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第4話 闇の中に消された魔導士 その1

 泊りで使わせてもらった部屋の窓から太陽の光が射して顔に当たったことで眠りから目が覚めた。私はベットに着くなりそのまま寝てしまっていたみたい。 


 私は身体をベットから起こして欠伸あくびをして寝ぼけていた。



 「んー、、、、、、、、」


 「はあー--、、、、、、、、、久しぶりによく寝た」


 「昨日頑張ったからか身体が痛い、しばらく筋肉痛ね、、、、」



 身体が痛いのが分かると手を使って腕や肩を掴んでほぐしながら起きる準備をしていた。


 当分筋肉痛の痛みは取れないけど魔法の訓練ぐらいはしたいわね、反動で痛みが増しそうだけどできればこの森で試したいわね、それじゃあそろそろ起きますか。



 「さっさと起きるとしましょう、、、、、か?」



 起きようとしたそのとき、左手がなんらかの柔らかい物質を触ってしまい違和感を覚えた。



 「ん!!、、、、、、んん」


 「ん?、、、、、、なに、このムニュっていう感触の膨らみは」



 何故かとなりには掛け布団に包まれた誰かが声を漏らしていたのとさっき触ってしまったのは胸というのが分かった結果、女性であることがわかった。正直ここまでくるといったい誰の胸を揉んだかを確認するため恐る恐るめくって確認してみた。



 「、、、、、、、、、、あああああああああああああ!!!!」


 「、、、、、、、んー、、、、、うるさい静かにして、、、、、、むにゃむにゃ、、」



 まさかまさかのパルスィ!!え、まさかこんな偶然、いや奇跡が起きようとは夢にも思わず目を閉じたり開けたりしてビックリして興奮してしまいました。



 「あああああああ、あなたどうして私のベットに入って寝ているのよ!!!!」



 驚きすげて身をベットからすぐに立ち上がりパルスィに目を向けた。彼女に驚いた様子はなく寝間着で目をこすって眠そうにしていた。



 「んー?どうしてって、、、、、早く目が覚めたから何となくあなたが気になって様子見に来たらなんか気持ちよさそうに寝てたから、魔性の力で誘惑されてしまったからしょうがない、、、、」


 「わ、私はなにもしてないわよ!!変な言いがかりはやめなさい女性同士で!!」



 まったく彼女といるとどうにかなってしまいそう、私はおそらく彼女が好きだから今度似たようなことがあったら理性が保っていられるかわからないわ!!こっちが何か意図的にやったみたいな言い方ですし。



 「だ、だいたい私が気になったからって何もしないわよ」


 「そうじゃないよ、私が言いたいのは」


 「じゃあ何なのよ」


 「、、、、ただ心配だっただけ」


 「へ?し、心配ってどうして?私って危なっかしい印象とか」


 「それはそうだけど違う」



 どうやら私って周囲から見られたら危なっかしくて危ない印象みたい、でもそれが理由で心配していたわけではないのならいったいなん

なの。



 「それはそうなのね、じゃあいったい」



 そういうと、彼女は体勢を変えてこちらを見て自分でも理解してなさそうな顔で言った。




 「よくわからないけど、、、、、、なんとなくあなたが好き」


 「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、ごめんなさい、いまなんて」


 「あなたが好き」



 今度はさすがに私でもわからなくなってきたわ、なぜだが幻聴が聞こえてきたのだけれど、え?よくわからないけど何となくあなたが好き?、、、、、、、、、え?、、、、、好き?



 「、、、、、、、、、、、、、えええええええええええええええええええええええ!!!!」



 本当ですかパルスィさん!!私のことが好きなんですか!!昨日初めて会った人で、人間の私を好きってありがとうございます!!


 などと混乱して状況をうまく整理できず混乱していると、うるさく声を上げ過ぎて迷惑がられてしまった。



 「だからうるさいよ朝っぱらから」


 「え!!ちょ!!え!!それはマジで言ってんの!?うそでしょ!!昨日会ったばかりだぞ!!」


 「口調が変わってるよ」


 「あ、ああ、ご、ごめんなさい、私としたことが取り乱しました」



 取り乱しすぎて我に返ると恥ずかし過ぎるわ、まさかなんとなくではあるけれど私が好きという言質取ったので後で詳しく聞いてみましょう。


 まだ寝ていたかったのか、パルスィは眠そうにベットから起き上がってそのままドアに向かって開けたところでこちらに振り返って言いそびれそうになったことを思い出して言ってくれた。



 「目が覚めちゃったからもう起きる、、、、、、あ、あとね」


 「ひゃい!?」



 ああ恥ずかしい!!裏返って「ひゃい」と言ってしまったわ!!なんなんですの「ひゃい」って!!ちょっとびっくりしてしまったわ!!



 「そろそろお母さんが起きて朝食の準備する時間だから早く来てね」


 「え、えええ、わかりました」


 「、、、、、、ふふ、かわいい」


 「か!!かわ!!!!」


 「、、、、、、、、、、朝から刺激が強いわね、本当に、、、、、、」



 完全に遊ばれている感じてからかわれてしまった、さっきの言葉は彼女の本心だったのかしら。だとしたらかなりの曲者になりそう。


 そんなことを思いながらもらった服に着替えて身なりを整え終わってリビングに向かった。







 2階から1階に下りてくるとヴィネッタさんが朝食の準備をしているところに、私が下りてきたのに気付いて挨拶をしてくれた。



 「あら!!起きてきたわね、おはようイリスちゃん」


 「はい、おはようございます、昨日はありがとうございました」



 パルスィとのさっきのやり取りがなかったかのように、パルスィは黙々と朝食の食べ物をテーブルに置いてヴィネッタさんの手伝いをしていた。



 「お礼なんていいのよー、いまご飯ができたから皿を並べてもらってもいいかしら」


 「はい、お安い御用です」



 私も朝食の手伝いをするためにパルスィとともに作った料理が乗っている皿をテーブルに並べ終わってみんなで席に着いた。



 「それじゃあいただきます」


 「いただきます」



 ヴィネッタさんが作ってくれた料理は、素材は一般家庭ぐらいの物なのに高級レストランで調理された料理より絶品だった。囚われていた時は、味気ない乾燥したパンと具無し極薄スープだけだったので感動して有難く食していた。


 そんな時に、興味津々でヴィネッタさんがさっきのパルスィとのやり取りについて聞かれた。



 「そういえば、ねえイリスちゃん」


 「はい、なにか?」


 「さっきはパルスィとお楽しみ中だったでしょう?」



 何を言われるかと思えばさっきのやり取りを聞かれてしまっていたようだ。突然だったのでびっくりしてむせてしまった。


 まさかパルスィとの会話を聞かれていた!!ただでさえヴィネッタさんが興味を湧いているから下手に誤解を与えかねない、もう与えているようなものだけれど。



 「ケホ!!ケホ!!な、何を言いだすんですかヴィネッタさん!!別に何も!!」


 「そう?でも悲鳴かってくらいのすごい声量で叫んでなかった?私が起こしに行こうと思ってたんだけど、、、、、、、ふふ、先を越されちゃったわね」


 「うん、柔らかくいい匂いでした、ごちそうさまです」


 「何を言っているんですか二人で!!!」



 ふたりで何を言い出すかと思えば、さっきのやり取りでの私の恥ずかしいことを蒸し返すとは!!!事情を知らない赤の他人が近くにいて今の話を聞かれでもしたら、一生の不覚としてトラウマになってしまいそうですわ!!!

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