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厄介者

 王を殺す。

 そのことに変わりはない。

 だがそこに至るまでにもっとも重要なことはどれだけリスクを減らしていけるか、だ。

 仮面はかんがえつづけている。

 暗殺にはおそらく少数の人間がいいだろう。

 街中で目的を始末するときにおおくの人間を送りこむわけにはいかない。ひとりやふたり、あるいは三・四人ほどのチームのほうが動きやすいはずだ。

 仮面は今回、ふたりの男を送りこんだ。どちらの男も優秀な暗殺者だ。このレジ街でもっともやっかいな人間を始末するのに、もっとも適した男たちである。

 あの少年と、

 あの少女を、

 できるだけ遠くに引き離す必要がある。

 預言者のことばがただしければ、だが。


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