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戻らぬ時を僕らは行く  作者: star of K
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第二章 あれから2

草食王国 ゲニア宅


「魚王国だァ?」

「うむ、私の国にも来た次第だ。武器という言葉に反応されていたゆえ、十分に注意して欲しい」

「その話、詳しく聞かせろ」

「もちろん…」


-俺はドライトンからことの経緯を聞いた。確かに魚王国には怪しい噂もあったが、わざわざ摂政が訪れるなんてなぁ…怪しいったらありやしねぇ


「そいつは確かにやばいな。王老会の連中と話し合うことにしよう」

「うむ、そうして頂けると有難い。」


王老会…それは、ラムがいなくなってアマリアがあんな感じになっちまって政治や財政の混乱を防ぐために緊急で設立された組織だ。簡単に言っちまえばラムのやるような仕事をやってるってことだ。面子はこの国にいる様々な種族の長や長老達だ。俺もそのメンバーとして働いてる

…反対したんだけど押し切られちまったんだ。しかし、やってみると分かる。あの野郎は1人でよくこの仕事をこなせていたな…と。

まぁいい、今日王老会の面子に召集をかける、そこでドライトンの言ってたことを議題に出すだけだ。


草食王国城 会議室…


「…すくねぇな、今日は」

「緊急の王老会じゃったからのう…仕方あるまい。」

「ゲニア君、始めてしまってくれ」

「おう、始めんぞ」


まぁ毎日集まれねぇってことはわかってるから週に4回程度の開催にしてる王老会だが、今日は俺が呼びかけてみんなに集まってもらった。特にリーダーとか司会とかは決まってるわけじゃねぇ。その日毎に司会も変わる。


「今日集まって貰ったのは他でもない、魚王国についての話だ」

「魚王国とな…確かあそこは…」

「海底都市と聞く。そこがどうしたというのだ?」


さっきドライトンに聞いたことを洗いざらい話した。皆真剣に聞いてはいたが…


「話はわかった。しかし、ミトロンの連中が信じられるという証拠はない」

「なっ…!?」

「そうだな…私らはまだミトロンと確執がある。その状態でかの国を簡単に信じろと?」

「ふっざけんな…!じゃあてめぇらは俺の言うことも信じねぇって言いたいのか!」

「そうは言ってない。ゲニア君、君も騙されているかもしれないということだ。…話はこれだけかね?私も忙しいから帰るとするよ」

「わしもだな…」

「俺も…」

「あ、おいっ!!!」


…くそがっ!これだから王老会は嫌なんだよ…っ!頭の固い連中が多すぎる。何が確執だ…ふざけやがって。

そう思ってると、リス族の長老が俺の方に来た


「皆がどうであれ、わしはゲニアのことを信じるよ…」

「長老…」

「だがな、彼らを恨まないで欲しい…戦争の確執が…簡単には取れないのは…分かるじゃろう?」

「…ああ、わかってる。」



…あいつはすげぇよ。これだけ頭の固い族長共も納得してついて行くんだからよ。

とにかく、やることはやった。あとは魚王国の奴らが来るかどうかだが…すると、兵士が会議室に入ってきた


「報告です、魚王国の使者が城に来ました」

「…ドライトンとやらの言うことは間違いではなかったな。のう?ゲニア」

「…当たり前だ。俺のダチなんだからよ。俺が直接やつに会う。色々聞かせてもらわなきゃな」


そう言って城の玉座の間にいる魚王国の使者に会うことにした。


玉座の間…


「これはこれは…アマリア様は?」


ほう、こいつアマリアのこともちゃんと知ってるのか。どうやらミトロンもズーラムもきちんと調べてるらしいな。


「…悪いが、アマリアは留守にしてる。しばらく出かけてるから今日は帰ってこないぞ」

「…お主はどなたでしょうか?側近のラム殿はネズミ族と聞きましたが」

「そこまで調べてんのか。だったら俺のことも知ってるんじゃねぇのか?ゲニアのことも」

「おお、確か元偵察部隊隊長の…」


…こいつ、どこまで知ってやがる?それに元だってことも。ますます怪しいぜ。


「とにかくしばらく帰らないからまた今度にしてくれ」

「分かりました…今日は失礼することにしましょう。」


やけにあっさり帰ったものだ。確かにこれは怪しさを感じる。

…アマリアにも報告するべきだろうが、どうでもいいって一蹴されるオチは見えてる。すると、近くを通ったのかノアがやってきた…ん?待てよ


「たいちょー!」

「元隊長だ。…ノア、頼みがある」

「なんでしょー」

「あいつについて魚王国のことを調べてくれ。お前の得意分野だろ?」

「はい!ていさつたいのお役目果たします!」


…素直で助かる、説明とかしてる暇はないからな。すると、俺のところに今度はドライトンがやってきた。


「ゲニア殿…その様子からすると魚王国の…」

「ああ、やってきた。アマリアが来れないのがわかるとあっさり帰って行きやがった。」

「この国の武器は魔法であるからな…重要性は低いと考えたのだろうか」

「シンはどうしてるんだ?」

「何かを考えておられ入るようだったが…」

「こ、こまります!急に来られても!!」

「あ?兵士の声?」


何事かと玉座の間から出ると、そこに居たのはシンとダホだった。ドライトンも予想外のようだ


「お前ら、どうして急に」

「アマリアに話があるんだ〜ゲニアも来てよ。」

「アマリアに話だぁ…?」

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