プロローグ
やぁ、こんにちは。
いや、こんばんは、だったかな?
突然のことだから驚いてるかな?
この世界の住人であれば、信じる信じないは別としてある程度の話は理解できるだろうから説明しようか。
まず私は君たちから見れば神様みたいなもの...まぁ、君のような普通の人間だけどね。
この世界はゲームだからね。プレイヤーの僕が好きにできるってことで神様みたいなものさ。
このゲームは世界創造ゲームとでも言えば良いかな?
かなり自由なプレイできるんだよ。
自分で元となる設定を作って後は手を加えず世界がどんな発展、衰退するのか眺めてもいいし、理想の世界になるように手を加えても良し。なんならその世界の生物や考えて動くもの全てを自分で作ってもいい。
さらに作った世界に入ってロールプレイもできる。
剣と魔法の世界を作って、1人の住人になってほのぼのした生活や冒険をしても良し、
格闘ゲームみたいな世界で最強を目指しても良し、
SF世界でFPSするのもいいし戦闘機のパイロットでシューティングしてもいい。
なんならもうひとつの人生として平凡な一生を過ごしても良い。
要するに自分次第で無限の遊び方ができるわけさ。
このゲームのすごいところは他にもあってね、
ものすごい演算処理でゲーム内でどんなに年月を過ごそうが、決めた時間に終われるんだ。例えば君の住む世界の地球の誕生から君が存在していた時間まで何億年という時間ですら1秒で体験できるんだ。
さらにAI技術も凄くてね。与えられた情報を元に人間や動物、果てはAIなどの考えて動くもの全てをほぼ完璧にエミュレートしてくれるんだ。
自分の人生の全ての情報を与えれば同じ人間をゲーム内で作れるって言われてるね。
まぁ、専門家じゃないから詳細なんてわからないけど。
さて、それで君の住む世界は僕が作った初めての世界でね、上手いこと地球が出来て生物が生まれるように設定して眺めてたんだ。
生物が誕生して自分と同じようないわゆる人間が誕生したのが嬉しくて最初の頃はつい色々手出ししちゃってね。
有ること無いこと尾ひれがついて神話になっちゃったりしてさ。
おっと、ゲーム始めてから何億何兆年過ごしたかわからないけど、久々に人と...いや正しくはAIか...あ、ごめん君からしたら自分は人間だよね。
ごめんごめん、本当に久しぶりだからついつい余計なことや無駄なこと話しちゃったよ。
それで私は最近、このゲームで人がどんな人生を送ってるのか、物語として観るのが好きなんだ。
だけど私の世界に近い世界はもう飽きてきたし、思い付く限りのファンタジー世界やSF世界も観た、私の想像力の限界だね。
そこで私は初期に作った君の世界の創作物に面白そうな設定は無いかと探していたら、異世界へ転移、転生するなんて面白いじゃないか思ってね。
何回か試したんだけど混乱したまますぐに死んじゃう人ばっかで、どうしようか悩んだんだ。
そこで異世界ものの物語を君の住む世界で流行らせて慣れさせたらいいんじゃないかと思ってね。
世界的流行にはならなかったけど、一部の人達には受け入れられたからその中から君を選んだ。
自分を選ばれた特別な存在だと思ってしまったら申し訳ないんだけど無作為に選んだから君である意味は大して無いよ。
これで大体は君がこれから何をするか、どうなるか分かったんじゃないかな?
行ってもらうのは王道の剣と魔法の世界かな、SFでも良いかな?
良くある転生ものみたいにチートを持たせようかな?
チートが無いように見せかけて物事が上手くいくチートがいいかな?
面白い物語になりにくいだろうけど、異世界の一般人として過ごしてもらうのも有りかな?
そもそも人かモンスターか?いや、無機物でも良いらしいしな。
あぁ、新しい物語が楽しみだ。