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誤字などの間違い、書き方のアドバイスなど指摘してくださりありがとうございました。私もなるべく注意していますが、それでもひょっこり出てきてしまうようで(汗汗)。またご指摘よろしくお願いします。
私は聖フルール魔法学院に入学した。
フルール学院はその名の通り、華が咲き誇る美しい学校だった。国の三分の一を占める学院の敷地。その敷地の半分は庭園だった。流石フルール学院。そして未来ヒロインはこの庭園でフラグを立てる。恐ろしや恐ろしや。
制服は青いセーラー服。こちらの世界ではセーラーなんて言葉はないけど。スカーフの色は私は白。スカーフの色は学年によって違うらしい。
校舎は、ほぼ屋敷。教室は、応接室のよう。廊下は、タイル張りで大通りの廊下はレッドカーペット。なんじゃこりゃ。生徒の椅子も机も高級感溢れる焦げ茶色の質素なデザインだ。こんなところに使う金があるなら、国のために回せばいいのに。
この国にはフルクルスがラフレシアの者と、プインスの崩れ者のホームレスや、前世で言うストリートチルドレンが山程いる。それらの人々は今も裏路地でこっそり生活している。
「リリィ様!」
入学式を終え、教室で自分の席に座った時だった。二人の女の子が私に話しかけてきた。
「はじめまして。私はシルバー・ブロッサムです。クリサンセマムのリリィ様に、お会いできて光栄ですわ!」
「私はハールティア・デイジーですの」
ああ、この二人知ってる。リリィ・リスの取り巻き1と、取り巻き2だ。ゲームではお世話になりました。
シルバーは茶髪のポニーテール。目が私よりもつっていて、ちょっと怖い。
ハールティアは茶髪のロング。たれ目だが、顔から出る悪女オーラはハンパない。
そうそう。私含めこの三人組は恐ろしいぞ。ゲームのリリィはクリサンセマムの権限を使い好き放題するし、それにのってこの二人も暴れ出す。いや、二人だけではない。同学年の女子はまずのる。主にヒロインへのイジメに。
因みにこの学院には現在私、ゼルダ、ルシッサしかクリサンセマムがいない。つまりは私達三人が学院の頂点だ。その理由なのだが、実はこの学院の金は全て国が出している。国を怒らせれば学院が潰れる。クリサンセマムは中枢機関、ピアニーに最も近くで働いている。そのクリサンセマムを怒らせれば……もうおわかりだろう。
先程の入学式も、クリサンセマムの私達は一般生徒とは違う特別席に座っていた。同時婚約をした二人には勿論会ったが、無視。同階級同士ならば崩れた接し方でいいなら、いいだろう。ルシッサが何か話したそうだったが。
◇◇◇◇◇◇
フルール学院は一学年四クラス。私と取り巻き達は四組で、ゼルダとルシッサは一組だ。っしゃぁあ!
つーかゼルダとルシッサ、あいつらまじなんなの?入学して早々、全学年の女子から黄色い声を上げられ今じゃ彼らはアイドルだ。イケメンだからか?イケメンだからいいのか?ムキィィイ!!私なんて全学年の男子(女子もだが)は目を合わせると怯えたように逸らされた。クリサンセマムだからか?いや、あいつらもだし…やはり顔か!ムキャァァア!!まあ私の取り巻き達の所為でもあるけど。
シルバーとハールティアはアマリリスの中では上の方らしく、私が望んでないのに取り巻きが増えてく。気が強そうな子達ばかりだが。ま、普段はやはりシルバーとハールティアの三人組ですが。
入学して二週間経った。疲れた。
だが、ゼルダとルシッサと今のところ会わないので、そこは救われる。しかし
「リリィ様!ゼルダ様とルシッサ様、二人と同時婚約してるのですか⁉︎」
「きゃあ!素敵!リリィ様モテモテですわ!」
「ちょ、シルバーさん、ハールティアさん。誤解なさらないでよ。それはお父様が勝手に決めたことで」
…って聞いてねぇ。既に我が世界に没頭していた。やめてよ、そんなフラグ建設のようなこと。
そうそう。この二人に私は別にタメ口で接してもいいのだが、どうもリス家の教育により丁寧な口調になってしまう。はじめて、シルバー達と話をした時
「ええっ⁉︎クリサンセマムのリリィ様が、私達に敬語を⁉︎なんてお優しく、なんてお上品なの⁉︎」
わけがわからないよ。
しかしシルバー達は私に「様」をつけられるのが慣れないらしく、仕方なく「さん」にした。
◇◇◇◇◇
ある日、移動教室で廊下を歩いていた時だった。
いつもと変わらず、廊下を歩く人々は私を見るなり怯えたように端に避け軽くお辞儀する。おい、あのクリサンセマム達と私とじゃ随分態度違うな。ハールティア達はこれが気分良く好きらしいが、私はなんとも言えない気分だ。私あなた達になにかした?
「あら?」
私は自分の腕の中にある教科書を確認した。
「どうしました?リリィ様」
「どうしましょう。次外国語の授業でしたのに、間違えて母国語の教科書を持ってきてしまったわ」
「まぁ!ならばその辺の輩に取りに行かせましょう」
「いえハールティア。知らない輩にリリィ様の私物を触らせる訳にいかないわ」
なんだこの会話。
「あの、自分で取りに行きますわ。シルバーさん、ハールティアさん。お先に行ってて」
「私達もついて行きます」
「いいのです。あなたたちまで遅れたら私が悲しいのです」
「リリィ様!なんと慈悲深い」
本当の理由。二人がやかましい。
シルバーとハールティアを先に行かせた私は、今来た道を戻り教科書を取る。外国語の教科書と母国語の教科書は似てるんだよね。間違えるのは、しょうがない。
さて、私は今からまた長い廊下を歩いて目的地まで行くのだが、今から走ったら間に合う程度だろう。しかしそんな面倒くさいことしなくても大丈夫。遅刻しても大丈夫。だって私クリサンセマムですから!(ドヤァ)
教師は私に怒れない。なんつーチート。
「………ん?」
誰もいない静かな廊下をタンタンと歩いていると、ある教室、その中にあるロッカーに目を惹かれた。
「あれは…確か…」
私はその教室に入った。
クリスマスプレゼント。父親は私がサンタさんに何を頼んだのか聞いてきました。
「現金一万円」
私はサンタさんに現金一万円を頼みました。明日私の枕元にはきっと一万円札が置いてあることでしょう。
しかしなんででしょう。それを言った時の父の顔はなんとも言えない顔をしてました。




