表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十国伝  作者: 魔神
翔国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/57

第四十七話 「正真正銘の怪物」

──ダダダダダダダダダダッ!!

「黄牙ー!無事か!?……おいっ、しっかりしろ!死ぬなっ、黄牙!!」

倒れて居る黄牙に気が付き、公孫翔は慌てて馬から駆け降りた。黄牙の生死を確かめる為、必死に大声で黄牙に叫び掛ける。


「……心配し過ぎだ、翔。この程度でくたばる程、俺はヤワじゃねぇ。それよりもだ、翔。……見ろよ。」

そう言って、黄牙は倒れて居る厳狼将軍を指差した。

「討ち取ってやったぜ、"天覇十傑"を!!……どうよ!?」

「…………。」

黄牙の言葉を聞き、心配し過ぎた事を笑う

公孫翔。……公孫翔は黄牙が大丈夫そうだと安堵(あんど)し、自然と顔から笑みがこぼれる。


「……ああ流石だ、黄牙。お前程、頼りになる奴は居ない。」

「だろう、……あ()てててて。すまないが、暫く動けそうにねぇな。」

「ああ、ゆっくりと休んでく───。」

──!?

公孫翔は、黄牙を心配するあまり。背後から近付いてくる人影に、全く気が付いていなかった。


「…………。」

恐る恐る、後方を振り向く公孫翔。振り向くと、背後には張翼が立っていた。

先程公孫翔を苦戦させ、逃げるしか手が無かった強敵。その張翼が、すぐ真後ろに立っていたのである。

……しかも一人ではない、五百人は居るだろう。

討伐兵達は皆、掲げられた旗を見て敗北した事を知り。どう対処していいのか分からず、厳狼将軍の元に集まり始めたのだ。


黄牙が無事な事に安堵(あんど)したのも束の間。公孫翔にとって、この状況は非常に不味(まず)い物があった。

こちらの兵力は三千、ほぼ無傷で残っては居る。それに対し討伐軍側は、敗北により戦意は消失しているものの。……まだその数は、一万を超える兵力が残されている。


正直な話、一万程度ならどうにでもなるのだ。……問題は張翼の存在にあった。

既に勝敗は決している、この状況。素直に敗けをみとめ、降参してくれれば良いのだが……。

もし張翼が諦めずに、その一万の兵を率いる様な事になれば。……事態は非常に不味(まず)い事になる。

「…………。」

そしてもう一つ、不味(まず)い事があった。黄牙を抱えたまま、張翼から逃げ切るのは難しいと。……公孫翔は、そう理解していたのである。


「…………。」

……どうする!?一体、どうやってこの場を切り抜ける!?

そう考え、公孫翔は黄牙を抱き抱えながら、張翼の様子を(うかが)い。機を待つ事しか出来なかった。


「…………。」

だが張翼は何も言葉を(はっ)さずに、その場で立ち尽くし。厳狼将軍の(しかばね)を、(ただ)茫然と眺めていた。

「…………。」

まだ厳狼将軍が敗れ去った事を、張翼は理解出来ずにいるのだろう……。そして張翼はゆっくりと厳狼将軍に近付き、その屍の前に立ち尽くす。


「……お前、厳狼将軍が一体()れ程の化け物か知っているか?」

張翼は公孫翔の方を全く見もせず、厳狼将軍の屍の前で、まるで独り言を言うかの様に……。公孫翔に、そう尋ねた。


「……いや俺は、あまり良く理解はしていない。俺が知っているのは厳狼将軍が"天覇十傑"に名を連ね、その名を天下に轟かせていると言う事ぐらいだ。」

「…………。」

公孫翔の言葉が、まるで聞こえていないかの様に。張翼は淡々(たんたん)と、独り言を喋り続ける。


「決して敗ける筈が無い化け物なんだよ……。俺は臥龍将軍の強さを良く知っている。俺は日々(ひび)臥龍将軍に挑み続け、毎日の様に闘っていたんだ。……だが一度も勝った事はおろか、手も足も出なかったんだ。正直俺は世の中に、あんな化け物が居る事に驚いたよ。……だがな。そんな化け物()みた臥龍将軍ですら、厳狼将軍の前では赤子同然だったんだ。……敗ける筈が無いんだよ。」


「…………。」

公孫翔はその場から動かず、(ただ)じっと張翼の話に耳を(かたむ)けていた。

「厳狼将軍は人の域を超えた、正真正銘の化け物だ。……それなのに何で"天覇十傑"の、厳狼将軍(あんた)が倒れてるんだよ。」


張翼は独り言を終え、静かに公孫翔の元に歩み寄る。

「おい、お前……。そいつは一体、何物なんだ?」

「俺の大事な相棒だ。」

「……はは。なんだよ、そりゃ。」


そして張翼は、そのまま口を閉ざした。

……無駄な戦いはしない、それが張翼の信条なのである。

厳狼将軍が敗れ去り、張翼は討伐軍の敗北を受け入れ朧の団に投降する。

張翼の投降により。この時、この戦いに置ける朧の団の勝利が正式に決まる形となった。


「終わったぞ黄牙。……さて、他の仲間達(やつら)は無事かな。」

武将紹介

優駿(ゆうしゅん)

武力 45

知力 85

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


刹那(せつな)

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


公孫翔(こうそんしょう)

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


黄牙(こうが)

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


劉士元(りゅうしげん)

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


臥龍(がりゅう)

武力 96

知力 68

体格 98


"天覇十傑"に名を連ねる、最強の将軍の一人。その実力は、剣竜とも互角に戦える程の強さを持つ。翔国が誇る、二大将軍である。


張翼(ちょうよく)

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


青辛(せいしん)

武力 74

知力 92

糸目 では無い。目を閉じているだけ。


知将。その知略は翔国一と称される人物。翔国の軍略を一手に取り仕切っている将軍である。二大将軍に隠れがちだが、非常に優秀な将軍と言える。


呉頭(ごず)

武力 85

知力 38

悪行(カルマ) 96


大陸最大の盗賊団、月影団(げつえいだん)の頭目。朧の団以外で唯一、討伐隊を退ける程の武闘派集団の親玉である。かなりの怪力の持ち主。かなり悪事を働いているが、領主程嫌われてはいない。


士龍(しりゅう)

武力 84

知力 58

努力 家


志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える事もある。


司馬晋(しばしん)

武力 78

知力 89

糸目 開眼しないタイプの糸目。


掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。


厳狼(げんろう)

武力 98

知力 84

最強 お爺ちゃん


"天覇十傑"に名を連ねる将軍。翔国軍、筆頭の大将軍でもある。……そろそろ引退して、孫とゆっくりしたいお年頃。身長二メートル以上の巨体を誇っている。


牛丹(ぎゅうたん)

武力 88

知力 46

牛肉 大好き


翔国五将の一人。相方の豚躑(とんてき)将軍とは大の仲良し。


豚擲(とんてき)

武力 87

知力 64

豚肉 大好き


翔国五将の一人。相方の牛丹(ぎゅうたん)将軍とは大の仲良し。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
張翼が思慮深い人間で良かったです♪ 戦いが終わったあと、分かり合えたらいいんですけどね(*^^*)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ