それが王というものだ。
ランキング乗れそうなので、お礼短編です。
ヨーヨリヨは、用事がある体で王の執務室を訪れた。
「……これで良かったですか、父上」
「うむ、見事だ。流石は我が息子」
「正直、生きた心地がしませんでした」
「だろうな」
「リリリーレン嬢にも、申し訳ないお願いをして付き合っていただきましたが……母上にバレなかったのですか?」
「さてな。少なくともお前の企みだということについて、疑うような言及はされなかったぞ?」
「……父上」
「何だ?」
「自分が母上に怒られたり嫌われたりするのが嫌だからって、自分の息子に責任を押し付けるのはいかがなものかと」
「それが王というものだ」
「父上?」
「息子よ。お前もリリリーレンの恋と自分の恋が成就するならと納得したであろう。父母にも波風立たぬことを望め」
「……まぁ良いです。凡才の息子ですし、異母兄上にも王位を譲れましたし」
「うむ」
「でも、母上のほうが正しいのにワガママ言って、僕や他の人たちに迷惑かける事態の遠因になったことは反省してくださいね」
「あの頃は我輩も若かったのだ」
「そんな言葉で逃げるつもりですか?」
「誠に遺憾だが、我輩は誤っても謝ることはない。良いか息子よ」
バロバロッサはニヤリと笑って、気が弱いがアンアンナの為に頑張った息子に告げる。
「それが、王というものだ。確かにお前には向かんな」
バロバロッサは名君です。ただ、息子に甘いし妻には嫌われたくない人。
ちなみに側妃のホワホワールも娶ったからにはと大事にしています。ベルベリーチェと三人でお茶会するくらいには仲は良好です。
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追記:名前で遊んでることに対する指摘への返信はしません。私の小説ですー。