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異世界にやってきたらズッ友は犬でした。  作者: 貼りマグロ


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閑話休題 恩返しの事 後編 第67話

 「さてと、これで全部ですね」


 シノブが手伝ってくれたおかげでどうにかプレゼントを選ぶ事ができた、まぁサプライズ相手の一人に手伝ってもらうのもどうかと思うけれど。


 「ありがとうねシノブさん、おかげで素朴でおしゃれなネックレス人数分買う事ができたよ」


 ぼくがそういうとシノブは少し顔を反らしどういたしましてと答える。


 「と、とにかくテツ様、明日はブラウン様がそちらに物資を運搬する日、短い間ですがサプライズがバレないようのにお気をつけくださいませ」


 シノブはそういうと一礼して街の中に消えていくのであった。


 「よし、明日みんなの喜ぶ顔が浮かぶぜ!」


 そういうとウキウキした足取り、かつ慎重に帰路につくのであった。


 そして当日。


 「ご機嫌いかがですかミュウ様」


 いつものようにブラウンがミュウに丁重に挨拶をして物資を孤児院に運び込む、俺も手伝いながら頭の中でプレゼントを渡す時の事をシミュレートしていた。


 (ここから妄想)


 "やあ、みんな俺のためにありがとうこれはほんのお礼なんだけどさ"


 (妄想終わり)


 妄想の中の俺は着たことないタキシードに身をつつみ、ありえないくらいに決まっていた。


 「いやいやいや、ないからそういうのないから」


 自分で自分にノリツッコミを入れているとその様子を心配そうにアイルが見つめてくる。


 「どうしたのテツ? なんか様子がへんだけど?」


 アイルが心配してよってくるが大丈夫だぜっ! と、ドヤ顔をきめる俺、"ふう、危なかった"心でそう呟くと物資の運び入れを再開するのであった。


 「おっとこれで最後かな?」


 テツが最後の小麦粉の袋を運び入れる。


 「お疲れ様です、皆様これでもどうぞ」


 そういってミュウが台所から冷たい紅茶とお菓子を持ってくると、皆が礼を言って団欒が始まる。


 その団欒の中タイミングを見計らってプレゼントを渡そうとするも、この空気壊しちゃうのでないかと思うと、なかなかタイミングを切り出せずにいる

テツ、しまいにはアイルが気づいて声をかけてくれる。


 「どうしたのテツ? 何かいいたそうだけれど?」


 そう言われて今のタイミングしかないっ! そう思い色々と言葉をシミュレートしていたのだがー。


 「あのっ! これっっっ!!!」


 ズバッとプレゼントが入った紙袋を突きだしただけであった。


 「あ、あのー? テツさんこれはいったい?」


 いきなりの事で、頭にハテナマークをつけるミュウ、"しまった!"と思うテツ、そして事情をしっているシノブ。


 「ひいふうみぃっと、人数分の紙袋がありますね、ひょっとして私達にプレゼントですか?」


 シノブがそれとなく助け船をだしてくれる。


 「あ、ああ、そうなんだ実は、いつも世話になっているからな日頃のお礼だよはははっ」


 シノブの機転に"ナイス"と心にガッツポーズ決めて袋に書かれたなまえの通りに渡していく。


 「まぁ、たいしたものではないけどな」


 テツはそういうものの、袋小路を開けた皆は喜んでいた。


 「ほう、なかなか良いネックレスだな」


 「なるほど、木でできている素朴なやつですねシノブ」


 「センスは悪くないようですわハツネ」


「わーい、ありがとテツ、お礼にキスしてあげる」


 (押し返されるアイル)


 「まぁ、ありがとうございますテツさん」


 「わーい、ありがとテツお兄ちゃん」


 「サンキュー、テツお兄ちゃん」


 みんなが喜んでいる様子を見て安堵するテツ。


 「ありがと皆」


 そういうとなんだか涙がでてきてしまうテツなのであった。


 「まったく、こんな事で泣くとは、まあわからんでもないがな」


 ブラウンがそういうと、少し照れたみせるテツなのであった。


 ブラウン達が帰路についている途中である。


 「いつから計画していたのかしらシノブ」


 「あら気づいていたのハツネ」


 「まぁ、テツ様へのサポートのタイミングがあまりにもよかったものだったからかしら」


 「ええ実は・・・」


ハツネが昨日の事を話始めるのであった。


 「なるほどそんな事があったのか、なるほどなるほど」


 横で聞いていたブラウンがニコニコしながら頷く。


 「ブラウン様嬉しそうですね」


 シノブがそういうとブラウンが頷く。


 「まぁなんだ、こういうのは嬉しいものだ、そういうシノブも」


 「ええ」


 短く頷くシノブ、確かにシノブは少しテツに好意を少なからず抱いていた、それはガイア教祭司との闘いで影や闇の魔法を使った時に恐れるのではなく、肯定してくれたからであった。


 それだけそれらの力は疎まれていたので、ブラウンや、その知り合い人間達以外で肯定してくれたテツに好意を抱くのも当然だったのかもしれない。


 「ええ、ほんとに・・・」


 シノブは再度短く頷くのであった。

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