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第18話 アンドリューの独り言

しばらくぶりで投下です。

週末忙しかったので、イマイチ体調が優れず。


またボチボチマイペース更新していきたいと思います。

<第18話>


 やあ、オレの名前はANDREW!

 カレーには鶏肉が好きな方、アンドリューです!

 もちろん豚も牛も好きだけどな!




 さて、この北海道十勝の季節は秋から冬へと変わり行こうとしている。

 大豆や長芋の収穫もほとんど終わりに近づいてきて、忙しい時期もそろそろお終いのようだ。


 ぶっちゃけ寒くなってきた。

 特に朝晩はかなり寒い。


 この地方は、夏暑くて冬寒いという、何というか難儀な場所だ。


 だって、夏は35度とか平気で上がるのに、冬はマイナス25度とかになるんだぜ!


 信じられるか?

 年間気温差60度だぞ!?


 元の世界はそこまで暑くもないがそこまで寒くもないという微妙な気温だった。

 いや、もちろん暑い国もあれば寒い国もあったんだろうけどさ。

 それに、オレは基本飲みに行くとき以外は迷宮の最下層でのんべんだらりと暮らしてたからなぁ。

 暑いも寒いもない、快適な暮らしをしてたもんだから、この地方の気候には苦しめられそうだ。


 そんでもって、寒くなってきて何が一番オレにとって大変かというと・・・。


 換毛期である。


 要するに、夏毛が冬毛に生え替わるのだ。

 この虎猫の体は、寒い地方らしくダブルコートだ。


 小難しいことは置いておくとして、冬毛になるとどうなるかというとさらに「もふもふ」になるのだ!

 保温のためにふわっふわの毛が中にもう一層生える感じだ。


 そして、夏毛が抜ける。

 この抜け毛の量が半端ない。


「それ、ホントにハゲないの!?」


 そう思われてもしょうがないくらいには抜ける。

 中には、自分の抜け毛玉を飲み込んでしまって、手術なんて猫もいるらしい。

 ま、オレには全く無用の心配だがな!


「あら~、トラもだいぶ冬毛になっちゃったわね~」

「んだなぁ。でも、不思議なことにあんまり抜け毛はちらばってないんだよな」

「まさか、トラ、全部食べちゃってるんじゃないべなぁ」

「うーん、具合悪そうでないから大丈夫じゃないかなあ」


 くぁあと丸まってあくびをするオレを見ながら清水家の面々が話をしている。

 抜け毛は魔法で全部集めて、家の外に放り出してるから安心してくれよな。

 体調は絶好調だからさ!


 ふうむ・・・。

 オレの意思を伝える方法がないってのは不便だなぁ。


 伝える方法がないってのは語弊があるな。

 あることはあるんだ、思念会話とか。

 文字を紙に転写して、枕元に置いておくとか。

 夢に出てお告げをするとか。


 でも、それやっちゃうと流石に猫扱いはして貰えなくなるんじゃね?

 そう思うと、なかなか一歩を踏み出せないんだよな。


 オレのスキルも、もうしばらくすれば上級魔法に手が届く。

 そこまで行けば人間に変身できるようになるんだけど、最近変身する必要性を見出せなくなってきている気がするんだよなあ。


 いや、人間変身したオレは、自分でいうのも何だがなかなかいい男だぜ?

 ちょいワル親父ってのか?

 でも、その姿になって今どうすんだって思うわけさ。


 魔法を使いまくれば魔法スキルは上昇していくから、とにかく毎日魔法を使いまくって上級→最上級→禁術まで上げて行けば、おそらく世界間の門をこじ開けることが出来るようになるはずだ。

 スキル熟練度も順調に上がってるし、最大MPもかなり上昇した。

 元の世界のオレに比べればお話にならないレベルだが、迷宮でいえば中層くらいは問題ない強さのはず。

 そろそろマーフィー虐めなくても大丈夫ってところか。


 禁術まで解禁されれば、オレは元の世界に帰れる。

 猫の姿ではあるがな。

 だが、変身魔法を使えば元の姿になるのは簡単だ。

 異世界で猫になる呪いを掛けられたとでも言っておけば、あっちの世界に帰った時に酒の肴くらいにはなるだろ。

 言ってみれば、そのために人間変身できる魔法が使いたいだけだ。



 ま、人間に変身できるようになるまでは、大人しくしておくさ。

 最悪人間変身さえできれば、清水家に頼らなくてもどうにかやっていけるだろうし。


 バラすのはそのあとでも問題ない。





 バラしてどうなるかは予想できないけど・・・。


 いくら清水の家の奴らが大らかで多少のことはスルーしてくれるとはいっても、いきなり猫が人間に変身したらびっくりするに決まってるよなぁ。

お読みいただきありがとうございます。

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