第47話
「さてと、さっそく準備にとりかかるか」
ブラウンはそういうとシノブに合図をおくると、影をグニグニとまげて身に纏うと先程みせた変装より更に精巧なミュウの姿になってみせる。
「おはようございますテツさん」
シノブがテツに挨拶してみせる姿と声はミュウそのものであった。
「おお、マジですごいな!? 本人そのまんまじゃん」
テツが褒めると自慢げに微笑む。
「これが影魔法の良いとこです、姿形を操るにはかなりコツと精度がもとめられますが、あ、声はただの声帯模写ですので」
そういうとシノブは声だけを元にもどしてみせる。
「おお、ますますすげぇな魔法で変えているとおもってたからよ」
テツがさらに感心するとシノブはさらに答える。
「まあ、だいぶ修練はつみましたがたいした事はありません、それよりはやく中へ入って作戦会議といきましょう」
「ウム、そうだなテツもはやくいくぞ」
「お、おうそうだなまってくれ」
ブラウンとシノブの後をおって孤児院の中に入ると、静まり返っておりいつもの孤児院ではなく別の建物に入りこんでしまった印象をうける。
「ここ、こんなんだったけなんか別の建物にきた感じだぜ」
テツがそう呟くとブラウンが答える。
「まぎれもないいつもの孤児院だよここは、言いたいことはわかるがな」
そんなやりとりをしていると、いつも子ども達に勉強を教えている広間までくる。
「お、ちょっと俺水汲んでくるからまってな」
テツがそういうと台所にはいっていくのであった。
「・・・シノブ今回の事、連中どれくらい本気だとおもう?」
ブラウンがシノブにたずねる。
「そうですね、やっぱりテツ様は術式を介さずに犬限定とはいえ動物と完璧な意志疎通が可能です、人間至上主義の者にとってはまさしく神から使いくらいには思っているでしょうから、それなりに投入してくるでしょう」
「やはり、そうなってくるな、やはり後でハツネにも戻ってきてもらおう、伝達たのめるか?」
「はい、わかりました、まあ館にはアイル様、それによく鍛えられた者がおりますからハツネが抜けても大丈夫でしょう」
そういうとシノブは影の形をかえて一羽の鳥を形づくる、それは黒い画用紙で折ったような鳩みたいなモノであった。
「おいきなさい」
そういってシノブが手をかがげると本物の鳥のように羽ばたいて、窓の外から飛んでいくのであった。




