第39話
「・・・-ーーーーぁぁぁぁあああああ」
ハツネの双子の姉妹メイドであるシノブは館の前を掃除していると館の前の一本道の向こうにある森の方から悲鳴が聞こえてくるので、何事かと身構えるとハツネが両脇に何かを抱えて凄い勢いで走ってくるのを確認すると展開しようとしていた魔法を止めてまた掃除にもどる。
「ただいまシノブ」
「お帰りなさいハツネ、ところで脇に抱えているのはなにかしら? 片方はゼウだけど、もう片方のボロキレはどうしたの?」
その声に力を振り絞って答えるテツ。
「おぉぉい! ボロキレじゃないから、生きてるし」
「おや、そうでしたか、それは申し訳ない事をオホホホ」
わざとらしく声をあげるシノブ、おのれ姉妹そろっていつかギャフンといわしてやる!
「そういえば、こんな事で時間を費やしているわけにはいかないのだわ、ブラウン様はどこにおられるのかしら?」
「急ぎのようなのね、わかったわ紅茶をたのしでおられるわ」
「了解かしら、シノブも一緒にくるのかしら」
「・・・わかったわ、何か大変な事があったのね」
そういうとハツネは俺を掴んでいる手を離し、地面に立たせるとゼウをそのままテツに預ける。
「あの、水一杯いただけませんかね・・・」
テツが青ざめた顔でヒューヒューいいながらしゃべる、もはやジェットコースターなどのスリルの比ではなかった、初めて命の危機を感じた顔をしていたのであった。
「はあ、まったくあの程度で、・・・しかたないですわね、用意してくるからシノブは案内よろしく頼むのかしら」
ハツネは辛辣にそういいながらも少し優しい顔をして館に戻っていくのであった。
「・・・それではこちらにどうぞテツ様」
シノブはそういうと、うやうやしく一礼をしてテツを館に招くとであった。




