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異世界にやってきたらズッ友は犬でした。  作者: 貼りマグロ


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第59話

 「ええい、忌々(いまいま)しい硬さめっ!!!」


 ブラウンが語気を荒げて吐き捨てる、祭司の動きと触手は、人間離れしているものの動きが単調ゆえに脅威ではなかったけれど、いざ胴に打ち込むとなると鉄のような硬さで(やいば)がくいこまないのである。


 「やれやれ無駄ですのに、あきらめて私の祝福をお受けになってはいかがですかな?」


 「ふんそよそのような姿になるのはこちらから願いさげだな」


 そのようなやりとりをしながらハツネもフォローにはいる。


 「いいかげん、お帰りになってはいかがかしら?」


 「いえいえ、そういうわけにはいきませんとも、是非とも神の(みわざ)をその身に宿す少年、是非とも我が教団に、迎えいれなければ」


 祭司はそういうと興奮気味になり触手を振り回すと、ブラウンとハツネがそれを距離をとってかわす。


 「まったく、動きじたいはたいした事ないというに」


 ブラウンはそういうと少し苛立ちを見せはじめるが、それとは逆にハツネは冷静になっていた。


 「まったく、厄介かしら・・・」


そんな時後ろからシノブがやってくる。


 「ハツネ、ちょっと耳を」


 そういうとシノブはハツネとブラウンに、先程テツが見聞きした事を伝える。


 「・・・なるほど、なら動きを止める事ができればあるいはかしら?」


 「ええ、私の影縛りで隙をつくりましょう、ではハツネは引き付けておいて」


 「了解かしら、気をつけて」


 「テツには後で何か礼をしないといかんな」


 祭司がその様子をみて1人で勝手に納得しはじめる。


 「おお、何か相談ですかな、そうかそうですなとうとう祝福を受ける気になったのですな実に喜ばしい事だ!!!」


 勝手に自分で納得しだした祭司は歓喜に身を震わせて喜びを表すが、ブラウンがそれをキッパリと否定する。


 「残念、それはハズレだ、貴様を倒す算段がついたところなのだからな」


 「なんとなんとなんと、それはいけませんな、やはり私がぁぁぁ」


 そう言うと祭司は更に一回り身体を大きくして襲いかかる。


 動きは相変わらず読める単調な拳と触手による攻撃だが、一回り大きくなった分かわしづらくなってくる。


 ドンっ!ドンっ!ドンっ!


 拳と触手による連擊をギリギリのところでかわしながらシノブは影によって造られた網を祭司の周りに気づかれぬよう広げていき、二人に目で合図を送るとハツネとブラウンが後ろに少しさがる。


 「どうしましたかな? やはり諦めましたかな?  それはそれで結構、神は寛大ですぞ」


 それを見た祭司が勘違いして語りかけてくるが、周りから一気に襲いかかる網にからめとられて身動きができなくなってしまう。


 「おお、なんとこれは!?」


 祭司がそう言って驚いているとシノブが睨み付けて答える。


 「これは影縛りといって、自らの影で網をはる術ですわ、相手の影を縛って身動きを封じるバージョンもありますけれど、今の貴方にはどうでもいい事かしらね」


 そういうとハツネ、ブラウンは刀を構えなおすのであった。


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― 新着の感想 ―
影が自由自在というのは改めて格好いいですね。そして犬と話せるというのは、凄いものの、ファンタジー界ではインパクトとしてはと思わせつつ、今後どれだけのものとなるのか、楽しみになりますね。今回もとても面白…
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