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戻らぬ時を僕らは行く  作者: star of K
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1.5章 時間が無い…1

これは1人の男が歩んだ未来を作るための物語…。


……


-僕はあそこから逃げるように旅に出た。どのくらい時間がかかるだろうか。それでも…僕はあいつの為に。

ぐっ…時間が無い。1年持つかどうか。その前にやるべきことを全て終わらせないと。まずは1番近い国から目指すことにしよう。1番近い国は海の中にある都市、魚王国 ウリーマー。僕らの使う魔法とはまた違った術を使う国だと聞く…そもそも海の中にある都市だ、僕が入って息が出来るかどうか怪しいところだ。けど…この目で確かめないと分からない。行こう…海の中へ


…ここだ。僕の計算ではここから潜れば30分でたどり着く。

悔やむべきは僕の転移魔法がこの目で見たことのある場所へしか行けないというところ。だから未知の場所へはこの足で向かわねばならない。…行こう。そう決めて僕は潜り始めた。

魔法を使うことにより顔の周りに空気を確保すること、水中での推進力を高めることは出来た。あとは進むだけだ…

そもそも僕が他の国のことを知ったのは2年前だ。ズーラムの城の地下に眠っていたこの大陸全域を示す地図があり、それを参考に僕は世界を知った。しかし、見つけた時は半ば信じ難いものがあった…竜族のドライトンの存在を知るまでは。

彼の存在自体は1年前から知っていた。その時かの地図のことを思い返し、あれが本物なのだと確信を得た。だが、古い地図だ…その時にはない国や今はもうない国もあるのだろう。それでも今は地図を信じて進むだけだ。

…どれくらいたったか。もうすぐ着くだろうか。着いたらどんな世界が僕の前にあらわれるだろうか。

!あれは…泡に囲まれてる国だ。あれが魚王国か…!まさか水中にこのような大きな泡があるなんて。一体どうやってこれを維持しているんだ。そしてあの中では一体どんな暮らしが…。

しかし、どうやって入るんだ?と思ったらいかにも入口かと言うような門があった。泡に門をつけた…?いや、元からあった門と国の周りに泡が着いたと言うべきか。そこにいる衛兵に話を聞くとしようか…


「ムッ!何者だ!」

「旅をしている…是非ともこの国を見てみたい。1時間だけでも構わないんだ。」

「少し待ってろ…おい、国王様に聞きに行ってくれ」

「ああ、わかった。」


話のわかる人達で安心した。言葉が通じない可能性も考えたが、どうやら通じるらしい。

…だが、そうなると疑問ができる。何故同じ言語なのかと。国によってお金の単位や言語が違うのは至って当たり前だ。調べた限りでは昔には多くの言語があったこともわかっている。言語を変えることというのは簡単なことではない。それは他の言語を覚える感覚と同じ、得意な人もいれば不得意な人もいるからだ。その上で言語を変えるということはよっぽどの理由があるはず、それも肉食王国や草食王国と同じように…

…待てよ、当たり前にやっていたが肉食王国と草食王国の言語が同じ事なのも甚だ疑問だ。確かに以前両国が戦争をしていたと言うわけではないが、特別仲が良かったわけでもない。産まれた時から当たり前だったこの事に僕は…疑問が産まれた。

いや、今は後にしよう。魚王国で学びを深めること、今はそれが大きな目的だ。衛兵も丁度帰ってきたようだ…


「旅の者よ、国王様より許可が出た。旅人は非常に珍しいので入国次第国王様に謁見するように」

「ああ、ありがとう。」


そして、その門は開かれた。


魚王国 ウリーマー


これが魚王国か…。僕らの国とはまた違った住居、人種が僕の目を引く。さて…国王様に会えるのは都合がいい。城に向かおう


魚王国城 謁見の間


「僕が旅人のラムだ。はいってもいいか?」

「ああ、国王様より話は聞いてる。入れ」


…謁見の間に入り魚王国の国王の姿を見ることが出来た。大きさとしては僕より少し小さいくらいか。その隣は…妃だろうか、僕に対して会釈したので僕もお辞儀をする。そして、国王が話を始めた


「このような国に旅人とは珍しい。世は魚王国ウリーマー国王 ウリーマー13世だ。そして妻の金魚姫だ。」

「よろしくお願い致します…」

「お初目にかかります。私は旅をしているラムと申します。この度は私を受け入れて下さり感謝申し上げます」

「よいよい。それよりも話が聞きたいのだ。旅人なんて本当に珍しいからな」


物腰柔らかな人だった。とても話がしやすく、心地よい話が出来た。聞いたところによればこの国の国王と妃は代々は代々メダカ族、金魚族が就任するらしい。そして、金魚姫族の妃と姫には決まって金魚姫という名前が与えられるらしい。

世襲制というわけか…。恐らく国王に権力が集まるタイプだろう、草食王国や肉食王国に似ている。

その後も国王は色々と話をしてくれた。このような王が治めているならきっと…この国は平和なのだろう。

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