…もうなんなんだよ…怖かった……」
46アーナ「……う、うう…」
47クワン「あっ、み、みんな…!!良かった、あいつらの言う通りちゃんと生きてた…!!!」
48グア「なんだ…?途中で記憶がない…」
49ローラ「クワンさん…?顔色がものすごく悪いですよ…?!大丈夫ですか…?!」
50クワン「あ、はは…それは…」
51グマ「クワンさん、バオールと接触しましたね?!」
52アーナ「なんですって?!」
53アルティ「微かに匂いが残ってる…!お前よく生きてたな…?!」
54クワン「それが……」




