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真っ赤な花のなかで眠る

 たくさんの真っ赤な花のなかでふたりのこどもがねむっていた。

 タイロはことばをうしなっていた。

 たったふたりのこのちいさなこどもが、あの仮面の人間をたおしてしまったことをおどろいていた。

「タイロ、貴様……」

 仮面が花のなかでタイロを見あげて睨んできた。

 この人間にはもう用はなかった。

 すでにこの人間にちからはない。

「もうおわりだな」

 タイロは仮面を放ったままその場を離れはじめた。

 仮面がゆっくりと眠りにつくのが背中でわかった。

 タイロは闇に消えた。


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