クリスマス?特別回第一弾 聖なる夜?の祝福
本編とは違ってお笑い寄りです。あまり戦い要素はないです。それでもいいよって方は進んでください
…魚王国のかの戦より数ヶ月後
「クリスマスパーティ?」
「そ、クリスマスパーティだ。俺やりたい(((((」
「…いきなり僕に電話してきて何を言うかと思ったらクリスマスパーティ…?シン…もう過ぎてるよ(((((」
「うっせー!作者がクリスマスに間に合わなかったんだから仕方ねぇだろぉ!(((((」
「…むしろ年末年始の方が近いよ」
「じゃー両方とも祝おうぜ!ほら、4国の親睦をさらに深めるためにもよ」
「…確かにそれは言えているが、君は各国の豪華な料理を食べたいだけじゃないのかい?」
「うっ!?何故それを!!(((((」
「やっぱり…でも確かに親睦会のようなことは行った方がいいかもしれない。それにクリスマスや年末年始のお祝いという名目を乗せてもいいだろう…僕も一緒に考えよう」
「ほんとか!?やったー!」
「…アマリアとビリャオ、金魚姫にも声を掛けておくか」
-少しして、僕は3人に連絡を取った。この計画を聞いて、彼らは大いに賛成してくれ集まることになった。しかも直ぐに…フットワーク軽すぎないか?(((((
草食王国城 会議室
「…っーわけよ。どうよ?改めて聞くけどやってみたくねぇか?」
「確かに4国の親睦を深めるためには最適な行事ですね!私は賛成です!」
「私も〜!」
「しかし、やるのはいいとしてどのような企画をやるのか考えているのかい?」
「おめーらに任せた!(((((」
「案を出すだけ出しといて内容は人任せかよクソライオン(((((」
「…当たり前だけど君にも考えてもらうよ。なんにも考えなきゃ料理食べさせないからね?(((((」
「冗談だって冗談!!」
そんなこんなでこの5人で計画をじっくり考えることにした。とりあえず計画を考えなければなんにも始まらない、今日はそれに一日使うか…?
まず、金魚姫が案を出した
「はい!輪投げがいいと思いまーす!(((((」
「輪投げねぇ…」
「あとは射的とかチョコバナナとか!(((((」
「縁日か!!僕達はクリスマス及び年末年始パーティをやるんだ!却下!というか企画名長い、初めにパーティの名前から考えよう(((((」
「うーん…クリスマスは過ぎてますしニューイヤーパーティでどうでしょう?」
「それだと年末の要素があまりない気がするな…クリスマス要素は確かに薄くてもいいかもしれないけど…」
「クリスマスも入れてくれよ!?」
「じゃあシン、君は何かいい案でもあるのかい?」
「バイブ〇ブチ上げ!ブンブンハ〇ーノーベリスト 真夜中だよ!全員s…」
「却下!全部パクリじゃないか!!クリスマス要素と年末年始要素消えてるよ!!(((((」
「では…カウントダウンパーティというのはどうだろうか?」
「カウントダウンパーティ…?ああ、確かに異国だと年末年始にカウントダウンして祝う行事があったね…確かにそれなら悪くないかもしれない」
「それこそパクリなんじゃねーの?(((((」
「さっきのパクリとどっちがいいのか自分で考えるんだ、シン(((((」
とりあえず企画名はカウントダウンイベントということになった。なぜ早く決めなかったのか…まぁいい。次は今度こそ内容だ。
「何か、案のある者はいるかい?」
「カウントダウンライブとかどうでしょう?たくさんのバンドマンに来てもらってライブをするんです」
「音楽祭か…悪くない」
「はい!ボールすくい!((((」
「だから縁日かっつうの、却下((((」
「料理は欠かせねぇよな!チキンとかフライドポテトとか…((((」
「…君の言う通りだけどさ…まぁたしかに必要なものだ。」
「お笑いとかどうだろうか?カウントダウンライブのイベントのひとつとしてやるんだ」
「それも良さそうだ…」
自ずと内容はその3つになって行った。意外と早く決まったな…内容だけでしばらくかかると思ったが。まぁ早いことに越したものは無い
次は…予算か。どのくらいの値段で作るかによってチケットの値段が決まってくる
シンには会場の見取り図の作製を任せた。というかもうほぼできているらしいが
「会場建設費…食材費…人件費…廃棄費用…うーむ」
「会場はこんな感じでいいか?」
「…広さも十分だ。このステージの上ならバンドマンも思いっきりパフォーマンスが可能だろう。で、予算はどれくらいになる?」
「軽く見積って500万、最高で1000万を想定してくれ」
「1000万か…人件費なども合わせると2000万は少なくとも用意したいね」
「そうなると元を取るためにライブのチケット代がいりますね」
「本当は無料解放出来たらいいが…そうなるとバンドマンや関わってくれた人達への儲けが無くなるから仕方ない。ただなるべく安価でライブ来れるようにしよう」
「1万はどうだ?妥当な値段だと思うが」
「…高いな。料理は別売りにしてもっと安価で入ってもらおう。ライブだけの人も来やすいようにするんだ」
「では、5000か?」
「まだ高い…」
「4500?」
「いや、4000?安価だと思いますが」
「…その半額2000だ」
「2000!?!?」
「おい、本当に元が取れるのか!?」
「これは一般企業が行うようなものでは無いんだ。4つの国という大きな力が協力して行うものだ。人数は普通のものより集まると僕は信じてる。…そのくらいの覚悟なきゃやれないと思うな…?シン。これでも高すぎるくらいだと思うけど」
「たく…わーったよ。その変わり、絶対成功させるからな。」
とりあえず僕らは担当を分けてそれぞれ作業することになった。僕は料理をしてくれる人を探すことになった…だが、正直料理についてはあまり知らない。だから人から聞くことにしよう。
まずは農家として料理店とも取引をしているであろうリス族に聞くことにした
リス族集落…
リス族の集落にはリス達にドライトン、ノア、ゲニアがいた
「これはこれは…ラム殿」
「ラム様!」
「ラムじゃねぇか、どうしたんだ?」
「かくかくしかじか」
「ふむ…いい料理人ですか。私は存じ上げませんな。ゲニア殿は?」
「俺も知らねーな。長老、いいとこねぇか?」
「それでしたら…知り合いにいい店があるぞ…」
「本当かい?教えて貰っても…」
「ああ、構わぬぞ。じゃが…腕は良いが変わり者でな、気をつけてかかわってくれ。場所は…」
どこかの山奥
こんな所に店があるのは信じられなかったが…確かにそこに店があった。しかし、変わり者か。予め連絡はしておいたが…
カランコロン…
「いらっしゃいませ、レストラン ボーリンへようこそ」
「オーナーシェフのボーリンに会いたい。ラムが来たと伝えてくれ」
「ラム様でしたか、お待ちしておりました…こちらへ」
そう言われて僕は恐らく特別な客を招いた時に使うのであろう豪華な個室へと案内された。その後、ボーイはボーリンを呼んでくると出ていった
数分後…
ドアをノックしてオーナーシェフ ボーリンがやってきた。キリン族と聞いていたが…やはり大きい。
「ようこそおいでくださいました。」
「ああ…急な話にも関わらず歓迎してくれて感謝するよ。僕がラムだ」
「かねてより噂は聞いておりますっ、正しくマーベラスっ!!敬意に値すると私は思いますっ!」
「あ、ああ…(汗)」
「申し遅れましたっ、ミーこそは…このレストランのっ!オーナーシェフっ!ボーリンですっ!!以後お見知り置きをっ…」
…変わり者だ((((
いや、喋り方だけで判断するのは良くない。電話口でも話したが僕は改めて企画の概要を説明した。すると、この話にとても共感してくれたようだ
「アンビリバボー!ミーの料理がっ!もっと多くの人にっ!食べてもらえるのですねっ!とてもマーベラスっ!ビューティーフォーっ!…とてもインスピレーションが湧きました、ムッシュ・ラムっ!このボーリン、是非とも協力させていただきますっ!!」
「頼もしい…」
「ですがっ…問題点が何個かありますっ。まずムッシュ・ラムが私の料理のお味を知らないことですっ。ズバリ、ここにはリス族の紹介があったからやってきた…違いますかっ?」
「ああ…確かに僕は料理に詳しい訳では無いから君の料理を知らない。だが、調べてみたらこの業界ではとても有名らしいね…」
「何かを極めればっ…有名になるのは必然っ!しかし、その感動が全員に知れ渡るとも限りませんっ!ですから…是非ともムッシュ・ラムに食べて頂き感動を知ってもらいたいのですっ!!」
「料理の予約はしてないが…」
「いいえっ!この席においてっ、ムッシュ・ラムがお金を払うことはありませんっ!」
驚いた…確かに喋り方やオーバーリアクションこそ変わっているものの、とてもいい人じゃないか。まさか奢って貰えるとは…
しかし、テーブルマナーは調べただけに過ぎない。果たして大丈夫だろうか…そう思っていると、それを見透かしたのかボーリンが僕に話しかけてきた
「ムッシュ・ラム…テーブルマナーを気にしているご様子っ」
「ああ、実践したことはなくて…」
「当店に勤務するスタッフにも言ってますがっ、テーブルマナーなど所詮二の舞に過ぎませんっ、高級なレストランではそれが求められがちですが…私はっ、それを気にしなくてもいいようなっ高級レストランを目指していますっ!」
「しかしそしたら人々からなんて言われるか…」
「テーブルマナーを気にするお方はっ…別のお店へ足を運んでくださいっ!…私はいつもそう言ってますっ。大丈夫なのはっ…料理にとって大事なのはマナーなんかではなく感動なのですっ!!それに…私の料理は他の方がお外で食べて頂く予定っ…ならば、マナーなど関係ありませんっ!!」
…高級レストランに務め、経営している者としては変わっているかもしれないが、僕はボーリンの考え方に賛同したい。彼に頼んで正解だな…
「それと、料理が来るまでにもうひとつっ…この店からっ…会場までは料理を運んでしまえば冷めてしまいますっ!その点はどうしましょうっ?」
「その点は問題ない、アリ王国がキッチンカーを譲渡してくれた」
「キッチンカーっ?諸国の情報には疎くてっ…どのようなものですかっ?」
「実際に見た方がいいだろう…後で案内するよ」
「かしこまりましたっ…これはっ!ムッシュ・ラム…お待たせしましたっ、是非ともミーの創作したフルコースを味わってくださいっ!!」
そう言われ、僕は出てくるフルコース料理を食べていくことにした。サラダやらスープやら出てきたが…どれも感動するには十分な料理だった。
「…素晴らしい味だ。君ならば多くの人に感動を与えることが出来る…!僕は確信したよ」
「…merci beaucoup」
「異国の言葉か…」
「存じ上げてましたかっ…では、キッチンカーというものを見せて頂きたいっ」
「ああ、もちろんだ…テレポートで連れて行こう…」
草食王国城前…
「これがキッチンカーだ」
「わーお…Excellent!移動するキッチンというわけですねっ!素晴らしいっ!これならば…会場で料理ができますっ!これを2台ももっていいのですかっ?」
「ああ、いいそうだ」
「わかりましたっ…是非とも協力し合い…成功させましょうっ!!」
「契約成立だ…改めてよろしく頼むよ」
「おまかせをっ!!」
肉食王国…
‐俺達は会場設営の役目を受けた。電気技師、大工など…たくさんのヤツらが集まってひとつの会場を作り上げてく。うん…悪くねぇ。ここで多くの人が声を上げて盛り上がるんだ。そして豪華な料理も…ふひひひ((((
「何ニヤけてるんだ国王…さっさと指示送ってやれ((((」
「ああ、すまない…ここはそっちでお願い〜」
「はっ!」
「1人でニヤけるのは気持ち悪いから気をつけとけよ…」
「国王へ言う言葉じゃないよね?いまの?((((」
「だったら国王らしい振る舞いってやつをしてくれ…(汗)」
「…で、このスモークってのはなんなんだ?」
「ああ、ライブの演出で白い煙を出すらしいぜ。後で試運転するらしいから試してきてみたらどうだ?」
「そうだな…ちょっくらみてくる」
ステージ上…
うわっ、すっげー眺め。バンドマンってのはここから演奏するんだな。こりゃすげーぜ、ここで歌った歌が人に感動与えるんだからいい気分だよな…願わくば、俺も…なんてな。
すると蟻王国から来た技師が声を掛けてきた
「シン様、まもなくスモークを出します。お気をつけください」
「おうよ」
技師が合図すると、ダホ君の言う通り溢れんばかりの煙がでてきた
「ぶほっ!?すげー!そうだ…もう一回頼む」
「?はい」
「もう一回だぁ?何をするつもりだ…」
「キタキタァ!」
「…あのポーズまさか」
「デデンデンデデン♬︎デデンデンデデン♬︎」
「ターミネー〇ーじゃねーか、そもそも当たってるのかわかんねーのに使うなよ、ファンに叱られるぞ(汗)」
いやー、こういうのって楽しくていいね〜本番はもっと楽しくなるんだから今からワクワクするよ!提案して正解だった…さて、向こうは頑張ってくれてるかな…
魚王国…
私はお笑い担当を任されたわ。けど…お笑いってよく分からない((((
とりあえず羅鱶に相談すればなんとかなるでしょ((((
羅鱶の部屋…
「お笑いですか…?」
「そうよ。なにかないかしら?」
「申し訳ございません…お笑いには疎くて…いや、待てよ…お笑いのような方々は知っているかも」
「お笑いのような方?」
食堂…
「ほら、お笑いのような方達でしょう?」
「確かに((((」
「…ぶっ飛ばされてぇか?羅鱶((((」
確かにクラッシャーズはもはやお笑いね((((
けど、こいつらだけじゃ絶対時間が持たないわよ
「待ってくださいお嬢…俺達がお笑いすること前提で考えてませんか(汗)」
「え、やってくれないの?((((」
「……分かりましたよ」
「兄者ぁ!?」
「なぜひきうけたぁ!?」
「じゃあてめぇらお嬢の言うことに意見できるのかよ!?ああん!?((((」
「出来ません…はい…((((」
「やっぱりお笑い向きだわ((((」
「しかし、これだけでは人が足りませんな…この3人だとツッコミ役が…」
「あらそれなら羅鱶がやればいいじゃないの((((」
「…え?((((」
「お嬢!?このロリコンとやんなきゃなんねぇんすか!?((((」
「私はロリコンではなぁぁぁぁぁい!!!!((((」
「他のお笑いグループ探してくるから頑張ってね〜((((」
「お嬢!?お嬢〜〜!!!」
魚王国 鱒お笑い養成所…
こんな所に来るのは初めてだけど…どんな人たちがいるのかな?まぁ羅鱶が連絡してくれたから誰か来てくれるとは思うけど。
おっと…誰か来たわ
「これはこれは…初めまして。社長の鱒と申します」
「あ、今日はよろしくお願いします。」
「どうぞお入りください。我が養成所自慢の芸人達を揃えておりますゆえ」
「ありがとうございます」
中は思っていたよりも広かったわ。養成所と言うだけあって会議室があったり講義のための部屋もあったりと…思ったよりも豪華ね。けど…
「私お笑いよく分からなくて…」
「ご安心ください、そのようなお方にも笑っていただけるような凄腕を用意しましたから。どうぞこちらにおかけ下さい」
…というわけで早速始まった…サンドマンとか金ご飯とかよく分からない人達ばかりでてきたわ。有名らしくて、確かに笑ったけど…
しばらく経って…
「どうでしょうか…?」
「面白かったですが、他にはいらっしゃいませんか?」
「あとはまだメジャーデビューしてない芸人達だけでして…」
「ふむ…メジャーデビューしている方を出すよりも新人さんを出して見る方が面白いかもしれません。全員見せてくださいませんか?」
「かしこまりました…呼んできなさい」
…とはいえ、やっぱり中々面白い人達は見つからないわね…自分の言ったことを後悔するわ。
しばらくして…
「ではこの人達でお願いします」
「かしこまりました、ビブリーズ、スマッシャー、張るんだぞ」
「はいっ」
「早速なんですが…」
「?」
魚王国城……
「……お笑いの指導を…(汗)」
「は、はぁ…」
「おい!ロリコン!てめぇ、舐めてんのか!?」
「ロリコンはやめてくれませんか…(((((」
「喧嘩しないで…お客さんの前よ(汗)」
「あ、よろしくお願いいたします。羅鱶と申します。姫様の申しつけでお笑いをやることに…」
「同じく笑いをやることになった者だ。こいつはロリコンだけど気にすんじゃねーぞ(((((」
「だからロリコンは…(汗)」
「大丈夫かなぁ…(汗)」
「兄者と羅鱶さんが迷惑かけるよ。すまないね…(汗)」
…兄貴より弟がしっかりしてるってどういうことなのよ(((((
世の中の兄弟ってこんなもんかしら(汗)
一方 蟻王国…
私はバンドマンを探すのを任された。我が国では化学の産物であるエレキギターやドラムなどが発展しており、ちょうどこの小説を読んでくださってる皆さんに近いような音楽文化が根付いている。
…話は変わるが、この国で1番有名なバンドとしてkiller rain というところがある。私もよくその方達の曲を聴いているが、非常に良い歌声をしている。叶うならば彼女らに来てもらいたいものだ…
蟻王国 スローズプロダクション
「国王様、ようこそおいでくださいました。責任者のスローズです」
「ビリャオです。お忙しい中、このような機会を取り繕っていただき感謝致します」
「今日は我社の保有する全てのバンドマンを揃えました。もちろん、killer rainもいますので国王様のお眼鏡に合うようなバンドをお探しください」
「ええ。では早速ですがご案内お願いします」
中では、killer rainはもちろんのことこれまた有名なバンド クリエイダー そして いぶし銀 等様々なバンドが揃っておりました。ここまで大きな会社ですからさすがと言うべきでしょう。もちろんkiller rainにはお越し頂きたいですね
「killer rainさんのご予定は空いてますか?」
「ええ、その日は1日開けさせてますので…」
「突然なのに開けてくださったのですね。心遣い感謝致します」
「いえいえ、これくらい当然ですよ〜」
「時間も長く頂いてるので4バンドほどお借りしたいものですね…次はこの扉の先にでも」
「えっと、その先はまだメジャーデビューしてなくて…国王様のお眼鏡に合うかどうか…」
「?あくまで判断するのは私なので…それとも、見られたら都合の悪いことでも」
「それはその…」
「失礼します」
「ああっ!?」
「…見せたくないわけですね」
…能力の差や経験の差などによって設備に差がつくことはあるでしょう。しかし、これはとても容認できる程の差では無いですね…
「差が出るのは致し方ないですが…次世代を担うかもしれないバンドに対して厳しい条件を渡しすぎだとは思いませんか?」
「それはその…」
「…あなた達にとっても損になると思うのですがね。とにかく見させてもらいますよ。今はあなた達の勤務形態のことを調べるために来た訳ではありませんから。」
当然かも知れないが、まだメジャーデビューをしていない卵の方が数は多い…極わずかなバンドだけに良い待遇をしても、将来どうなるのか分からない。そのくらい…見抜けないのですかね。
…今は関係の無い話ですね。もしかしたら…金の卵から新たなる可能性が産まれるかも。
が、どのバンドも見た所掃除や事務を任されているようで、判別の仕様がありませんね…
「いつもこのような扱いを?」
「ええっと…」
「…噂には聞いていました、スローズプロダクションは新事業に完全に失敗して莫大な借金を抱えたと。」
「うぐっ…」
「…音楽は人々に勇気や希望を与え、時に夢となります。その人達に対して…ここが見せられますか?」
「…」
「ん?彼女達は…?」
「彼女達はメジャーデビューするのに周りと一回り遅くなったところです。名前を…sister と。」
「sisterですか…」
「本来ならkiller rainやいぶし銀と同世代なんです」
…周りから突き放されてしまったバンドですか。それでも懸命にバンドを続けている。もしかしたら…
「失礼します…sisterのリーダーはどちらで?」
「あたしだよ。国王様があたし達に何の用だい?」
「1曲お願いしても?」
「へぇ、物好きだねぇ。いいよ、あたし達の曲を国王様に聞かせてやろうじゃないか!行くよ」
「了解!」
そして…
…私の思った通りです、このバンドは…周りに負けないようにとても練習していますね。それはメジャーデビューしてもおかしくはないくらいに…
「…お見事です。」
「国王様よ…この人を許してやってくんないかい?事務とかやってるのは、あたし達の意思なんだ」
「!」
「お前達…!それを言ったら…!」
「借金で罪悪感を感じて1人で罪を背負おうとしたんだろ…?だけど、あんたが頑張ってるのはあたし達はよく知ってるよ。大丈夫…今は今生きることだけを考えればいいんだ。あんたは間違ってない…」
「…借金が溢れ、スタッフが誰もいなかったんです。そんな時に彼女達が手伝ってくれると言ってくれたんです。新事業に失敗したのはもない私なのに…その優しさに私は…」
「…早とちりだったようですね。誤解してしまったこと…お詫びします。」
「じゃあ…」
「このようなことを見れなかった私も愚かです。このカウントダウンライブが成功したら…依頼金として300万渡しましょう」
「300万!?」
「そしてsister…あなた達も輝ける場所が必要です。今回のカウントダウンライブ…来てくれませんか?演者として」
「!…あたし達でいいなら行ってやろうじゃないか。一緒に盛り上げよう…国王様。あたしはレイだ」
「改めて…私はビリャオです。」
しばらくして…蟻王国城
「これが企画概要です。ご質問は?」
「killer rainはありません」
「いぶし銀もです」
「sisterもないよ。」
「それでは…」
「国王様、sisterに合わせろと入口で少年が兵士達と揉めています」
「少年?sister、心当たりは…」
「大有だね。行こう」
城前広場…
そこには報告通り、中学生くらいの少年が兵士達と揉めてました。一体彼は…
「やっぱりあんたかい。何度来たって無駄だって言ってるのにさ」
「やい、今日こそ決着付けてやる!」
「姉御…構うことはないですぜ」
彼は一体…そして、カウントダウンライブは成功するのでしょうか?次回は新年になります。いつもより長くなって見にくいかもしれませんがお許しくださいと作者からの伝言です。次回を楽しみに待っててください
続く…
予想より長くなってしまったので新年に続きあげようと思います。なんかカウントダウンの意味なくなっちまう気がしますがお許しください…(((((
皆様、良いお年を。そして、来年もこの小説をよろしくお願いします
「ちょっと待った」
おや、アマリア…
「なんで私は会議にしか出てないのさ(((((」
…君は裏方で経理とかやってもらってるから(((((
「ふざけんな(((((」