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十国伝  作者: 魔神
翔国編

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40/57

第四十話 「戦いの鍵」

──ザシュ!

厳狼将軍の居る敵陣に、単身で乗り込む黄牙。厳狼将軍の側近三百相手に、恐ろしい速さで次々と敵を斬り裂いていく。

「がはっ!」

「なっ、何だこいつは!?」


「…………。」

公孫翔は討伐軍の動ききに合わせ、軍の前列から厳狼将軍を引き離す様に計算し、火を放っていた。

厳狼将軍達は、まだ無事である軍の後列から分断され。戦う事の出来る兵は将軍の周りに、三百人程度しか残されてはいなかった。


──ザシュ。

次々に、討伐兵を()ぎ倒していく黄牙の強さに。三百の兵達は次第に怯え始め、足が(すく)んで動けなくなっていた。


「良い、ここは(わし)がやろう。」

「……しょ、将軍。」

「へっ……。やっと、お出ましかよ!」

部下を見兼ねて、前に出る厳狼将軍。"天覇十傑"の登場に黄牙は身構える。


「…………。」

厳狼将軍は周りの兵士を見回し、少し考えを巡らせた。

「お主達は、まだ動ける兵達を集めよ。反乱軍(やつら)は、すぐにでも仕掛けてくる筈じゃ。」

「ははっ!!」


側近達に指示を出し、厳狼将軍は恐ろしい殺気で黄牙を睨み付ける。

「……よくもやってくれたのぉ、小僧。」

厳狼将軍は黄牙に歩み寄り、巨大な矛を構え身構えた。

「……でけぇ爺さんだな、おい。」

──ドゴォ!!

「ぐはあっ!!」


──その力は、(まさ)に圧倒的だった。

黄牙は厳狼将軍の矛を何とか受け止めたものの、その衝撃に耐えきれずに吹き飛ばされ、木々に打ち付けられる。


「ぐっ……。どんだけ、馬鹿力な爺さんなんだよ。」

すぐに立ち上がろうとする黄牙だが、頭は(くら)み手足は(しび)れ。先程の一撃で、腕の感覚をほぼ失っていた。


「全く何と、命知らずな奴よ……。この(わし)が"天覇十傑"の、厳狼と知っての事かのぉ。」

「ざけんな、爺さん。"天覇十傑"は全員、この俺の剣で叩き潰す!」

黄牙は、力を振り絞って何とか立ち上がり。尚も剣を構え、"天覇十傑"に挑んでいく。


「ぬははははははははは……。ほざきやがるな、若造がっ!(わし)ら"天覇十傑"は、そう言った威勢だけの若造を、一体何人(ほふ)って来たと思っておるのだ。……所詮、貴様もその一人に過ぎん!!」


気力を振り絞り、立ち上がった迄はいいのだが。……初めて対峙する"天覇十傑"を前に。武の極みに立つ猛者の気迫と、人の域を超えた化け物の放つ殺気に当てられ。黄牙は死の恐怖と言う物を感じ取っていた。


──だが。

黄牙も決して負けてはいない。……いや、負ける訳にはいかなかった。

友との約束を果たす為に、黄牙は"天覇十傑"に勝たねばならないのだ。


「おいおい爺さん。この俺を、今までの相手と一緒にすんじゃねぇよ。今、お前の目の前に居るのは!天下最強の男だぜ!!」

──ガキィン!!

黄牙は"天覇十傑"に、鋭い一撃を放つ。


──ざざざざっ。

朧の団の主力為が苦戦を()いられる中、刹那達は走っていた。

その途中で刹那は、戦いの前に聞いた公孫翔の言葉を思い出す。


『よく聞け。次の戦いで鍵になるのはお前だ、刹那』

『……は?何でだよ。黄牙も居るし、士元も居る。それにお前だって、俺より強いだろ?』

『次の戦い、俺達は自由に動く事は出来ない。俺は三千の兵を率いて、万を超える軍を相手にしなくてはならないからな。黄牙と士元も同じだ。……自由に動く事は、出来ないだろう。そこで、お前達の出番だ。刹那、司馬晋、士龍……。その中で一番腕の立つお前に、この戦いの命運が懸かっている。期待してるぞ、刹那。』


『ちぃっ。……分かったよ。』

刹那は走りながら、その言葉を思いだし。刹那の持つ剣に、自然と力が入っていた。

武将紹介

優駿(ゆうしゅん)

武力 45

知力 85

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


刹那(せつな)

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


公孫翔(こうそんしょう)

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


黄牙(こうが)

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


劉士元(りゅうしげん)

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


臥龍(がりゅう)

武力 96

知力 68

体格 98


"天覇十傑"に名を連ねる、最強の将軍の一人。その実力は、剣竜とも互角に戦える程の強さを持つ。翔国が誇る、二大将軍である。


張翼(ちょうよく)

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


青辛(せいしん)

武力 74

知力 92

糸目 では無い。目を閉じているだけ。


知将。その知略は翔国一と称される人物。翔国の軍略を一手に取り仕切っている将軍である。二大将軍に隠れがちだが、非常に優秀な将軍と言える。


呉頭(ごず)

武力 85

知力 38

悪行(カルマ) 96


大陸最大の盗賊団、月影団(げつえいだん)の頭目。朧の団以外で唯一、討伐隊を退ける程の武闘派集団の親玉である。かなりの怪力の持ち主。かなり悪事を働いているが、領主程嫌われてはいない。


士龍(しりゅう)

武力 84

知力 58

努力 家


志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える事もある。


司馬晋(しばしん)

武力 78

知力 89

糸目 開眼しないタイプの糸目。


掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。


厳狼(げんろう)

武力 98

知力 84

最強 お爺ちゃん


"天覇十傑"に名を連ねる将軍。翔国軍、筆頭の大将軍でもある。……そろそろ引退して、孫とゆっくりしたいお年頃。身長二メートル以上の巨体を誇っている。

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― 新着の感想 ―
黄牙がこんなにおされている…?じいちゃん強すぎだろ〜(ToT) ん?刹那は公孫翔から、何か秘密の指令を受けてるのかな?
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