表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戻らぬ時を僕らは行く  作者: star of K
5/39

第一章 戦争1

戦争が始まった。僕ら草食動物は体格が弱い故に肉弾戦を仕掛けられたら叶わない。だから魔法での牽制と作戦が何より大事になってくる。

まず、前線には草食動物でも肉弾戦ができるもの達を送った。サイ属、カバ族などが代表例だ。しかし、それでも肉食王国の身体の強さには叶わないだろう。だから後続から魔法のサポートを入れる、これにより肉弾戦でも苦戦しないはずだ。

だが、敵軍の勢いが止まらない。その中心にはなんと竜族だ!竜族と言えば神に近いとされる一族、何故そんなものが敵軍に…

--なんて言うと思ったかい?敵軍戦闘長ダホは気がついたようだけどもう遅い!


「ドライトン!後ろだ!」

「!?ぐおっ!!」

「ドライトン!!」


別働隊が上手く動いてくれる、彼らには敵部隊に素早く潜入してもらい敵軍の混乱及び戦力の軽減を任せた。そして…残念だけど竜族が敵にいることは"知ってた"


「!?囲まれた!?」

「ラム様のご指示だ。お前はここで倒させてもらう!かかれーーー!!」


竜族の戦闘能力の高さは知っている。だから竜族は風魔法で吹き飛ばし孤立させ、その先には100人以上の部隊を配属した。いくら竜族とはいえ、突破は難しいだろう。

すると、城下町からアマリアが来た


「アマリア!なぜ君が!?」

「私も戦うよ…ラム、君の言うことにも従おう。だけど、シンだけは私が戦いたい。」

「…わかった。だったら君にはこの作戦を授けるよ。」


僕の秘策をアマリアに託し、大方の指示が終わった僕はその秘策に向けて動き出した。




-しくじった、まさか敵国がドライトンのことを知っていたとは。向こうはざっと100人か…いくらドライトンとはいえ、あの数はきついだろう。助けに行きたいが草食王国は数だけは多い…助けに行けそうにない。

だから私はドライトンを信じて突っ込むことにした。目的はもちろん敵王国大将アマリア!やつの首を取れば私の勝ちは確実だ。

…しかし、妙だ、ラムの姿が見えん。アマリアは城下町にいるだろうが…すると、私の名が近くの森の中から呼ばれた。呼んだのはなんとアマリアだ!!


「ダホ!私を狙うのだろう…?ならばこっちだ!」

「アマリア…!!!見つけたぞ。お前ら行くぞ!!」


全員は行けないが少数をしたがえて私はアマリアの方へ向かう。ここでトドメを刺せば私達の勝ちだ!



-ラムの作戦通りダホは少数を従えて私の方へやってきた。当然の話だ、私を倒せばこの戦争は終わりを迎える


「自ら追い詰められるとは酔狂だなぁ、アマリア!!」

「…5人か」

「あ?」

「私も…戦うとしよう」

「なめんなよ……!!!てめぇごときに負ける…私じゃねえぇぇぇぇ!!!」


私は防御魔法を行使した。身を固め、反撃をしてひたすら耐える。ラムが作戦を実行してくれるはずだ。その時が来るまで私は耐える。耐えるんだ…


「くそっ、魔法で身を固めたかこいつ…!!もっとだ!もっとやれ!!」

「っ…」


魔法を行使しながら耐える。ラム…君の期待に私は応えよう。大丈夫、たかが数分だ。こんな戦争に比べるならば大したことない痛みだ。私が傷つくことで終わるんなら…それでいい。


-随分と派手にやってるな。俺の部隊も優秀なようだ。さてと…俺はと言うと戦場から少し外れた道にいる。俺が警戒してんのは敵軍の陽動や偵察部隊なんかでは無い。最も警戒するべきなのはラムだ。

あいつは頭の良さも去ることながら、魔法使いとしてはあの国でトップの実力を持っている。やつがいきなりこっちにこられたら俺達は負ける。だから俺が先回りして止めるんだ。

そして、その時が来るまでにそう時間は要らなかった。俺の目の前にはフードを被ったラムがいた


「シン…君もこっちから来てたのか」

「ああ、どうやら俺と同じ考え方らしいな。お前らしいぜ、真ん中で大きな戦いをさせてるうちに裏道から攻める。ありガチだがお前ほどの実力があるならそれで俺達は壊滅するだろうな」

「なるほど…君も暫く見たいうちに賢くなったみたいだ」

「へっ、お前に馬鹿にされるなんて思いもしなかったな。…俺達変わっちまったな。」

「そんなこと分かりきってる。僕は泣き虫で君は人をよくいじってた。君はマヌケで馬鹿だったけど憎めない人だった。」

「…」

「けど、そんな日々はもう返らない。何をしても誰が勝っても。昔と同じにはならない」

「すりゃいい。この戦いで俺たちが勝って元通りになるようにすればいい。俺はこの戦いを早く終わらせて…元の生活に戻りたい。ただ、それだけだ。」

「…それを言うのは僕じゃない。」


そう言うと、ラムは地面に杖を刺した。何をする気だ?僕に言うじゃないだと…?


「お前、何を…」

「残念だけど"彼女の頼み"なんだ。君の相手は…彼女だ。」

「!?」


目の前で起きたのは、ラムが消えてアマリアが現れる瞬間だった。あいつ…転移魔法を使いやがったのか。アマリアじゃあ機動力はないから機動力のあるラムが先に行って…!!


「やっと会えたね、シン。色々話すことはあるだろうけど…やろうか。」

「…くはははは!!!思い出すなぁ…昔の喧嘩をよ!!とことん殺り合おうぜ!!アマリアぁぁ!!!」



-向こうはアマリアがやってくれるだろう。そして、僕が相手するのはこっちだ


「てめぇは……ラム!!アマリアはどこに!?」

「君の相手は僕が努めよう。」


さぁ始めようか。僕達の国をかけた最後の戦いを

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ