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第54話 アホの子でした

もうちっとだけ引っ張るんじゃよ(°∀°)

<第54話>


 やあ、オレの名前はANDREW!

 カレーは辛口が好きなほう、アンドリューです!


 うん、火が吐けそうなくらい辛いやつが好きだぜ。

 ソラには「理解不能」って言われたけどな!!






「ふうん・・・。それで、とりあえず連れて帰って来ちゃったと」

「その通りだ」


 おかしい。


 なぜにオレはソラの部屋で正座させられているのだろうか。

 誰か教えてくれ。


「あのね、トラ」

「おう」

「ウチは避難所でもなければ駆け込み寺でもないのよ。分かる?」

「もちろんだぜ」

「じゃあ、なんで私の部屋がこんな人外魔境になっているのかしら?」

「そりゃあソラの人徳・・・」


 ひいっ。

 ソラの背後にやばいオーラが見えるぜ。

 オレの横に正座させられているノンノが涙目になってる。


「ソラは覇○色の覇気の持ち主?」


 シルヴィア・・・。空気読まないヤツめ。

 鏡モードだと思って油断してるな?


「シルヴィア」

「はいっ?」

「ちょーっと静かにしてましょうね?」

「・・・はい」


 やっぱりな。

 つーか、水の精は出てこないようにしてるのか。

 賢明なやつだな。


「とにかく。ノンノちゃんだっけ」

「ちゃん・・・ノンノちゃん?」

「そうよ。見た目と歳が違うなんてのはもう慣れちゃったから見た目で判断ね。全裸は禁止。約束が守れないならトラに言ってもう一回壺に封印してもらうから」

「そ、それだけは許してたもれ・・・」

「何もお風呂とかまで禁止とか言わないから。人目に触れないようにするだけでしょ。いいわよね?」

「わ、分かったのじゃ・・・」


 がっくりとうなだれるノンノ。

 まぁ、とりあえず現世にいられることになったんだから喜ぶとこだろ。


「いいじゃねえか。全裸さえ我慢すれば現世にいられるんだからよ」

「そ、それはそうじゃが・・・。ワシらは全裸がアイデンティティみたいなもんじゃからのう・・・」

「そんなアイデンティティは滅んでしまえ」

「横暴じゃぞ! せめて寝る時くらいは全裸でもよかろ!?」

「寝る時は壺!!」


 ソラがまた背後になんかを背負ってこっちを睨んでいる・・・。


「はい・・・なのじゃ」

「泣くなよ。仮にも神様がよ」

「がんばるのじゃ・・・」


 がっくりと肩を落とすノンノ。

 少し哀れだが仕方あるまい。

 ってか、壺ん中なら全裸なり放題じゃねえのかよ。


「っていうか、市内にトラの隠れ家あるじゃない。あっち使わせれば?」

「ソラ。こいつを野放しにしたらどうなるか分かるだろ?」

「トラもそっち住めば・・・ってうーん。確かにそれもねえ」


 言いかけて途中で腕組みをするソラ。


「トラがいなくなったらお父さんもお母さんも絶対心配するわよねえ。夜だけなら大丈夫かしら・・・」

「オレも考えたんだけどな。魔法を使えば手もないわけじゃないし、夜だけなら別に困らないような気もするけど」

「でも、やっぱりねえ」

「ま、いいじゃねえか。ノンノが壺で我慢すりゃいいだけの話なんだからよ」

「それもそうね」

「『それもそうね』、じゃないわああああああっ!!」


 涙目で叫んでいるノンノ。

 オレには泣き落としなんて通用しないぜ。


「まぁ、どこかで欲求不満を解放させてあげればいいんでしょ」

「だろうな」

「へ?」


 きょとんとした顔をするノンノ。

 お、そういう顔するとババアには見えねえな。


「どういう・・・ことなのじゃ?」

「お前はアホの子か?」

「アホじゃないわい!」

「いや、てっぺんにアホ毛も生えてるし多分アホだな」

「な、なんじゃと!?」


 頭の上で手をばたばたさせるノンノ。

 うむ、やっぱりアホだ。


「生えとらんではないか!」

「知ってるよ」

「むきいいいいいっ!!」


 湯気が出そうな感じだ。顔も真っ赤だしな。

 面白えな、コイツ。


「うるさい」

「「はい」」


 いかんいかん、調子に乗りすぎたわ。


「さっきも言ったでしょ。人目に触れないことって」

「?」


 首を傾げるノンノ。

 まあ、そういう空気読め的なものは伝わらんよな、やっぱ。


「要するに、人がいなけりゃ全裸でもいいって言ってんのさ」

「なるほどっ!!」


 さも得心したと言わんばかりにポンと手を打つ。


「だから、普段は我慢して服着とけ。な?」

「そうよ。ノンノちゃん可愛いんだから、お洒落したらもっと可愛いでしょ?」

「か、可愛いなどと・・・」

「なんだ、ババアのくせに照れてんのか?」

「う、うるさいわっ!!」


 顔が真っ赤だ。

 ババアが照れて顔赤らめても気色悪いだけじゃね?


「お洒落に目覚めたら全裸全裸言わなくなるかも知れないわよね」

「どうだろうな。アイデンティティ(笑)らしいからな」

「・・・ワシらのような存在は、そういった不可解な制限がよくかかっておるのよ」


 ぽつりとノンノが呟く。


「どう考えても不可解なものが多いのじゃ。ワシらの『生まれ』に関わるものなんじゃろうなぁ」

「どういうことだ?」

「化け猫が油を舐める・・・ようなもの。ご主人様」

「おお、さすが化け鏡。博識じゃな」

「シルヴィアは厳密には違う存在。でも、とりあえずどうでもいい」


 なるほど。

 存在の在り方故に規定された代償行為というわけか。

 一種の呪いみたいなもんだな。

 もしかして解呪できたりしてな。

 存在ごと解呪したりしたら可哀想だから試すのはとりあえず止めとくか。


「ま、何となく分かった。定期的に全裸を堪能できるようには方策を考えてやるから、ひとまず我慢しろ。いいな?」

「分かったのじゃ。そう言ってくれるならありがたい。我慢するのじゃよ」


 しおらしい顔で言うノンノ。

 とりあえず納得したようだ。


 さて、どうしてやるかな。

 合法的に全裸になれるなんて温泉施設くらいしか思い浮かばんが、多分そういうのとは違う感じなんだろうなあ。


 ふむ・・・。


 ま、いつか何か思い浮かぶだろ。


お読みいただきありがとうございますm(__)m


良ければ評価や勝手にランキングへのリンクをぽちっとして貰えたら…なんて…


お、押してくれてもいいんだからねっ(゜゜;)\(--;)

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