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9/10

それぞれの思想

暗い場所で何やら会議が行われている。


「あの計画は順調か?」


そう言った彼女はどことなくカリスマ性を漂わせていた。正に王の風格。


「はい、滞りなく」


「うむ、ならば宜しい。下がるが良い」


「次の議題です。『あの世界』に世界災害級の幼女が現れたそうです。

部下達からの報告で知りました」

「放って置けばいいのでは?二人目ですし」

そう答えた女は興味無しと云う顔をしているが、会議に集まった人々は違った。

ざわ....ざわ...

「その幼女は仲間にせねばなるまい。報告された魔力量..最早世界の崩壊も免れんぞ」


「それ程までの魔力の大きさ....まずいな」


「そうだな、しかしぶちぶちにするのもかわいそうじゃろうし...」


「そうですね...それよりここ暗すぎません?」

突然会議中に女が立つ。


「待ってくれ、最近家賃滞納金を払ったばっかりなんだ。少しは電気代節約してくれ」


「そんなこと言ってこういう時にはつけるべき...あれ?」


カチッカチッと女が電気のボタンを押すが電気が付かない


「少し喉渇いた。水貰いますのじゃ」


そして老師が水を飲もうとして蛇口を捻ると何も出てこない、つまり....


「電気も水道も止められてるんですか...いい加減ハロ◯ワークに行ってくればいいじゃないですか。穀潰しなんですか?全く...」


「面目無い....傭兵ってもんは儲からねぇんだ」

リーダーらしき男がショボーンとする


「ふぉっふぉっほっほっほ」

何故か老師が笑う。


「はぁ...、それを言う割にこたつから出ない貴方達

も穀潰しですよ」

会議に出席している人達(こたつに入っている人達)はぎくっとしてこたつに潜ろうと四苦八苦しはじめた。

女は呆れるしかなかった。


「ところでアインツは?」


「アイツか、あの世界で冒険者にでもなりすましてるんじゃねぇか?アインツ様〜って叫ばれてたぜ」


「あの坊やがかの、大きくなったのう」


「それはそうと、ゲートの準備任せたぜ」


そんな大袈裟な、何時もの事でしょうに。


「言われなくても」










場所は変わって王の私室。

幼女と秘書が向き合って話している。


「あの幼女は勇者の一員だったのか」


「そうみたいですね、一応貴女も幼女ですよ」


幼女はやれやれとため息を吐く。


「外見はな。全く忌々しい限りだ」


この幼女の正体は元、国の王なのだ。

刺客による呪いを受けてこんな姿になったが、何故かめちゃくちゃ可愛くなっていたので王女という設定にした。


「この呪い、何の意味が有ったのでしょうか。まあ私は幼女を愛でる事ができるので大歓迎ですがね」

秘書は幼女の髪を撫でながら話す。


幼女は撫でられる気持ち良さに目を細めた後、やれやれと手を振った。

「中身は40のおっさんだがな。最近来て勇者だったあの幼女も死んだ目をしておったな」


「もしかして元々男だったとか?」


「そうであれば傑作だな、はっはっは。あの勇者達には早く魔王を倒して貰わねば。そうすればこの世界の本当の意味での覇者は俺だ」


幼女はキメ顔でそう言った。


「その顔で言われるとカッコいいより可愛いですね」


「だまらっしゃい!」


可愛い幼女は頬を膨らませて怒った。

連続2日投稿。

はっぴーにゅーいやーッ(遅い

幼女(王様)の服装

キラキラしたマントに黒い正装。

私服は水色のワンピース。(秘書さんの趣味

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