詩 足をもがれたカブトムシ
僕はカブトムシ。ある日、
人間の子供に真ん中の足を両方もがれた。
次に陽が登って、同じ子が僕をひろった。
何か平らな物の上で、
甘い水を飲ませてくれた。
外に出る時は僕を肩に乗せてくれた。
暗くなって、また陽が昇った時も
僕はその子と一緒だった。
うまく歩けないけど、
甘い水は美味しかったし、
外の風は気持ちよかった!
何回か暗くなって、また明るくなった。
なんとなくわかる。僕はもうすぐ死ぬ。
だって、全然うごけないから。
女の子は僕を小さな手のひらに乗せ、
背中を優しくなでてくれた。
ごめんなさい、カブトムシさん。
足とって痛かった?
知らなかったの、ごめんね。
虫さんは足が六本あるんだよって
足とっちゃった日にママが教えてくれたの
女の子から何かが僕の背中に落ちた。
甘い水じゃなく、しょっぱかったけど、
あたたかくて、気持ちよかった。




