お金について
お金そのものには価値がない。
お金をどう使うかで価値は決まる。
今回の教育シリーズはお金についてです。
年末の忙しいときに
なんでこんな話をするのかと言いますと、
友人間のやり取りで、
お金に対する認識の違いがあったからです。
まずお金とは、
相互に価値があると認識していなければ
成り立たないシステムですよね。
時代を遡れば物々交換でも良かったときがあります。
それではなんでお金が普及したのかっていうと、
ぼくはお刺身が苦手なんですけど、
「刺身をあげるから、おにぎりをくれ!」
と言われたとしても、
ぼくからしたら両者の価値は釣り合わないわけですよ。
どれだけお刺身を渡されても、
おにぎりに軍配が上がります!
(転売すれば話はべつですが…)
そういった相互による価値観のズレをなくすために
共通の認識として、お金が登場したわけですね。
それではひるがえって友人間の話に戻ります。
ある平日にぼくは友人を呼び出したんですよ。
拙作「BLACK×BLACK」の打ち合わせか、
拙作「サンタが恋した物語」の打ち合わせのために。
ライトノベルはあまり読んでないし、
恋愛小説も寡読なので、意見をもらおうと思って。
そしたら向こうは片道1時間のところを
わざわざ車で来てくれたんですよ。(感謝)
運転が大好きだからべつに苦にならなかったとか言って。
それを聞いて思ったんですけど、
相手は往復で2時間も無駄にするわけじゃないですか。
時給(1,000円)で換算すると、2,000円の損失ですよね。
さらに燃費が悪いそうなので、
ガソリン代が3,000円だとして、5,000円の損失。
ご飯も食べないで駆けつけてくれたそうなので、
食費は2,000円の損失ですかね? もっと食べるのでしょうか?
これだけでも7,000円の赤字経営になるわけです。
そしたらぼくも
1万円くらい支払うのが義務かなと思って、
(もしも足りなければ3万円でもいいよと言ってから)
福沢諭吉の紙幣を渡そうとしたら、拒絶されてしまいました。
結局のところ受け取ってはくれましたが、
「そのビジネスライクな感じをやめてくれ!」って言われました。
友情に亀裂を入れるようなことをしたみたいで
それはそれで申し訳ないですが、
なんかね、「30分遅刻しちゃった。ごめんねー!」
それで済ませる、みたいな人にはなりたくないんですよ。
(今回は遅刻したわけではありません。例えです!)
会社の重役の方と接待すればわかると思うんですけど、
その30分がぼくにとっては500円の価値だったとしても、
その重役の方にしてみれば1万円の価値だったかもしれません。
30分を遅刻したせいで、
この先の契約がすべてご破算になったら……
○○万円では済まないんですよ。
そう考えてみると、
遅刻に対する概念だったり、友人に対する接し方が、
すこしだけ変わってくるんじゃないでしょうか。
貴重な時間を割いて読んでくださり
本当にありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!!
ぼくは自分の小説に「お金」と「時間」をかけますが、
(この前は取材で伊豆に行きました。
移動費と食費と宿泊費などで、数万円使いました)
映画「カメラを止めるな」みたいに
制作費を抑えて大ヒットさせるのが理想的ですよね。
ぜひとも見習いたいものです!!
あ、最後にこれだけは言っておきます。
もしも新人賞に受かったとしても、
(ていうか、受かっててください!笑)
現段階では、賞金、印税、原稿料はすべて辞退するつもりです。
お金のために執筆していると、
「読者を楽しませる」っていう目的が、
「お金をもらう」っていう目的にすり替わると思うんですよ。
取材費や参考文献くらいは負担してほしいですけど、
ぜいたくに使うお金は自分で工面したいかなーって思います。
ちなみに「小説すばる新人賞」の賞金は200万円。
印税の計算方法も教えますね。
単価×発行部数×10分の1です。
たとえば、
1,500円の書籍が、5,000部発行されると、
1,500×5,000×10分の1=750,000
売り上げにかかわらず、75万円の利益になります。
原稿料はですね。
原稿用紙1枚(400文字)につき、
約 2,000~3,000円 と聞いたことがあります。
(新人の場合ですよ。ここから上がっていきます)
みなさんが気になる芥川賞作家は、1~2万円の計上らしいです。
若竹千佐子さんとか又吉直樹さんとか村上龍さんとか、
デビュー作で芥川賞を受賞している方々の原稿には、
とんでもない価値があるわけですね。あやかりたい。
はいそれでは、原稿用紙0円の作家、
オリンポスでした。良いお年を―!!
小説すばる新人賞の原稿を
書き終わりましたー!!\(^o^)/
これから編集と校正刷りをやります。
でもストレス溜まると悪いから、
DVD見ながら作業しまーす!!笑