領地へGO
読んでいただき、ありがとうございます。
「わぁ!お母様、ユーリ見て!あそこに何かいる!あれは何?」
「あれは牛さんよ。ここは牧場ね。牛さんやヤギさんもいるわよ。」
「「すごーい!近くで見てみたいな」」
リリだけでなく、僕も始めての景色にテンション上がりまくりだ。
ビッガートルの祖父母に会いに、お母様とリリと僕、それにリック兄様と馬車移動中だ。
リック兄様もお母様も実家に戻るのは久しぶりで、二人も楽しそうだ。
お父様は残念ながら、仕事の為に今回は王都に残ることになった。
「二人ともお父様は一緒に行けないが、楽しんでおいで。ティナ、ちゃんと僕の元に戻ってきてくれ。そうじゃないと僕は生きていけない。約束だよ。必ず戻ってきて僕の愛しい人。」
「フフ、分かっているわ。それじゃあテオ、行ってくるわね。」
お父様は、去年のあの騒動で、お母様が実家に戻ると言ったことがショックで、すっかりトラウマになっている。あれから、お母様が離れることに恐怖し、片時も傍を離れない。そして、お母様に今まで以上に愛情表現を示すようになった。
あまりに過剰すぎて僕たちが照れるから、控えめにお願いしたい。
本当は、お母様が僕達について行くことに反対していたが、必ず帰ってくると約束して何とか許可を得ることに成功した。
久しぶりに実家に帰ることに、お母様は嬉しそうで、そんなお母様を見てお父様も嬉しそうだった。
結局、愛する人の幸せが一番なんだ。
「二人とも、そろそろ到着するわよ。準備はいい?」
「「はーい。大丈夫です。」」
お祖父様達に会うのも大体一年ぶりくらいか。少し緊張するけど楽しみだ。
初めて会う従姉弟も、どんな子達か不安半分、楽しみ半分ってとこかな。
アンナマリーみたいなのは、勘弁したい。
♢♢♢♢♢♢
「みんないらっしゃい。長時間馬車に乗って疲れたでしょ。まずは、部屋でゆっくりしてね」
屋敷に案内されると、おばあ様が出迎えてくれた。
「ただいま母上、義姉さん。はぁ馬車の振動でお尻が痛かった。早く部屋で休みたいよ。」
「お母様、ソフィアさんお久しぶりです。しばらくお世話になります。フフ、久しぶりの我が家で懐かしいわ。」
お母様とリック兄様は、久しぶりの帰省に素に戻っていて、お母様は少しはしゃいでいる様に見える。
「おばあ様、お久しぶりです。しばらくお世話になります。」
「まぁ、ユーリ去年よりも身長伸びたんじゃない。さらに大きくなって、顔つきもお兄ちゃんになって格好いいわね。」
僕を見ておばあ様が、驚いている。
「お祖母様、お元気ですか?私も大きくなったのよ。どう?」
リリが、スカートの裾を軽く持ち上げて挨拶する。
「まぁ、リリもすっかりお姉さんね。とても美人さんになって素敵だわ」
おばあ様に、お姉さんと言われて嬉しそうなリリも可愛い。
「初めまして、ユーリアス様、リリアーベル様。私は、あなた達のお母様の弟、レオナルドの妻でソフィアと申します。よろしくお願いしますね。ぜひ、ソフィアと呼んでください。」
おばあ様の隣にいた女性が挨拶する。穏やかな声音に、優しそうな人で安心する。
「はい、ソフィア様よろしくお願いします。わたしたちのことは、リリとユーリと呼んでください。」
ソフィア様とは仲良くなれそうで安心した。
「お祖父様とレオナルドは、今外出しているけど、夕食時には帰ってくるわ。あとは、あなた達の従姉弟が二人居るのだけど、お昼寝中なの。後で紹介するわね。まずは、ゆっくり休んで」
挨拶が済むと、部屋まで案内されて夕食まで休むことになった。
夕食時は、とても賑やかで楽しい時間になった。初めましてのレオナルド叔父様もお母様に似ていて美男子だった。リック兄様も整った顔立ちだから、ビッガートル家は美形家族だな。そして、みんな優しくて明るくて、いい意味で貴族らしくない。
従姉弟達も可愛かった。僕達より2歳下の女の子チェリルーダ3歳と、弟タイガ0歳。始めての年下に、リリが面倒を見ているのが微笑ましい。
「ユーリにいちゃま、リリねえちゃま、なかよくしてね。チェリーとよんでくだちゃい」
「はわわわ、チェリーかわいい。私の方こそ仲良くしてくれたら嬉しいわ」
第一印象で、リリは二人の可愛さに魅了され、メロメロだった。
初めての場所やこれからの経験にワクワクとドキドキで僕もすっかり浮かれていた。
次も読んでみたい、読んでもいいかなと思ってくれたら、ブックマークよろしくお願いします。
『つまらない』『まあまあ』『いいな』など、何でも思った気持ちを、★~★★★★★で評価してくれると有り難いです。
よろしくお願いします。




