第44話
「さて、とりあえず作戦を練ろうか、といっても孤児院が建っているのはだだっ広い野原だ力押しでくるしかないだろう」
ブラウンが孤児院周辺の見取り図を広げてながめる。
「あのさあ、あの街のお偉いさんに報告するのはどうなんた? 対応してくれるんじゃねえの?」
テツがいままで思っていた疑問を口にする、ブラウン達は自分達の力でなんとかしようとしていたからだ、ここは一発バシッと上の力で押さえ込めば解決するんじゃなかろうかと思ったのである。
「ああ、市長のヤツな、あれはダメだガイア教の連中にすっかり骨抜きにされてる、極端な話街中で事をおこしてもウヤムヤにしちまうだろうさ、ましてや野原に建つ一軒家はなおさらさ」
ブラウンはそういうと両手をひろげてジェスチャーをとってみせる。
「なるほどねぇ・・・どこの世界でも阿呆はかわらないのか」
テツはそういうと溜め息をつくのであった。
そして一方こちらはガイア教、司祭と例の家族である。
「おお、リータンや、それは本当かい?」
黒いローブを羽織り、首には金でできた植物の根を模したメダルをぶら下げている中年男性がリータンにかなり興奮した状態で話かける、目は見開き少し正気を失っているようにもみえた。
「うん、お兄ちゃんは否定していたけど、あれは絶対そう! だってお友達に話しかけるみたいに楽しそうに話してたもん!!」
リータンはそういうとやや興奮気味に説明すると、両親は満足そうに頷いてみせる。
「おお、よくやったねリータンお手柄だよ、あなた達には我らが神の祝福があらんことを!」
そういうと司祭は下半身から木の根が生えた綺麗な長髪の女性が地球を持って微笑んでいる像に向き直り屈んで祈りを捧げ始めると、リータンとその家族会も祈りをささげはじめるのであった。
その様子は周りに並べられている無数の蝋燭のせいで、厳かなというよりかは少し邪悪な雰囲気を、かもしだしていた。
「さて、これからその神の御業を宿した少年を探しにいきましょう、信者を集めて捜索です」
そういうと司祭は両手を仰々しく掲げると恍惚な表情を浮かべるのであった。




