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自由と鬼胎と眼力  作者: いさら井蛙
赤ん坊時代
7/20

幼児期の朝は遅い

思ったけど…TSしたのに女の子感全然無い。

主人公、お酒飲んだら言動が幼くなるた思うんだけど、ね。

◇◇◇―――――――――――――


 転生してから約3ヶ月が過ぎた朝。と言っても昼前。

僕はこんな昼間から何をしているのかと言うと、


「あぁう!」


滑舌練習……ではなくて、


「――まぁ!今回は7秒くらい続いたわよ!」

「おぉ!凄いな、よくやったぞ!」


【眼力】の練習をしていた。


―――――――――――――――

1ヶ月前

 


「あう〜」

「ふふふふ」


 驚くべき事に、僕は生まれてから1ヶ月でハイハイができるようになった。首が座ったのも15日目ぐらい。

やっぱり龍人の血を引いてるから、身体の発達が早かったり?身長の伸びは目測で5cmぐらいで一般的。

ハイハイで動いた後に良く寝てると思うんだけどなー泥の様に。


「あう」

「どうして、うちの子はこんなに可愛いの?」


 うちのお母さんは1ヶ月間、特に用が有る時以外はベッドの上で毎日を過ごしている。まだまだ出産後の体力の低下が酷いみたい。今も壁に凭れながら、膝の上に籠を乗せてラスクっぽいお菓子を食べている。

 あと、お母さん。赤ちゃんは、みんなこんな感じじゃない?

少なくともこの時期からハイハイはしないけど、それ以外は。


 しかし、こんなに早くハイハイができるようになったんだ。頑張れば、言葉を喋れたりできないかな?舌も筋肉でしょ?


「あ、あ」

「ん?どうしたの?」


 思ったより難しい。ハイハイの時はやろうと思った時にすんなりできたんだけどなぁ。


「ああ、まあ」

「?」


 よし!集中して!今の感覚をもう一度再現して……


「まま」

「んんっ!!?――――あっ」


 あ


――――その瞬間、多量の食べ滓を含んだ籠は、中身をぶち撒けんと、その身を床に落下させ


 

……危ない危ない。危うく床にお菓子の滓が散乱する所だった。僕はハイハイしかできないから、移動したら身体全体に付いちゃうし。

こっちでも【眼力】使えて良かった〜。

いずれ戻る時迄に鍛えておかなくっちゃ!


「……シアト。今のは貴女が?」


 あ!

そもそもスキルが有る世界かどうか分からないんだった!

咄嗟に使ったけど……まずった?


「貴方!ちょっと来て!!」


 え、なんか公開処刑みたいな……


「う?どうした?」

「見てて。シアト、さっきのもう一回やってくれる?」


 お母さんは紙を丸めた物を少し上に掲げると、スキルを使ってとお願いしてくる。

これは従っておいた方が良いかも。これから一緒に暮らすんだし、鍛錬するならいずれバレていた事。腹を括ろう。


「それじゃあ落とすよ」


 よし、【眼力】!



「貴方、やっぱりこれって……」

「……あぁ、間違いない」


 ……


 

 

「――――やったわ!!!!シアトは特技子よ!!!」

「おおおぉ!!!一体、天はシアトに何物与えると言うんだぁ!!!!!」


 あ、大丈夫みたい。


 

「そう言えば、さっきシアトが初めて『ママ』って言って言ってくれたの!!今日は記念日ね!」

「何!?本当か!シアト、『パパ』って言ってみてくれないか?」

「まま」

「……も、もう一回」

「まま」

「ぅ、うぅ……」


 ごめん、お父さん。


 

――――――――――――――――


 どうやら、スキルを持って生まれた子供、特技子は珍しいけど、一定数存在するみたい。

しかも、多くの特技子は子供の頃にスキルの力を成長させて、成人するぐらいになると大成するらしい。

これはフィーバータイム来ました?


 僕も例に倣い、スキルの練習をする事になった。

と言うか、赤ん坊の僕には、他にする事が無いので食事と睡眠以外の時間はこれに当てている。

僕の身体はまだ小さい。小さい物でも満足に持つ事ができない。だからベビーベッドの上に丸めた紙をいくつか用意してもらい、それらを落として空中に留まらせている。


「最初に比べたら数も時間も増えたわね〜」

「あぁ。このまま行けば、いずれ全てを止める事ができるようになるかもしれん」


 そ、それは大袈裟……かな。いやでも、そう言う心持ちが大事だよね。僕は大物になる男……あ、女だった。


 確かにスキルは成長してきてる。

同時に止められる数は5つに。

止められる時間は最大7秒程度に。

できれば止められる重量を増やしたいんだけど……それは大きくなってからで良いや。

 

「そうね。シアトもこんなに頑張ってるんだし、私もそろそろ体力を戻していこうかしら」


 ん?お母さんの体力は結構戻ってると思うんだけど。

最近はベッドの上で過ごす事も無くなって、家事をしたり、ランニングをしたり、一日中動き回っても平気な顔をしているし。それなのに、また体力?


「シアト、お母さんは剣士だったんだぞ。それも滅茶苦茶強かったんだ!」

「あう〜」

「昔の話よ」


 剣士!かっこいい!

お母さんは一見華奢な見た目なんだけど、意外と筋肉が凄いのかな?


「ふふふふ、シアトも興味深々みたいね!もっと大きくなったら教えてあげる!」

「あう〜!」


 やったぁ!!僕の将来は剣士だ!益々将来が楽しみ!

これで連続投稿はお終いです。

初投稿で疲れました。

これからは1話2000字を目安に、気ままに書いていきます!

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