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旅の帰り道

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

『黒板消しクリーナーの様な吸引音を立てて、匂いを嗅ぐ』

という描写が書きたかっただけです。

久方振りにラーメン屋に入った。昼時のせいか結構客が入っていて、カウンター、テーブル席共々埋まっている。食券を買った後、横並びのカウンターに案内された。隣には髪を一つに束ねた女がスマホを見ていた。女一人でラーメン屋とは珍しいと思いながらも特に深くは考えず、俺もスマホを弄る。

画面に移し出されてるのは、某チェーン店の朝食メニュー。ご飯と味噌汁、目玉焼きと小鉢が着いた結構豪華なもの。目線が変わり、延々と投稿者が食べてる場面に移行する。

意外とこの動画は好評な様で、多くの外国からのコメントが寄せられている。和訳すると『美味しそう』『参考にしたい』等々。参考になったのなら何より。

そう画面を閉ざして前を向くと、時折隣から麺を啜る音が聞こえてくる。至って、普通のラーメン屋の光景だった。

……不意に隣から音が聞こえてきた。麺を啜る音じゃない。もっと別の……学校で使用されている黒板消しクリーナーの様な……。気になって横目で一瞥すると、隣の女が音を立てて息を吸い込んでいた。

「ん?」

「ん?」

俺達が目を合わせて時が止まったのは言うまでもない。


「なんだよぉ。声掛けてくれたら、黒板消しクリーナーの様な音を立てながら啜る事もなかったんに」

「今日帰りだったのか。旅行どうだった?」

「うん。良かったね。次も期待してよ」

ラーメンを食べ終わった後、女は眼鏡を確認しながら僅かに口角をあげた。

何を隠そうこの女、先程俺が見ていた動画の投稿者である。時折ふらりと一人旅に出て、何かの記念になる様にと動画を上げている。今日はその帰りの様で、自宅付近でラーメンを食していたと言う訳だ。

「……あの、黒板消しクリーナーの音、入れたらもっと人気出ると思うぞ」

「え……?」

怪訝な顔をして画面を見たのは言うまでもない。

吹奏楽部の時に腹式呼吸を習うんですけど、

例え方が『ラーメンの匂いを胸いっぱいに吸い込む』というものでした。

改めて、実践してきました。


一日目の油そばの時に思わずやってしまいました

目の前に作り手さんがいらっしゃるので、流石に(・ω・ )な顔になりました。

二日目のラーメンでは控えようと思って、出来なかったのが事の発端です。

掃除機みたいな音を立てて麺を啜ってる人が居ても、心を遠くに置いて無視していただけると。


旅系動画見るのが好きです。

字幕だけを付けて流してくれるのが好きです。

BGMの人の声とか、物音を聞くのが好きです。



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