(76)ふじこふじこ (※ネットスラングでパニックの意味)
DATE : H27.2.5
TIME : 4:52
STID : 00941724
「礼雄……やはり、お前の成績はダメだったな。 約束したとおり、実家に戻るぞ。 そして俊郎叔父さんの所に就職するんだ」
「止めろよ兄貴! お前が何、人の人生決めてんだよ! 俺はやる! ちゃんとやれる! だから、俺の未来を奪うな……!」
「何を言う! たかが学校の試験すらまともに受けられない奴に、社会の試練とかくぐり抜けられるものか! 甘ったれるな!」
「止めろ! 止めろ、連れていくな兄貴、俺にはぁ……!」
そこで、俺はくぐもった悲鳴と共に目を覚ました。
……夢か!
「良かった……! 俺、まだ、終わってないよな」
枕元に目をやると、時刻は朝5時前。
今日からが、後期試験のはず。
にしても、試験ができなくて、兄貴に実家に連れ戻される夢とか、マジで最悪だ、ちくしょう……。
でも、こんなプレッシャーを感じても無理はないよな……。
今日からの一週間が、俺の人生を決めるんだから。
時刻的にはまだ二度寝できるが、あんな悪夢をみた後にそんな気分にはなれない。
俺はベッドからモソモソと起き上がり、静かに階下の洗面所で顔を洗う。
そして自室に戻り、今日の試験科目である「データ管理論」と「プログラミング総論」の試験範囲を読み直す。
だが、こんな状況でも俺の脳味噌は現実逃避したがっているのか、脳裏に浮かぶのは昨日の事ばかりだった。
「(……昨日は……凄かったな……)」
イベントバトル「薔薇戦争」。
ムラサメの誤解、先輩達の裏切り、オリオン達の強襲。
そして、おそらくはチートアバターである「ティアリ」と「ゼファー」。
その圧倒的な強さは……予想の範疇を越えていた。
「(琴莉さん……)」
正直、あまり信じたくはなかった。
『リージョンコード03、ブラック・テンペスト!』
彼女が、チートを使っている……なんて。
「琴莉さん……」
俺は、昨日ずっと抱きしめていた彼女の体の感覚を思いだし、それを追憶するように腕を抱え込んだ。
信じたくない。
信じたくない!
でも事実だ。
「ティアリ」も、「ゼファー」も、チートプレイヤーなんだ!
他人を蹴落とす事に何の呵責も感じない連中!
法を逸脱することに、何のためらいもない連中……!!
俺は、ノートPCを起動すると、株式会社カプリコンのサポートページを開く。
「……」
そして、しばし悩んだ。
俺はチートプレイヤーの存在を報告、BAN(アカウント剥奪)を依頼するつもりだった。
ああいう連中が居たら……新参のプレイヤー達は、何も知らずに狩られる。
それは絶対に公平な事ではない。
肉体的束縛や精神的欠陥に左右されることなく、横一線で戦える。
公平かつ平等で健全な競争があり、そして正当な報酬と評価が得られる事。
それがゲームの良さであり、魅力なんだ。
だが、チートはそれを根底から破壊する。
何の苦労もなく、ズルして自分だけ利益を得ようとか、絶対に許される事じゃない。
だから、俺はBANするつもりだった。
「ゼファー」と、「ティアリ」を。
そしてこの世界から退場してもらい、俺たちは俺たちの楽園を護る。
そうすることこそ、ゲーマーとして正しいことなんだ。
そう思っていた。
「くそっ……!」
……だけど、出来なかった。
『礼雄くん……!』
脳裏に、琴莉さんの笑顔が浮かぶ。
何で……!
何で琴莉さんは、チートなんか使ってるんだよ……!
その笑顔で他人を騙して、何も知らない参加者をボコってるのかよ……!!
ずりぃだろ……!!
カプリコンに報告しなきゃ。
そうしないと、何も知らない皆が、被害に逢うんだ。
報告しろ。
……BANするんだ!
「何だ……俺は……?」
だが、俺の手は……何故か、ゆるゆるとノートPCを閉じてしまった。
DATE : H27.2.5
TIME : 11:50
STID : 00941724
キーン……コーン……
試験終了と共に、試験管理者の教授から「解答やめ!」の号令がかかる。
俺は机の上の筆記用具と学生証を片づけると、「プログラミング総論」の試験用紙を提出し、「ふー」と大きく息を付いた。
今日の午前中の「データ管理論」と「プログラミング総論」は、元々得意分野……気の利いた高校生でも解けるレベルだったので、内容に問題はなかった。
昼からは体育の授業があるが、もちろんこれは普段の出欠だけで単位取れる奴なんで、大丈夫。
退出した俺は、明日の午前中にある試験「マクロ経済学」「福祉経済総論」の連絡事項がないか、念のために経済棟の掲示板へと向かう事にした。
「よぅ、礼雄」
だが、俺はそこで「Bara」こと南原先輩と、「GunーBlaze」こと西川先輩と逢った。
「先輩……!?」
「昨日は済まなかったな、ヘタこいちまって」
「い、いえ、おかげで助かりました……」
ちょっと予想外の先制攻撃だった。
確かに……イベントバトル「薔薇戦争」では、先輩たちのおかげで助かった。
襲い来る紅薔薇軍の多数は撃退できたのは、先輩たちの協力あってのことだった。
だけど……。
「あの後、どうなったんですか、先輩方」
「え? やられて退場したに決まってんだろ」
「いや、そうじゃなくて、『ヤツフネ』との間で、損をどうやって埋めるか、モメたんじゃないですか」
先輩は、白薔薇軍を倒すためのスパイだった。
紅薔薇軍を撃退しつつも、内情を探り、ヤツフネたちだけを城内に通す案内をしていた。
「……何の話だよ?」
先輩はシラを切ったが、その顔は強張っていた。
「先輩、嘘はダメですよ。 顔に出てます」
「……ちぇ、やるじゃねーか、礼雄。 結構したたかになってきたな」
「……どうも」
何だよ、この会話……。
こんなのが、同じサークルの先輩と後輩の会話か。
「礼雄、『ヤツフネ』から聞いたぞ。 お前、可愛い『クイーン』の娘と知り合いなんだって? 二次元人のお前が、一体どういう了見だよ」
いや、二次元人て……。
「いや、ただのちょっとした知り合いです……。 で、結局、俺を助けてくれたのは、作戦だったんですか?」
すると、南原先輩は苦笑し、西川先輩はブブッと吹き出した。
「お前は相変わらず、直球な物の聞き方をするなぁ。 ……まぁ、そうだよ。 作戦さ」
「……何で、同じサークルなのに、そんな事を?」
「お前も知ってるだろ、礼雄。 俺達デジ研メンバーは、一度戦場に立って相対すれば、親でも倒す。 それが勝負って奴だからな」
そして、南原先輩の言葉を、西川先輩が継いだ。
「そしてさ、さすが鶴羽の弟子だけあって、お前はゲームが上手いよ。 俺たちも一般人よりはマシな方だけど、お前は別格だよ。 そりゃ、ここでは後輩だが、あの世界では油断ならない、恐るべきライバルだからな。 だから別に容赦しなくても良いだろ?」
「……」
……こういうの、ホメ殺しって言うんだろうか?
「ハンデ使っていいよね? だってお前強いし」
って言われたような感じで、何も言い返せなかった。
「それに、俺たちだって邪魔してばっかりじゃないだろ? 助けたり、便宜を計ったりしてるのも事実だしさ。 ま、とにかくお互い頑張ろうぜ。 ……そういや、オリオン達は撃退できたのか?」
「え? ……ええ、一応」
「『ゼファー』は出てこなかったのか」
……!?
「先輩、『ゼファー』を知ってるんですか!?」
「そりゃもちろん。 雪山で俺たちを倒したのが、『ゼファー』だからな。 で、どうなんだ」
「で、出てきました、ゼファー!」
「それで引き分けか!? 大したもんだな!」
「あ、いや、最後は消耗戦になって、時間切れで生き延びれただけですけど……」
それを言うと、先輩方は腕を組んで唸った。
「まぁそうだよなぁ……。 それしかねぇよなぁ……。 そもそも、アイツ倒せねえしな……」
そう言われて、脳裏にピンと閃くものがあった。
そうだ、あの無敵のチートは何なんだ。
「そそそ、そうです! 倒せないんです! 全部の攻撃を無効化するっていうか……!! アレって、何なんですか!? チートですか!?」
「違う。 残念ながら、チートじゃねぇ」
と、南原先輩。
「え……?」
「最初は、俺たちもチートだと思って、運営に名指しでBAN依頼出したんだよ」
……既に、BAN依頼は出されていた?
じゃあ、何でアイツはあの世界にまだ居るんだ!?
「それで……? 何て返事が!?」
「運営は、『チートには常時目を光らせており、現在の所そういう事例は認められない』ってさ」
つまり……、チート、じゃ、ない……?
「じゃあ、何で攻撃が効かないんですか!?」
「礼雄、お前『妖精の護符』って知ってるか?」
……あの、敵プレイヤーからの攻撃を一発だけ弾く奴?
確か、村の道具屋で売ってる、1枚1,000Cenのアイテム。
「そう、それだよ。 俺も最初は信じられなかったけど……。 ゼファーのアレはな、『妖精の護符』の鎧なんだ」
……は?
「奴はな、あらかじめ『妖精の護符』を大量に貼ってるか、ダメージを受けたら即座に貼るマクロを起動させた状態で戦ってるんだよ」
「つまりゼファーは、膨大な『金の力』で身を護ってるのさ。 だから、ピンチだと判断したその瞬間から、奴は無敵になれる」
「何スかそれ……。 そんなの、アリなんですか!?」
「しょうがねぇだろ、ちゃんとゲームのルールに乗っ取った戦法なんだしよ」
「その気になれば、誰でも真似は出来る。 でも、ちょっと叩かれただけで金が減っていく鎧とか、怖すぎて真似できねぇよ」
先輩方は、ふー、とため息をつき、
「ま、残念ながらオトナっつーか、金持ち様には、叶わんってこった」
「そんな……」
「奴を見つけたら、逃げた方が良いぜ。 ほっとけば、やがて弱いものイジメにも飽きて、新天地に獲物を探しに行くだろ」
「は……はい」
それで……いいのか?
俺は複雑な気分のまま、先輩と別れ、学食へと向かった。
「……何だか、今日、やたらと人多いな」
そうか、今日は試験だしな。
普段は空いている生協の座席も、今日は満員でごった返しており、悠々と座れるスペースは無さそうな感じだった。
見知らぬ人と相席とか無理だし、次々に人はやってくるしで、どうしようかと考えていると、声を掛けられた。
「あ、礼雄くん!? もしかして一人?」
それは、龍真の彼女である、石原のぞみさんと、そのクラスメートだった。
「ねぇ、のぞみぃ、この人だーれ? 知り合い?」
そっか、当たり前だけど、教育学部も今日から試験だしな。
「うん、リョウくんの友達なの。 ちょうど良かった、相談したい事があったの! ……リッちゃん、エリー、ごめんね、別に食べててくれる!?」
「はーい、じゃあ、また後でねー」
「俺に相談?」
「うん、ちょっと大事な相談があるの……時間使わせて、ごめんね」
そう言われ、俺はのぞみさんと一緒に食事する事となった。
一人では座りづらい学食の席も、可愛らしい女の子と一緒なら何かの力場作用が働くらしく、気弱そうな男子学生が急いで食べ終え、ささっと場所を退けた所に座らせてもらった。
なんだか彼の気持ちが分かる。
「それで、俺に相談って、何?」
多分、龍真の事か何かだと思うんだけど。
「うん……。 あのね、礼雄くん、リョウくんを『リヴァイアサン』に誘って欲しいの。 礼雄くんの方から」
「は?」
え、それ、どういう事?
「ずっと待ってるんだよ、リョウくん。 レオくんのことを」
話を聞けば、龍真はリヴァイアサンを「止めた」と言っておきながら、その後もズルズルとプレイしていたらしい。
しかし、生粋のリア充である龍真には、オタクがひしめくゲームコミューンの中に上手くとけ込む事が出来なかったそうだ。
ま、それはそうだろう。
カップルプレイヤーの中に入り込んで、気まずい思いをわざわざしようという奇特な奴が居るわけないし。
「でも、やっぱりゲームが上手い人が居ないと、あの世界でどう動けば良いのか分からないし、危ない人たちも多くて……」
「それで、俺からもう一度、声を掛けて欲しいと?」
「そう。 ……お願いできる?」
そうか……。
龍真がリヴァイアサンを「止める」って言った時、何か俺に言いたそうにしてたのは、それだったのかな。
あいつ、もしかして俺に、引き留めて欲しかったのかな……。
「お前は強いよ、龍真。 俺の目から見ても見込みある」とでも、言って欲しかったんだろうか……。
「リョウくん、口には出さないけど、絶対に礼雄くんの事待ってるよ。 リョウくんは突き抜けすぎて、友達居ないから……」
え、そうなの?
あんなリア充なんだから、友達多いだろ!?
「それがね、あまりそうでもないのよ……女性にはモテるんだけど、男友達は全然居ないみたい」
「それ、初めて知ったよ」
確かに、高校時代も超モテてたけど、男友達は居なかったな。 俺以外。
「何で友達居ないんだろうな、龍真の奴」
「多分、趣味が『勉強』とかいう変人だからだと思う」
「ははっ……だよな、やっぱ」
二人して、龍真をネタに笑ってしまった。
多分今頃クシャミしてるに違いない。
「だからね、最初は私も、リョウ君と差があり過ぎて、私なんかが彼女で良いのかな……って思ってたんだ。 でも、レオくんと居た時のリョウくんは、年頃の男の子だったし、スゴく楽しそうだった」
「そんな楽しそうだったの?」
「そりゃもう……本人は抑えてるつもりかもだけど、私が今まで見てきた中で、一番はしゃいでたよ」
……アレでか?
ま、結構、素の部分を出してたって言えば、そうだけど……。
「ああ、分かったよ。 とりあえず、試験が終わったら、折りを見て誘うよ」
「あまり時間が空きすぎて、レベル差がつく前にね。 レオくん、昨日の『薔薇戦争』でも、結構いいランクに居たよね? ……138位だっけ?」
「……!?」
それを聞いて、俺は五目ラーメンを喉に詰まらせかけた。
じゃあ、この二人、あのイベント終了までどこかに居た、って事じゃん!
だけど、どこに……!?
「(まさか……!?)」
あの「南原先輩と西川先輩を信用するな」という謎のメールの差出人は……龍真、か?
「そうだよー」
まさかの図星だった。
「マジかよ……。 あのメール、龍真だったのか……」
どこで見てたんだよ、俺と先輩方の会話。
「ね、ビックリでしょ? まるで恋する乙女みたいに、レオくんの事、こっそり付け回してるんだから……」
「いや、ちょっと」
男につけ回されてもなぁ……
「だから、ね、お願い。 早いうちに誘ってね」
「分かった、今夜電話するよ」
「ありがとう、良かったー! レオくん、待ってるよ! また一緒に、ゲーム出来たら良いね!」
「本当だね」
だが、そこで、思わぬ声が俺の頭上から降り注いで来た。
「……その女、誰なの? 礼雄くん」
振り返ってみると、そこには琴莉さんが居た。
しかも般若の表情になりかけの。
「まさか、とは思ったんだけど……。 ね、礼雄くん、貴方、自分で『ぼっち』とか言ってなかったかしら? あれ、嘘? 私の聞き間違いじゃなければ、恋する乙女とか、付け回すとか、今夜誘ってとか、聞こえたような気がしたんだけど……?」
「き、きき、聞き間違いだよ」
「礼雄くんは黙ってて!」
「ヘイッ!」
琴莉さんは、ずいっと、のぞみさんの方へ詰め寄った。
その表情は鬼気迫り、もう殆ど般若の表情だった。
えっと……何このシチュエーション?
何でこんな事になってんの?
「ね……貴女、何者? 礼雄の何?」
……あの、琴莉さん、「礼雄くん」から、「礼雄」になってるんですけど?
「あ、私、教育学部2年生の、石原のぞみって言います。 ……礼雄くんの友達です(はぁと)」
「ふーん……。 友達、ね……」
そこで、琴莉さんは、ゆっくりこちらに振り向いた。
それはもはや般若の表情じゃなくて、怒りをとっくに通り越し、人を呪い殺すような幽鬼の表情だった。
「……貴方、ぼっちじゃなかったのね」
「い、いや、だから……」
琴莉さんの変貌ぶりが何か怖い。
何だよこれ、そこまで怒られる事か……?
「あの、貴女、何か誤解してるみたいだけど、私は『ゲームに誘って』って言ったのよ?」
琴莉さんの異様な怒りっぷりを察したのか、のぞみさんがやっと真っ当な助け船を出してくれた。
「ゲーム……? それ、まさか『還魂のリヴァイアサン』のこと?」
「そう。 で、貴女のお名前は? 貴女こそ、礼雄くんの何なの?」
そう返され、琴莉さんは返答に窮したようだったが、
「私の名前は……茅原琴莉。 礼雄の……」
「礼雄くんの?」
「……」
「礼雄くんの、何なの?」
そうのぞみさんが聞き返すと、琴莉さんは思案するようなそぶりを見せ、やがて顔を真っ赤にしながら……。
素早く、小声で言った。
「女王様」
ーー!?
?><+*|~=?
ふじこふじこ!!
ふーーじーーこぉーーおぉおおおぉぉーーーーっ!!!!
あまりに予想外の答えに、のぞみさんも口をポカーンと開けたまま、目を丸くして固まっていた。
「ご、ごめんなさい……。 貴女たちがそんな関係だったなんて、思ってなくて……。 本当、ごめんなさい……」
いや、のぞみさん動揺し過ぎ!
俺たち、そんな爛れた関係じゃない!
やめて! その犬を見るような目で見るの止めて!
違うから! 女王様と騎士の関係は、昨日のゲームの中での話なんだからぁぁあーーーっ!!
「ごめんね、後は二人でごゆっくり……。 この事は誰にも言わないから、安心してね。 礼雄くん……。 貴方がどんな外道でも、リョウくんは貴方のこと、待ってるから……」
そう言い残して、のぞみさんは席を立つと、足早に去って行った。
てか、外道って何!? 悪魔合体のなれの果て!?
後に残されたのは、俺と琴莉さん、そして今の騒ぎに途中から耳を貸し始め、ざわついてる周りの連中。
「礼雄……」
「え、何?」
すると、琴莉さんはにっこり笑って、
ぶあっちーーーんん
大音量で鳴り響くビンタを俺に喰らわし、
「誤解させないでよ、バカッ!!」
そう言い残して、ツッカツカツカと去って行った。
「(いや……)」
その威力に、俺はふらついて……。
「いやーっ! 私のご飯がぁー!!」
「(なんで俺が、こんな目に……ふじこ)」
足が滑り、他の人の食事に、後頭部からモロ突っ込んでしまった。




