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2つ目の異世界  作者: ヤマトメリベ
第2章 合流編
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5-4<事情聴取4>

「で、<人型>の胴体を切り払って、それがトドメになりました。その後急いで駆けつけたのですが、その、誰でしたっけ?アルモス卿の息子さんは失血死していました。その後セバスさんの下へ駆けつけたら、意識は無かったのですが、まだ脈があったので急いで治癒魔法を使用したら意識が戻りました。」


「…辻褄は合いますね、この足跡も」


「…俄かには、信じられませんね、あの<鎧付き>の<人型>を一人であっさりと、ですか。」


「フフフ、どうだ、話に聞くだけでこの圧倒的な強さ…やはりユートこそ私の夫に相応しいだろ?」



結局ありのままを説明した。<強化魔法>とかは言わなかったが、まぁいいだろう。



「失礼ですが、貴方は獣人ですか?獣化しても意識が残せる?」


「残念ながら人間です。」


「例え獣化した獣人でもユートには手も足も出せないさ。あの強さは圧倒的だった。」



メリアが見たのはほんとに一瞬だけだったと思うんだが…


なんだか目つきが昨日と同じになりかけてるし触れないで置こう…



「…そうですか、あぁそれと折れたという槍と、その<人型>の落とした<魔鉱石>と<魔晶石>を見せていただいてよろしいですか?」


「む、そうか…」「あぁ、少し待ってください」



メリアと二人、自分の鞄を漁る。


謎の金属塊と昨日手に入れた<魔晶石>を取り出す。ふふふ、今回はちゃんと分けて置いたのだ。


メリアは槍を取り出す。昨日のままだ。柄が折れている。



「ふむ…こちらも証言通り、ですね。ではもういいです。そちらの品はモンスター討伐での事ですので、提出して頂かなくて構いません。」


「当然だな。」



メリアが答え、仕舞う。ふむ、これは<魔鉱石>と言うらしい。


名前からして何かの原石か素材になるのだろう。後で聞いてみよう。…魔法金属に出来たらいいのだが。



「とりあえず、ここまでですね。しかし確かに重大な案件でしたが国家機密…と言うにはいささか弱いような」


「そちらはあの豚が暴れる前に自白した内容が主だ。恐らくあの魔道具も関わっている。」


「なるほど、ではそちらの話を詰め所で行いましょうか。」


「セバス、頼めるか?」


「承りました。」


「では、セバスさんは後ほど私と詰め所の方までよろしくお願いします。」




「お三方はもう結構です。ご協力ありがとうございました。それから、もしかするとまたお呼びするかもしれませんので暫く街から出ないでいただけますか?」


「げ、オレ村に帰って指揮しねぇといけねぇんだが…」


「申し訳ありませんが…」


「マジかよ…」



オサがげんなりする。



「なんなら我々がワイバーンで送ろう。それなら早いだろう。」


「そりゃ助かるぜ!山を迂回しなくて済むし2日あれば帰れる!」


「…ちなみに何日ぐらい拘束する気なんですか?」


「2日、ですね。それ以上はできません。」



できない。つまり法律か何かで決まっているのか。


意外としっかりしてるなこの国の法律…



「それなら予定より早く帰れそうだな。いやー逆に助かっちまったぜ〜」



げんなりしていたオサが早々に復活した。


ともあれ、取調べはもう終わりのようだ。なんだか意外にあっさりと午前中で済んだ。


これからどうするかな。

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