第94話
「ガッハツハッハッ、なるほどねぇ、俺と同じ日本からやってきた少年か、こいつは面白いな」
ハツネに教えられた舞台の待合室に向かう途中でいろいろな話を聞かされて感心しながら豪快に笑うマエダ。
「なんか、俺がいたときよりもずっと文明がすすんでいるな、なるほどねぇ持たなくて良いお金とか魔法みたいだな実に面白い」
そう言いながら感心しているとそのうち待合室の前までやってくる。
「あの、マエダ様、ブラウン様とかに見られるとその恥ずかしいので・・・」
今まで担がれていたところを他の人に見られているのでどうかと思うのだが、色々と察しておろすのであった。
「よし、大丈夫か? 立てるな?」
「はい、ありがとうございますマエダ様」
そう言ってガチャリと待合室の扉を開けようとした瞬間ー。
「おーい、ハツネさん」
自分達がやってきた方向の逆の方向の廊下の向こうからテツが手を振りながらやってくる。
「舞台を妨害してた人達ってどうなった? ってこのゴッツイおじいさん誰? めっちゃスゴい」
マエダを珍しそうに眺めるテツ、ここまで筋肉ムキムキなおじいさんを直に見た事なかったのでもの珍しそうに眺めるテツ。
「がっはっはっ、スゴいだろ、伊達に鍛えてないぜさわってみるかい?」
と、自慢げに筋肉アピールしはじめるマエダとそれを見て触って喜ぶテツであったが、ハツネが深呼吸して、"私がマエダ様に担がれているところは見られていない"と自分に言い聞かせて冷静に声をかける。
「マエダ様、テツ様、部屋の前では邪魔になりますので、中に入られてはいかがなのかしら」
ハツネにそう言われてすまんすまんと、扉を開けようとする2人だが名前を呼ばれてハッとする。
「おお、お前さんがテツかい?」
「アンタが噂にきくマエダさん!?」
そしてお互い見つめ合うのだが、残念ながらラブコメには発展するはずもないのであった。




