訂正どころか悪化
‥‥‥やっべぇ、超久しぶりだこれ。
不定期更新とは言え、長くあけてすいませんでした。
SIDEフレイ
「‥‥‥では、これより当方は貴女を『凶悪怪力女』から『超凶悪ドスコイウーマン』と認識いたします」
「おいこらぁ!!さらに悪化しているじゃねぇかぁぁぁぁ!!」
リールの怒声に対して、動じないダンジョンコアである少女。
ひとまず名前をダンジョン名『バルブルリア』からあやかって、『ルリア』にしたが‥‥‥何だろう、この悪化するばかりの名称は。全然直すどころか改悪しまくる気しかない。
「えっと、ルリア。できればもう少し、柔らかい感じに‥」
「所有者様の意見尊重、では『凶悪強力女』にします」
「だから変わってないってば!!」
ああ、ダメだこの子。全然変える気がない。
というか、なんで凶悪とか力とかにこだわって…‥‥あ。
「‥‥‥そう言えば、ルリアってコア分身液体‥‥‥ようはダンジョンコアの一部ってことで、間違いないんだよね?」
「はい」
「もしかして、ダンジョンコアにリールが殴ろうとしたらしいことを根に持っている?」
説明は受けていたが、この空間にリールが入り込んだのは、ダンジョンコアを脅しつつ殴ろうとした事らしい。
そう簡単にコアが壊れるとは思わないが、その事を根に持っているとしたら…‥‥
「いいえ、それはありません。ダンジョンコアで起きたことはコアで、当方は独立した一部なので関係ない事なのです。ええ、単純にコアが意図的に悪意ある言葉をこの人へ送るようにとしたわけではありません」
「…‥‥いや、思いっきり意図的じゃない?というかばらしてないか?」
「戻ったらコア殴ろう」
ぶんぶんっと素振りをするリール。
何だろう、そんなことをしたらより一層ひどいことになるような‥‥‥いや、気にしないでおくか。
とにもかくにも、彼女が目覚めた後、どうするべきなのかふと気になった。
「えっと、後はここから出たいんだけど‥‥‥できるか?」
「可能です。ご希望であればあの人を置き去りにもできます」
「だから喧嘩を売ってんのか?」
まぁ、置き去りにする気はないし、きちんっと全員で出たいところ。
コアの前には、多分ユキカゼたちが不安で待っているだろうし、ナビリンの声が聞こえないのもなんかなぁ。
「とりあえず、全員まとめてお願い」
「了承いたしました。しばしお待ちを」
そう言うと、ルリアはぽんっと手に何やら細長い棒を出現させ、それを持って地面に何かを描いていく。
円状に複雑な模様というか、文字というか、何と言うか‥‥‥魔法陣のようなイメージで描かれた。
「では、この上にどうぞ。後は自動的にです」
言われるとおりにその上に載った瞬間、描かれた線が光りはじめる。
そしてその光がさらに眩しくなっていき…‥‥次の瞬間、周囲一帯が白にそまるほどの閃光となった。
カッ!!
「わっ!」
「うわっ!」
‥‥‥転移なのか、転送なのか、そういう目的のものであるのは間違いだろう。
だがしかし、ここでフレイたちはある事を忘れていた。
この手法‥‥‥リールがコアに入れられた時と同じようなのだが、その出現場所はどこだったか?
流石に今回衣服は無事ではあったが‥‥‥
ぽんっ!
軽快な音と共に、コアから飛び出して、出現できたフレイたち。
だがしかし、足元には地面の感触はなく、空気抵抗を感じて見れば…‥‥
「思いっきり、部屋の真上の位置か―――――!!」
「何で落ちるようにしているんだ――――――!」
「仕様なのです」
いや、そんな冷静に答えられても困る。
どうもコアのあった部屋の天井ギリギリで出現させられたようで、そこから落下する。
どしぃぃぃぃぃぃん!!
「がふぅ!」
「ぜふぅ!?」
「なのっ!?」
「ござる!?」
「っと」
ちょうど真下にいたらしいフラウにユキカゼが下敷きとなり、しばしの間動けなくなるのであった‥‥‥
元の場所に戻れたのは良いが、下敷きになるフラウとユキカゼ。
もう二度と、転送系統には近寄るまいと全員固く誓う。
‥‥‥ところでふと思ったが、コアはいる前のリールの衣服はどこへ?
次回に続く!!
‥‥‥親方空から女の子が!!いや、天井からか。しかもフレイは男だし、リールとルリアしかあってないな。




