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2つ目の異世界  作者: ヤマトメリベ
第2章 合流編
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5-1<事情聴取>

「おはようございます、捜査局の者です。こちらにユート=アオスズさんと長寿族のオサ=ルトス=アルストラさんが宿泊されていると伺ったのですが…」



ソフィーとメリアが邂逅した翌日の朝、宿の1階で食事を取っていた時にその人はやって来た。


ピシッとした詰襟の軍服を着込み、短く切りそろえられ、やや青みのかかった灰色の髪と、水色の瞳。


年のころは40代前半ぐらいだろうか?


…なんと言うか渋い。声も渋い。


渋いのだが…何の冗談か、頭の上に髪と同じ青灰色のネコのような耳がぴょこんと生えていた。


捜査局?と聞いて首を捻っていると、宿屋の主人に促されたネココミダンディがこちらに向かってきた。



「はじめまして、ユートさん、オサさん。私はアンディ=テトラ。捜査局の者です。昨日のアルモス卿邸宅での事件の事をお伺いしたいのですが、ご同行願えますか?」



皆に目配せする。


何この人?どうすればいいの?



「任意同行、か。捜査局がこんな速攻で動くほどの事件だったのか?」



オサが返事をする。


なんだか聞いたままだと警察っぽい。任意同行とか。



「はい、かなりの大事です。メリアルーナ様にも出頭願いました。」


「…仕方ねぇか。まぁでもなんだ。メシ食い終わるまで待ってくんねぇ?逃げやしないしさ。」


「分かりました。そこの入り口でお待ちしております。」


「宿の前とは言わないところがなんとも…」


「お気になさらず。では。」



そういってアンディさんが踵を返し入り口付近に戻る。


…見てる。凄いこっちを見てる。



「おい、迂闊な事は喋るなよ。聞かれてる可能性が高いぞ」


「特課兵、ですね。戦闘能力よりも様々な特殊能力を買われて集められた兵です。十分ありえます。」



オサが言い、ソフィーが続く。



「あー、今日は職人街に行って大工連中に話つけようと思ったんだがなぁ…お前らだけで大丈夫か?」



ヤスさんとシズクさんが頷く。任せてください。と。



「ちゃんと値切れよ?ボられんなよ?」


「だいじょうぶだ。」「お任せ下さい。」


「で、嬢ちゃんがどうするかだな。」



そう、問題はソフィーだ。行けばバレるのは確実だろう。



「そうですね、特課兵の方々が来ているのでしたらあまり出歩かない方が良さそうですね…宿に残りましょうか」


『ならば妾も残ろう。そうすればユートとも連絡がとれるでな。』


「ありがとうございます、マール。」


『礼には及ばぬ』


「メリアさんの所は終わってからかなぁ」


「しゃーねーよ。」


「残念ですが。」


『なに、終わってから合流すればよかろうて。』


「そうだね」



方針は決まった。食事を済ませよう。

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