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プロローグ

新連載始めました!

いつものヤンデレ展開です笑

---

異世界恋愛ジャンルで短編を2作書いており、サクッと読める茶番なのでこちらも良ければぜひ^ ^

『婚約者の本音に負けそうになる王子様』

『思ってた婚約破棄イベントとちょっと違うんですけど』



(あぁ、可哀想に…)


今し方、婚約者だと紹介された目の前の美しい彼を見た瞬間、脳裏にその言葉が過った。


こんな平々凡々とした自分が相手だなんて、

完全に不釣り合いだ。


いくら次男坊とはいえ、実家は公爵家なんだからもっと良い縁談はいくらでもあっただろうに…家業の都合とはいえ可哀想でしかない。



「はじめまして、ラケル・ヴェルデです。今は家を出て伯爵位を賜り、王宮で文官として働いています。」


「お初にお目にかかります、スティード男爵家の娘、ケイトにございます。此度はこのようなご縁を頂戴し、誠に栄誉と存じます。」


ニコリともせず淡々と事務的に話す彼と、

席から立ち上がりカーテシーで礼を尽くす私。


その差は歴然だ。


事業の上では対等なのに、「夫婦」としてはもうこんなにも差がある。



(あぁ、やっぱり)


思わずそんなことを心の内でぼやいてしまう。

なんなら顔にも出ていたかもしれない。

でもそんなことは誰も気にしていない。



私たちが名乗ると同時に、互いの両親は席を外した。そのまま事業の話し合いに入ってしまい、取り残される私たち。

そして目の前にいる「婚約者様」も興味なさそうに咲き誇る薔薇を見ている。



絶賛手持ちぶたさの私。


両親達は盛り上がる一方で話し合いが終わる気配は全くない。

早々に薔薇に飽きた「婚約者様」は、カバンから取り出した書類仕事を始めてしまっている。



(取り繕うことすらしないのね…)


誰もこちらを見ていないことを確信した私は、そっと膝の上で抱えていたクラッチバッグに目を向けた。

そしていつものように、その中にあるものを見て精神を整える。


(大丈夫、いつだって私には大好きな世界がある。この本さえあれば、どんな生活も笑顔で過ごせる自信があるんだから。)


〈ヤンデレ王子と知らぬ間に囲われた姫のラブラブ監禁生活〉


それはものすごーく重そうな愛を感じるタイトルの小説であった。



お読みいただきありがとうございます!

引き続き宜しくお願いします^ ^

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