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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

感情カットペースト

あなたの今持っている感情、それって本当にあなたのモノですか?

()()()()! 私の純の好きな気持ちを()()()()!」


 秋菜に襟元を掴まれ、スゴい形相で睨まれている。

 そんな状況でも私はへらへら笑っていた。


「何が可笑しいの!? 私の感情を弄んで楽しんでるの!!」

「あなたの"好き"っていう感情も案外薄っぺらかったんじゃない?」

「っ!!?」


 壁に押し倒された私は首をぎゅっと絞められた。このままでは数刻としない内に窒息することだろう。


 私はこれまでを振り返った。


『言葉には感情が籠っているんだ』

『感情のない言葉は言葉ではない』

『私、純のこと好きみたい』

『俺……アイツのこと好きなのかな?』

『好きだったのに! あんなに純のこと好きだったのに! ……今はこれっぽっちも好きじゃないの……なんで……ねぇ、なんでかな……? 教えてよ如月……』

『感情ってなんなんだろな? そう簡単に割り切れるもんじゃないはずなのに、何でみんな簡単に忘れちまうんだろな……』

『"好き"って言ってみて。……ほら、私のこと好きにならないでしょ?』

『"好き"に感情を付けたら、それは本当に"好き"になったのかな? そんなの元々ないものを張り付けた、ただの張りぼてに過ぎないと思う。少なくとも私はね』

『家族が"好き、子供が"好き"、恋人が"好き"、アイスか"好き"、あれが"好き"、みんな誰でも"好き"を持ってる。そこで、例え話だけど、その"好き"が急に無くなったらどうする? あなたはそれでもその"好き"を好きでいられるかい?』

『感情なんてただのハリボテ、張り付けただけで本音なんてどこにもない』

『嫌いだったのに、今ではそうでもないんだ。どうしちゃったんだろうね? 僕』

『感情はその人の行動を縛り付ける。だから感情をコントロールできるなら──『その人をコントロールできる?』『そう、その通り』

『君は今でも憎しみを持っているのかい? その感情を今でも持っているなら憎しみを持っていると言って差し支えないだろう。しかし、その憎しみをいきなり失ったとしたらどうする? それは憎んでないと言えるのか? 感情を失っただけで憎しみが消えていいというのか? ……全く感情とは厄介なものだな』



かなしいなぁ

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