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第4話 闇の中に消された魔導士 その3

 久しぶりにキレた私は、パルスィの腕を掴んでいた衛兵の顔面に目掛けて身体強化の魔法で強化した拳を繰り出して向かいの建物まで吹っ飛ばした。



 「た、隊長が!!き!!貴様何のつもりだ!!!」


 「、、、、、、、、、何のつもり?」



 再び睨みを利かせて警備隊の衛兵たちを見る。


 ここまで衛兵の質が低いとロクなことにならないからな、いい機会だし「掃除」しといてやろう。



 「それはこっちのセリフだ、、、、、、こっちは何もしてないのに暴力を振るおうとしたんだ、こっちが聞きたいんだが、ええ?おい」


 「ヒィッ!!」



 そう言うと衛兵の何人かが怯んで身構えてしまっていたが、殴って吹っ飛ばした警備隊の隊長の部下が残った衛兵たちに命令を下した。



 「くそ!!我々に逆らうつもりか!!!こいつは危険だ!!さっさと捕まえるんだ!!最悪二人とも殺しても構わない!!」


 「まずい!!巻き込まれるぞ!!逃げろー!!!!!」



 戦闘態勢になって剣を抜いたり弓を構えたことで戦闘がおこると感じた通行人、近隣住民が避難しだした。



 「ちょっとやり過ぎだって!!イリスもなに考えてんの!!」



 さすがにやり過ぎなのかパルスィが私を制止しようとしたが、すでに衛兵たちがやる気になっていたので止めることはできなかった。


 さっきのブチ切れで衛兵を殴り飛ばしていたので、今はまだ半分ぐらいキレているので余裕がなく、前世と同じ喋り方になって素に戻っていた。



 「今のところ何も、ただ理不尽で不平等な奴が大嫌いなだけだ、危ないから離れるな」


 「ッッッ!!!!!!!!」


 (、、、、、な、なに!?女の子なはずなのにイリスが!!ものすごくかっこよく見える!!)


 なぜかパルスィの顔が少し赤くなった顔を隠して私の後ろに隠れた。


 衛兵たちが隊列を組んで詠唱を始めたが、基本魔法は使うのが難しいのにも関わらず、ローブらしき服装を着込んだ魔導士らしき見た目をした人員がほとんど後方で攻撃準備をしていた。



 「雷の精霊よ!!怒りの制裁のため我が力に、、、」



 詠唱で無防備になっていたので、すかさず雷魔法を打ち込んで黙らせた。



 「遅い、ライトニング」


 「ギャアアアアアア!!!!!!!!」



 一人ずつ打ち込むのが面倒だったので空中に魔法陣を発動させて後方の魔導士らしき格好をした衛兵たちを一瞬で悲鳴を上げて気絶させた。



 「そ、そんな馬鹿な、、、、、」


 「人間が、、、、、、、魔法を、、、」


 「うろたえるな!!ただの手品に決まっているだろ!!ごまかされるな!!」



 警備隊の副隊長みたいな感じの敵が部下たちの動揺や恐怖を抑えるため、手品という根も葉もない愚かなことを言い出した。


 今完全に魔法陣が現れたのに手品なわけないだろというと言いたかったが、わざわざ敵に必要な情報も与えたくなかったので黙っていた。



 「で、ですが、魔法陣も出現したし、それにあんな手品見たことありませんよ!!」



 どう考えてもそういう風になると思う。意外と理性が働いてるようで頭はそこまで悪くないように見える。



 「それにあいつ詠唱してませんでしたよ!!無詠唱ってことは高位の術者ですよ!!」


 「人間が魔法を使えるようになったとでもいうのか!!くそ!!、弓と剣で応戦するんだ!!早くしろ!!」



 魔法を私が先に無詠唱で発動して無効化したことを知ると弓兵と兵士たちで対応しようと行動を始めた。


 それにしても対応が遅いなー、うちの独立部隊だったらもっと早く動けるし、おまけに連携できてないからすぐ殲滅できる。



 「イリス!!あなた魔法が使えたの!!なんで今まで黙ってたのよ!!プンスカ!!」


 「これは前世の力だ、そんなこと言ったら質問詰めにされたり変に疑われたりするだろ」


 「前世?どうかしちゃったの?頭打った?」



 頭おかしい人への対応のされ方をされてちょっと悲しい、ありのままを喋っただけなのに。


 

 「答えただけでこれなのか、とりあえず全員ぶっ飛ばすからここにいてくれ防御魔法の障壁張っとくから」


 「あ!!ちょっと待って!!ってなにこれ!!ほんとに障壁が張って、、!!」



 パルスィを中心に防御魔法の障壁を張って動けないようにした。勝手に動いて怪我をされても困るのでこの魔法が最善と考えた。



 「来たぞ!!やれ弓兵!!」



 弓兵が、矢の威力を上げるため風魔法を使おうと発動させようとしていたがあまりにも遅いので、再び無詠唱での魔法の先制攻撃を仕掛けた。



 「風の精霊よ、自然の力を、、、、」


 「また堂々と魔法の詠唱を、、、、、懲りないなほんと」



 そう言うと、私は弓兵の弓に宿っている魔力を増幅させて操作して弓を折ることに成功していた。


 自然や生物のすべてには魔力が宿っているので、弓の素材となっている木などにも魔力があるため、私が魔力を操って触れずに破壊が可能になる。



 「えええええ!!弓!!弓が折れたぞ!!いったいなんで、、!!」


 「くそ!!援護がなくても俺達でなんとかするぞ!!」



 弓兵たちの援護ができなくなったことで兵士たちが剣を抜いて向かってきていたので、物質を変化させて形作ることができる魔法を使用して白兵戦を始めようとしていた。


 近くに何か魔法を使う際の素材が近くにないか周囲を見ると、足元に石ころがあったので石の剣を作ることにして石を拾った。 



 「えーと、あ、あったあった、これぐらいの石でいいかな、、、、、創造魔法・作製」



 すると、石が伸び広がっていき棒状になっていき剣になった。これはただの石で作ったが魔法を複合、つまり複数の魔法を合わせて素材を作ると、滅多にお目にかかることはできないような高価で品質も最高級の代物が出来上がる。


 その素材を用いて創造魔法を使うと伝説級の逸品ができるが、作る時間が掛かるし相手がたいしたことないので使わないことにした。



 「そんなもので我々の剣を受けきれるとでも!!くらえ!!」


 「、、、、、、、え?」



 斬りかかってきた兵士の剣に合わせて剣で打ち合った結果、相手の鉄の剣が折れた。


 使い手の技術、練度が低いと剣筋がブレて一刀両断などはできない、なので武器が相手より質が落ちてても容易に立ち振る舞って勝てるというわけになる。


 たかが石の剣で武器が破壊されたのが信じられないらしくその場で立ち尽くして動かなかった。



 「なぜ、石の剣ではなく鉄の剣が、折れて、、、、グハァ!!」


 「くらえ!!、、、、、、く」


 「!!この、、、が!!」



 戦闘中に思考を停止するのは愚の骨頂で死を意味する、なのに剣が折れただけで考えが止まるとは情けないことだ。


 などと考えて弓兵と兵士、周囲にいる衛兵たちも作った石の剣で峰内で全員倒していた。


 

 「さて、、、、、、、、、、こんなものかしら?他愛もないわね」


 「すごい、、、、、あれだけの衛兵がいて、、、、イリスすご過ぎる」



 ふふふふ、パルスィがこっちを見てすごいと言ってくれている、気分が良すぎてどうにかなりそうだが、そろそろ口調を戻しとかないと。



 「おい!!なんだこれは!!どういう状況だ!!、、、、、ん?貴様は昨日の、、、」



 あ、昨日のエルフリーダーだわ、なんでここに、、、、



 「あら、昨日のエルフの人じゃない、おはよう、何かあったの?」


 「ああ、おはよう、、、、じゃなくて何かあったって、、、、、、見ての通りだろ、お前が全員倒したのか?殺したりは、、、、」


 「そんなわけないでしょう?さすがにブチ切れても殺したりしないわよ」


 「そ、そうか、、、、、、」



 いったい私を何だと思っているのかしら、なんか失礼ね。



 「それでもここまで派手にやったんだぞ、言い逃れはできない、悪いが大人しくついてきて、、、、ん?あれは、、、、、」


 「ちょっとイリスー、早くこれどうにかして」



 パルスィの周囲に掛けた防御魔法の障壁を解除を忘れていたせいで閉じ込められていたのを思い出した。



 「ふぅ、やっと消えた」


 「パルスィ、悪いがお前にも来てもらうぞ」


 「こいつらが勝手に勘違いして暴力を振るおうとしたの」



 警備隊の衛兵たちが不祥事を起こしたことを知ると、まだ名前を知らないエルフリーダーが率いる部隊の面々が驚いていた。



 「、、、、、、、、なに?そうなのか?それじゃあ話を聞くから本部まで来てくれ、それから、、、」


 「その必要はないわ」


 「え、、、、、、、あなたは!!!」



 背後を振り向くと護衛を引き連れたローブを着た魔導士らしき人物が必要ないと言ってきた。


 いったい誰かしら?かなり偉い人だとはわかるんだけれど。自分よりは身長が高くて長髪、180㎝か少し上ぐらいね、、、、、、、、、おまけに胸も大きいわね、、、負けたわ。


 変に敗北してしまったなんてことを思っているとエルフリーダーと部下の人たちは膝をついてひれ伏した。



 「賢者様!!どうしてこのようなところに!!」


 「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、え、マジですか?」



 前世で見た機密書類に書かれていた身体的特徴とは全然一致しない女性が目の前に現れて呆気に取られてしまっていた。 

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