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ありがとう

作者: ヤミヤ

ねぇ、覚えているかな?

君が家にやってきときは小さくて私の腕に入ってしまうくらいだったね。

来た頃は親から離されて寂しかったのかな?

いつも泣いてたね。

いつも泣いている君がほっとけなくて一緒に寝たこともあったね。

あれからいろいろなことがあったね。

散歩につれてけとうるさい君、餌がないとうるさい君、身体を洗われるを嫌がる君。

君は人間じゃなくて、犬だったけど家族の一員だった。

13年生きた君。

人間でいえば、十分生きたよね。

でもさ、それでも辛いよ。

君にもう会えない事が辛いよ。

君の死を聞いてから、この1ヶ月仕事が佳境で、睡眠時間すらまともにとれなかったけど、約束は守れたかな?

なんとかがんばったよ。出来る限りがんばったよ。

もう死んでしまった君からしたらどうでもいいことかもしれないけど。

がんばったよ。

ねぇ、僕はこれでよかったのかな。

偶にもっとよい方法があったんじゃないかと思うんだ。

もっと良い方法を見つける努力をすべきじゃなかったのかなと思うんだ。

そして、最後に君にいっておきたいことがあるんだ。

ありがとう。

家にきてくれてありがとう。

僕の家族になってくれてありがとう。

僕に命の大切さを教えてくれてありがとう。

もう少し、頑張ってみるよ。ありがとう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後のありがとうっていうところで、胸がきゅうっとなりました! 切ないけど、あったかいですね! [一言] 短編読んでて見つけました。 他にも書いていらっしゃるんですね! 他も読んでみたい…
[良い点] 犬×2匹。猫×1匹。 計3匹、動物を飼っているので。 ちょっと感情移入してしまって、涙腺がゆるんでしまいました。 最後の5行は、涙なしでは読めません。
[良い点] 嬉しい事と同じくらい、悲しい事もまた生きる上では知らねばならない大切な事であると教えて頂いた気がします。 命の尊厳に対する敬意と、作者様の優しく温かい思いに溢れた素敵な作品でした。 私…
2014/07/15 08:27 退会済み
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