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三話
「落ち着け、俺」「落ち着け、よし!」
鏡に写った顔を触って確かめる
「どうなってるんだ、これ」
「やっぱりあの黒い穴のせいだよな、これって」
再び穴に向かって駆け寄り、指を入れて観る
その時、穴の向こうの指先に何かが触れた気がした。
「え? 何か触られてる?」
「@#キa#エマスカ」
「…‼」
「キコエマスカ」
「おお〜何か頭の中から声が聴こえるぞ」
「ソレハ、マリョクオツカッテ、ハナシカケテマスノデ」
「魔力⁈今、魔力って言ったよね!」
「エエ、イイマシタヨ、ソチラニハナイノデスカ?」
「そんなのは、こっちには無いよどんな不思議パワーだ」
「ソウナンデスカ、コチラデハ、アタリマエニアルモノナノデ」
「当たり前に、魔力がある世界って」
「それって、ラノベとかにあるファンタジー世界って事か‼」
「アナタタチカラミタラ、ソウナリマスネ」
驚愕の事実だ、この穴の向こう側に異世界と繋がってるなんて
これは、何とかして穴を広げて向こうの世界に行かねば!