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転生、いきなり最悪過ぎだよ!!  作者: 志位斗 茂家波
3章:修行道中面倒事増殖
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ナビリンの手にかかれば

……そろそろフレイの薄幸を起こしたいところ。

次回辺りにでも、やってしまおうかなぁ?

SIDEフレイ


…‥‥ダンジョン15階層。


 ゾンブルに連れられて10階層から修行兼攻略をしていたが、5階分も進めば少しだけ余裕ができてくる。


 いや、敵がどんどん強くなりはするものの、連携がだんだん取れてくるのだ。



 とは言え、何も敵はダンジョン内もモンスターや盗賊たちだけではない。



【この先に宝箱を確認。しかし、鑑定ではトラップです】

「そうか、そろそろそう言うのも出てくるのか」


 モンスターとの戦闘中に、ナビリンがそう告げてきたのを着てフレイはつぶやく。


 ダンジョンと言えば、モンスターが出没する以外にも、トラップがある。


 いや、宝箱の中にはダンジョンでしか得られないような薬とかマジックアイテムなどがあるのだが、世の中と言うのはそう都合良くものではなく、一発であの世逝きになるような最悪のトラップが仕掛けられて居るものだってあるのだ。


 試しに進んでみれば、確かに豪華そうな宝箱があったが…‥‥


「あれがトラップがあるやつなの?」

「見た目的には、何もなさそうに見えるでござるが…‥‥」

「でも、あからさまに怪しいという感じがするな」


「ナビリン、あの宝箱のトラップの詳細は?」

【‥‥‥鑑定完了。開けた瞬間に毒ガスブシュッです】


 非常に分かりやすい内容であった。しかも、中身が毒ガス入りとは大外れ過ぎる。


 なお、通常であればこの手のトラップ専門の冒険者もいるそうだが、そういった人たちでもトラップを見ぬきにくい事があるそうだ。


…‥‥そう考えると、鑑定機能、探知機能などで大抵の事が分かってしまうナビリンがいるのは非常に便利である。うん、かけがえのないスキルだし、こういう所ではその真価をよく発揮できているなぁ。



 何にしても、これでトラップは終わりかと思いきや‥‥‥どうやらこの階層にはまだまだ同じようなものがあるらしい。


 その中にはきちんと安全な物もあるようだが、90%以上がトラップなのだからひどすぎる話だ。




 まぁ、そもそも中身を得たとしても、持ち帰りにくいものであった場合はあきらめるしかなかったりするのだが‥‥‥余計な荷物を持てないのが、このメンバーでの辛いところ。


 収納系のスキルやマジックアイテムを得られればいいのだが、中々お目当ての者は手に入らないからなぁ…‥‥



 とりあえず、ナビリンがいればそのような即死トラップ系統からは逃れる事が出来る。


 だがしかし、厳しい現実も同時に知ってしまうことがある。


 モンスターハウスが進行方向に合って避けられなかったり、戦闘中に敵方の増援を確認してしまったり、盗賊モドキの奴らが再びいたりなど、色々と知らないとまずいような、それでいて知ったら知ったで困るような事も分かってしまうのだ。


 まぁ、時と場合と状況によって変わるのだが…‥‥こういう頼もしいスキルがある事に、フレイは感謝しつつ頼もしく想うのであった。


――――――――――――――――――

SIDEナビリン


 ひとまずは、宝箱トラップの回避はいいが、放置しておいても良い事はないだろう。


 あとから誰かほかの冒険者たちが来て、開けて毒ガス散布でもされたらそれこそ最悪である。


 そのため、見つけ次第解除しつつ、帰還時の安全確保のためにも、破壊する必要性があった。


「とは言え、魔法で一気に潰すわけにもいかないからなぁ…‥」

【引火して爆発しますからね。こういう時に、解除しやすい方法も鑑定できますが‥‥‥】


 地道ながらも無力化作業を行うフレイたち。


 その中で、ナビリンはつぶやきつつ思考し始める。



…‥‥以前からずっとナビリンは思っていた。


 自分もできれば、フラウやユキカゼのように、フレイの中から出て共に作業できれば、より一層役立てるのではないかと。


 だがしかし、彼女達は元から精霊であり、スキルのナビリンとはそもそも違うのだ。


 いや、それ以前の話として、スキルがこのように意思を持つようなこと自体がおかしな話でもあるのだが…‥‥それでも、フレイの中からアドバイスを送るだけなどでは、何となく不十分にも思えるのである。


 とは言え、スキルが自立して抜け出す話も聞いたことがないし、現状ナビリンとしても鑑定しようのない。


 溜息を吐きつつも、ナビリンはスキルとしてフレイのサポートを行うが‥‥‥‥それでもやはり、物足りなさは感じてしまうのだ。


【…‥‥何か、良い方法は無いですかね?】


 そうこっそりとフレイに気が付かれないほど小さな声でナビリンはつぶやきつつ、それでもあきらめずに答えを探し続ける。


……彼女がその回答を見つけられるのは、何時になるだろうか。


 案外、すぐ近くなのかもしれない…‥‥

 

ナビリンは役立つスキルだが、ナビリン自身にとってはまだまだ物足りない。

とは言え、スキルがいかにして自立して動くかという話にもなるだろう。

…‥‥暗中模索とは、この事なのだろうか?

次回に続く!!


……次回辺りに、薄幸再び。この際、何かこの悩みも解決できるような出来事でも起こしてやろうかな?

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