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転生、いきなり最悪過ぎだよ!!  作者: 志位斗 茂家波
3章:修行道中面倒事増殖
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異変の真相 その1

何気に1週間たつかたたないかぐらいのペースで更新中。

毎日投稿ではなく不定期投稿だけどね。

SIDEフレイ


……地獄暴走爆雷激震超特急というべきか、この世に放ってはいけない様なものを作ってしまってから数時間後。


 遂にフレイたちは、最下層へ辿り着いた。


「ここまで来るのに、どれだけの敵が犠牲になったのやら…‥‥」

「地面がくすぶっているなぁ…‥‥」


 後方を向けば、今までの道で起きた悲劇が相まみえた。


 雷撃によって地面が焦げ、鉄球によって粉砕された壁や天井。


 周囲に飛び散っている赤い跡や、肉片など、もはや災害が通った跡地と言っても過言ではないだろう。


 というよりも、正直言ってやり過ぎである。



「ふぅ、いい汗かいたが、まだまだやれるぞい!!」

「バルブッッヒィン!!」


 その災害の元凶たちは、休憩のために回復効果のあるミルクを飲んでいるが、飲まずともまだやれそうな余裕がある。


・・・絶対にダンジョンから出たら、このコンビだけは再結成させないようにしようと、全会一致で思うのであった。





 とにもかくにも辿り着いた最下層。


 今までの階層は、降りた先からすぐにその階層が見れたが…‥‥



「‥‥‥なんかでかい扉があるなぁ」

【鑑定完了。ダンジョン最下層にあるとされるコア前の扉のようです】


 ダンジョンコアはこの先にあると、ナビリンは告げる。


 だがしかし、一つ気になる点があるそうだ。


【…‥‥警告。鑑定はできましたが、それはあくまでも扉だけ。内部の鑑定及び探知機能が働きません】

「なんだと?」

【おそらくは、非常に強い力によって妨害されていると推測されます】


 ナビリンの鑑定機能は、色々と鑑定できるが万能ではない。


 できないものだってあるらしいが、こうもはっきりと警告を呼び掛けてくるという事は、此の先に何かまずいものがある可能性が考えられるのだ。



「そういえば、そもそもここへ来たのはこのダンジョンの異常の調査だったし‥‥‥‥ここにその原因があるってことか」

「ダンジョンコアのある部屋に、その原因か…‥‥考えてもろくでもない事しか思い浮かばない様な」

「考えるよりも、今は突撃するぞい!!」


 と、言うが早いが、ゾンバルが鉄球を扉にブチ当てた。



どっごぉぉぉぉん!!


 鉄球の衝撃によって、扉は無残にも破壊され、先へ進む道が開かれる。


・・・が、其の先の空間が見えた、その瞬間であった。


「っ、不味いの!!『ウインドシールド』!!」


 この中でとっさに判断したフラウの風の精霊魔法が発動すると同時に、何かが扉から出て来た。




ゴウッツ!!ズドォォォン!!


 作り出された風の壁に、その何かが激突し、上に巻き上げられる。


「な、なんじゃありゃ!?」


 その出て来たものは、何やら毒々しい色合いをもった、風の塊のようなもの。


 そしてそれらはどんどん扉の先から出てきており、吹き荒れる。




「ナビリン、鑑定!」

【出てきたことにより、鑑定可能状態へ移行確認!!鑑定‥‥‥‥『ギガポイズンミスト』と確認!!】


――――――――――――――――――

『ギガポイズンミスト』

モンスターが吐き出す毒の一種であり、最上級の毒性を持つ。

風によって毒と化した細かな水滴がまとめ上げられており、少しでも吸えば死に至る危険性が非常に高い猛毒。

対処法としては風魔法で防ぐなどがあるが、水の魔法では水自体が侵食され、猛毒の水となって術者の元へ戻ってきてしまう。

―――――――――――――――――――


 フラウによってつくられた風の防壁の向こう側を見れば、鈍く、赤色に脈打つように光るような宝石のような物が見えた。


 だが、そのものがある室内は先ほどから吹き続けているギガポイズンミストとやらが充満しており、外に出てきているというのに、その濃度が薄まる気配はない。



【内部に発生源があると推測。コアにも毒が作用し、侵食している模様。暴走状態にあり、収まらないようです】

「つまり、あの猛毒のミストが原因か!!」

「でも、発生源は何だ?」


 発生源を探って潰したいが、このミストが吹き荒れる中を突き進むことができない。


「フラウ、この風はどの程度持つ?」

「ちょっと難しいの。バンバン当たって来て、その度に補充しているけれども長くは持たないの!」


 フラウの風の精霊魔法と言えども、あのギガポイズンミストは魔法そのものにもダメージを与える事が出来るようで、このままでは長く持たないようだ。


「毒を消し飛ばせればいいが…‥‥うかつに魔法を放つとダンジョンコアまで壊しかねないな」

【その心配性は無いようです。暴走状態と化しているがゆえに、自然とコア自体に防御壁が貼られているようですので、ちょっとやそっとでは大丈夫なはずです】


 ナビリンのその言葉に、フレイは少し安心する。


「それじゃ、毒のミストならば、風で押し返す手もあるけど、この様子じゃ意味はないから焼き尽くす!!一応、毒ガスの発生とかはないよね?」

【おそらくないと思われます】

「それじゃぶっ放すぞ!!フラウ、一瞬だけ魔法解除!!」

「了解なの!!」


 魔法を放つのだが、この風の障壁が邪魔になってしまうので、毒が来る前に一瞬だけ解除してもらう。


 そして、ダンジョンコアがある部屋、ミストのおおよその発生源へ向けて狙いをつけ、フレイは久しぶりの炎魔法を放った。



「『フレイムクラッシュ』!!」


 ごうっと飛び出す炎の火球。


 そのまま室内へ入り込み、そこで大爆発を引き起こす。



どっごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!


 一気に縮小し、その反動で膨れ上がった火球は毒のミストを焼き尽くしていく。


 室内が焔に呑まれ、出ていた毒のミストでさせえも飲み込み、焼き尽くす。





‥‥‥‥数秒後、その爆発が収まった時には、毒の霧がほとんどなくなっていた。


 だが、奥のほうからぶしゅぅぶしゅっと音がする当たり、発生源は消えてない。


「それじゃ、むかうぞ!!」


 室内に毒が再び充満される前に、フレイたちはダンジョンコアがある部屋へ入り込む。



 コアを見てみれば、少々焦げてはいるものの何とか無事のようだ。



「いたぞい!!発生源はあれだぞい!!」


 っと、室内を見渡して確認する中、あの猛毒の発生源をゾンバルは見つけた。


 その発生源とは‥‥‥‥




「シャゲシャゲシャゲゲッシャァァァァァ!!」

「でっかい大ムカデえぇぇぇぇぇ!?」

【鑑定完了。『ヘビーセンチペッド』】


―――――――――――――――――――

『ヘビーセンチペッド』

巨大な百足のモンスターのようだが、実はいくつもの小さな虫のモンスターの集合体。

猛毒をまき散らし、周囲を汚染していく恐るべきモンスター。

――――――――――――――――


【ダンジョン自体が生み出したモンスターのようですが、何かの間違いでここへ入り込んでしまった模様。その毒にゆっくりと侵され、急激な異常を発生したものと推測】


 とは言え、ダンジョンが異常成長した原因としては、ちょっと正しいのかどうか言えないようだ。


 生まれた時間を鑑定可能な限り計測して見たそうだが、ダンジョンが異常成長したあとに生まれたものらしい。


 正確に言うのであれば、このモンスターはフレイたちが20階層辺りに入るちょっと前に生まれたものの、朝の方のダンジョンの異常成長の方には関わっていなようだ。


 つまり、あのグールたちが出た後の異常成長はこれの毒によって引き起こされたものらしいが、その前の異常成長はコアの方を調べないと不明らしい。



「とりあえず、今はコイツの退治だ!!」


 ダンジョンコアの眠る最下層。


 そのコアのある部屋の奥の方にて、原因の一つでもあるらしいモンスターへ、フレイたちは戦闘を挑むのであった…‥‥





出てきたダンジョンの異常成長の原因の一つと考えられる大百足のようなモンスター。

というか、説明の方に集合体ってあるが、うじゃっとした蟲だらけなのだろうか。

絶対に触れたくない様な相手だが、挑むしかない。

次回に続く!!


……ようやくダンジョンの奥だよ。やばいものを生み出す前にたどり着きたかったなぁ…‥‥

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