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虹の向こう側 Over the Rainbow  作者: シャク
闇から光への篇
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キリスト教 神との出会い1

(もういやだ。もう死ぬしかない。)

 セラはアリヤ南部キリス病院を抜け出していた。近くにある建物から飛び降りるつもりで。

(報われない人生だったなぁ。)

 思えば、どこから間違えたのだろう。

 新聖教団から抜け出そうと決めた時だろうか、それとも泣いていた自分を励ましてくれたあの人達に会った時だろうか、それとも、もっと前から?

(ごめんなさい。もう耐えられない。)

 心の中で、家族に別れを告げる。入院したところで、状況は良くならなかった。

トータル症。

いまの世界で1000人に1人が患う病気、精神病。

症状は人により様々だか、セラの場合は、眠れない、食べれない、足の震えが止まらない。さらに長い間、ひとりで戦い続けてしまった反動で、痩せすぎのため、座っていられない、四重苦だった。


もう死ぬしかない、そう思い込んでいた。


(神はいない、どこにも居やしない。)

(独りで無理して、戦い続けた結果がこれだ。)

(こんな腐った世界とはおさらばだ。)

死んだら、そこで終わる。そう思うようになったのはいつからだろう。

セラの過去については、いまは語らないでおく。


(着いた。ここだ。)


この建物の5階からなら飛び降りれる、はずだった。


(なんで?)


5階に到達したものの、その先には防御魔法「バリア」が張られていて、飛び降りる事が不可能になっていた。


(ここまで、来たのに。)


この後、どうすればいいか、まったくわからない。

そもそも自分は死ぬつもりだったのだから。

まさか、バリアが張られているとは、思わなかった。

入院前、何度も確認したのに。


(どうすれば?)


もう自分に出来ることが無かった。

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