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十国伝  作者: 魔神
翔国編

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32/57

第三十二話 「志願兵」

──翌日。

朧の団の拠点である領主の館の前に、沢山の人集(ひとだか)りが出来ていた。


「思ってたより、集まってんな。」

「……そうだね、刹那。」

その人だかりは、朧の団が(つの)った打倒翔国軍の志願兵達である。集まった人数の多さに驚く、刹那と優駿。

「……えーと二千人は居るよね、多分」

「こりゃ、まだまだ増えるぜ。」


刹那はきょろきょろと周りを見回し、腕の立つ奴は居ないのかと子供の様にはしゃいでいた。

……よしっ、これなら。と優駿は次の戦いの勝利と、そしてその先の目標(ゆめ)に拳を握り締める。


「刹那、少しいいか?」

「ん、何だ?」

「あっ公孫翔さん、おはようございます。」

刹那が振り向くと、公孫翔が二本の木剣を持ってニヤニヤと笑いながら立っていた。


木剣(これ)で見込みのある奴を二、三人連れてきてくれ。……頼めるか?」

「何か、面白そうだな。おおよ、俺に任せとけ。」

「刹那、行ってらっしゃい。」

凄く楽しそうに辺りを見回す刹那の姿を、暖かく見送る優駿。


「……ふむ、まずまずと言う所だな。明日、俺は小用(しょうよう)で出掛けてくる。俺が居ない間、留守を頼むぞ優駿。」

「あ、はい。例の、あれですよね?……その、大丈夫何ですか?僕、少し心配で……。ほら、色々あれですし。」


「何も問題無いだろう、俺達も似たような物だしな。」

「……はあ。」

心配している優駿を余所(よそ)に、公孫翔は笑いながら答える。


翌日の朝、空を見上げながら、公孫翔の心配をする優駿の姿があった。

公孫翔が向かった先、それは到底味方と呼べる存在では無い。少なくとも一般人や優駿からすれば、それは確実に敵と呼べる存在だったからである。

「……まあ刹那より強い人だし、大丈夫かな。」

────────。


「待たせたな、手土産に旨い酒を持ってきた。……とりあえず、一杯やりながら話そうか。」


ここ翔国は十国の中でも一、二を争う程圧政に苦しめられ、治安の悪い国である。その為、国に蔓延(はびこ)る盗賊団の数も又大陸一であった。

公孫翔はその盗賊達の頭に、ある提案を持ちかける。


「こりゃ、随分と気前が良いじゃねぇか。」

旨い酒を飲みながら、上機嫌に話す盗賊達。

「きちんと仕事さえしてくれればな、それ相応の対価は払おう。」

この国に蔓延(はびこ)る盗賊達の数は、五千をゆうに超えていた。その五千を全て味方に付ければ、先日に集まった志願兵と合わせ。朧の団の数は、一万近くにも膨れ上がる事だろう。


酒を飲み交わし、楽しく話し合う一同。公孫翔は笑いながらも、頭の中では次の戦いの準備を進めていた。

「…………。」

……次の戦いは、苦戦は(まぬが)れない。

公孫翔は不足の事態等を(いく)つも想定し、慎重に事を進め数多(あまた)の手段を取り入れていた。

その手段の一つが、この五千の盗賊達である。


「よぉ……。お前が噂の、朧の団の頭か?」

大柄の男がどすんと腰を掛け、公孫翔に話し掛けてきた。

「どんな化け物が来るかと思っていたら、女見てぇな(つら)してやがる。……ハハハハハハハ、俺は月影団(げつえいだん)呉頭(ごず)だ。似たような名前の盗賊団同士、仲良くやろうぜ!」


──月影団(げつえいだん)

月影団は、この国最大。……いや、大陸最大の盗賊団である。その数は千五百人を超えており、朧の団以外では。唯一、国の討伐隊を返り討ちにする程の実力を持つ武闘派集団であった。


この月影団を味方に引き込めれば、朧の団にとってかなりの戦力増強に繋がる事だろう。

……公孫翔が()てにしているのは、この月影団であり他は数合わせに過ぎなかった。

武将紹介

優駿(ゆうしゅん)

武力 45

知力 84

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


刹那(せつな)

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


公孫翔(こうそんしょう)

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


黄牙(こうが)

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


劉士元(りゅうしげん)

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


臥龍(がりゅう)

武力 96

知力 68

体格 98


"天覇十傑"に名を連ねる、最強の将軍の一人。その実力は、剣竜とも互角に戦える程の強さを持つ。翔国が誇る、二大将軍である。


張翼(ちょうよく)

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


青辛(せいしん)

武力 74

知力 92

糸目 では無い。目を閉じているだけ。


知将。その知略は翔国一と称される人物。翔国の軍略を一手に取り仕切っている将軍である。二大将軍に隠れがちだが、非常に優秀な将軍と言える。


呉頭(ごず)

武力 85

知力 38

悪行(カルマ) 96


大陸最大の盗賊団、月影団(げつえいだん)の頭目。朧の団以外で唯一、討伐隊を退ける程の武闘派集団の親玉である。かなりの怪力の持ち主。かなり悪事を働いているが、領主程嫌われてはいない。

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― 新着の感想 ―
おっ、義勇兵も続々と集まってきましたね〜! 公孫翔の用事は、他の国の盗賊団と手を組むことだったんですね。月影団の呉頭…知力ひくっ!!それにしても新たなステータスの悪行(カルマ)が!!これはクセはありそ…
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