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転生、いきなり最悪過ぎだよ!!  作者: 志位斗 茂家波
2章:修行・・・・・したいのに
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VS ゾンバル

ここ最近、対人戦が多いなぁ‥

SIDEフレイ

 

 何かこう、ここ最近戦闘続きだなと思う今日この頃。


 だがしかし、そう思っていても時が止まるわけではない。


「がーっはっはっはっは!!ではやってみるかぞい!!」

「えっと、これて模擬戦ですよね?」

「そうだ、ただし全力でやるのだぞい!!」


 目の前で高笑いしつつ、今回の元凶となったゾンバルはフレイの前で鎖付きの鉄球を構えた。


‥‥‥『首狩り大魔神』という異名を持つ割りには、刃物を持つ様子がない。


 かなりでかいトゲ付き鉄球を鎖につけているし、斬撃よりも打撃がメインという事なのであろうか?



【‥‥‥違いますね。あの鉄球そのものに打撃だけではなく『斬撃』が付与されています】


 と、フレイの考えに対してナビリンがそう告げた。


 ゾンバル自体の能力は鑑定不可能だが、あの武器だけであれば鑑定できたようだ。


―――――――――――――

『重撃斬鉄球』

砕く攻撃のみならず、『斬撃』そのものが付与された特別なマジックアイテム。

持ち主の意志に応じて打撃・斬撃・遠距離攻撃を分けて扱う事が出来る。

ただし、非常に重く、常人ではほぼ扱えない。

――――――――――――


‥‥‥鑑定結果だけど、今さらっと遠距離攻撃の有無についてもあったな。


 鉄球を投げてくるならばわかるが、それであるならばまだ違う説明がありそうなのに……何かがかk好荒れている。


「では、今回の模擬戦に置いて、審判はこのわたくしめ、セバーンが務め上げます。両者ともよろしいでございましょうか?」

「よろしいぞい!!セドリッカがわざわざ送ってきた若造、その実力が楽しみだぞい!!精霊やらなんやらも扱うようだし、それらをすべて使うがよいぞい!!」


 自信満々にそう叫ぶゾンバル。


 正直言って、フレイとしては昨日のリールとの戦闘もあったし、できれば対人戦は避けたかったが‥‥‥受けるしか無さそうだ。


「全力で行けと言われましたし、それなら持てる戦力でやらせていただきまず!!フラウ、ユキカゼいいか?」

「了解なの!!」

「準備はできているでござる」


「ボルドは治療班として、離れた場所で待機で良いよね?」

「ブルバッヒィン!!」


 ボルドの場合、一緒に戦闘することもできるのだが、今回の場合はあえて治療班として戦闘に不参加になってもらった。


 電撃などの攻撃は良いのだが、まだ連携も不十分で有り、いっその事戦闘終了後の回復に回ってもらったのだ。


「ナビリンも、大丈夫だよね?」

【ええ、鑑定は不可能状態ですが、場所に関してはある程度死角は無いです】


 何にせよ、いよいよ模擬戦である。


 正直なところ、ボコボコにされそうな未来があるが‥‥‥‥やるしかない。


「それでは両者構え‥‥‥‥始めっ!!」


 セバーンが開始の合図をすると共に、フレイたちは動き出した。





「先手必勝『フレイムラッシュ』!!」


 接近戦の前に、まずは小手調べと今のうちに一気に叩き潰しておきたいので、フレイは炎魔法を使用し、無数の火炎球を生み出し、ゾンバルへ向かってすべて撃ち出す。


 フラウの補助によって風の精霊魔法がかかり、弾速は加速し、破壊力も同時に増す。



ずだだだだだ!!っと火炎球がゾンバルの下へ襲い掛かったが‥‥‥


「ふんすばぁ!!」


 ぶおんっと勢いよく、ゾンバルは鎖を手にして鉄球を振り回し、全ての球をかき消した。



「やっぱりそうはうまくいかないか‥‥‥」

「がーっはっはっはっはっは!!それでも見事なものだぞい!!だが、まだまだ甘い!!今度はこちらから行くぞい!!」


 高笑いをしながらも、ゾンバルは攻撃へ転じさせる。


 防御に回していた鉄球を鎖で操り、フレイの下へ向かわせる。


「流石に避けないとまずい!!」


 バット体をかわすと同時に、すぐそばを鉄球が通過していく。


 そしてすぐに引っ張られて戻って来て、それにも対応しなければいけない。


 

 この間、1往復に10秒程度だったが‥‥‥


「それ!!一気に行ってやるぞい『ヘビーレイン』!!」


 そう言うが早いが、鉄球の動きが加速した。


 1往復に10秒ほどだったのが、1秒、いや、0.1秒にまで加速し、鉄球が乱舞する。


 一撃でも当たれば非常に大きなダメージになるがゆえに、脅威は大きい。


 けれども、こちらにはナビリンがいる。


【右左右右右左左左斜め上下右左右右右左左左真上真下斜め左下!!】


 全部の軌道を鑑定し、どこへよければ良いのか単純明快に告げるが、そう言われてもかわしきれるものではない。


 言葉で理解するのは容易いが、身体の動きが追い付かないのだ。




 避け続けてもいずれは体力の限界が来る。


 ならば、弾道をそらせばいい。


「フラウ!!」

【了解なの!!】


 体の中に早々に入ったフラウに指示を出し、風の精霊魔法が発動する。


ゴウッ!!

「ぬん!!」


 鉄球の真横に強風が吹き、軌道がそれる。


 その変化に気が付き、ゾンブルはすぐに修正した。


 だが、その修正しているところに、隙がある。


「いっきに雷魔法で加速し」

「だがしかしそうはいかんのだぞい!!」


 …‥‥隙があると見えたので、雷魔法で電撃を纏い、ボルドのように加速しようとした。


 だがしかし、フレイが動くよりも先にゾンブルが動く。


 鎖を手放し、鉄球のコントロールを無くして徒手空拳状態になったかと思えば‥‥‥


「『突っ張り衝撃砲』!!」


 ばぁん!!っと大きく手を広げ、フレイに向かって突き出した。



どぉぉん!!

「ぐっ!?」

【なんなの!?】

【技名どおりの衝撃波がきたでござる!!】


 どうやら魔法もなしで、ただ純粋な力のみで衝撃波を作ったようだ。


 ナビリンが確認するが、魔法の発動した形跡もなく、無茶苦茶な力技のようである。


「がーっはっはっはっは!!武器にスキル、その他手助けもなければ、最後に頼れるのは己の身体のみぞい!!さぁ、存分に持っていけ『洗練(1000連)突っ張り衝撃砲』!!」


 どどどどどっ、と怒涛の衝撃の嵐がフレイたちに襲い掛かってくる。


 純粋な衝撃波のみであり、姿も見えず、不可視の攻撃に避けようがない。


 ナビリンが鑑定して素早く位置を確認するが、数が多くてさばききれないようである。


【というかこれ、1000発以上あるんですが!?】

「それは流石にむりってやつ、ってぐわぁぁああああああああああ!?」


 そのまま怒涛の猛攻によって、フレイたちは敗れてしまうのであった。


‥‥‥無茶苦茶過ぎるというか、何と言う爺さんだ…‥‥



何気に主人公、初敗北シーン?

なんにせよ、やはりただものの爺さんではなかったようだ。

何にしても、上には上がいるとは言ったものである。

次回に続く!


‥‥‥なお、これ一応市街地内の私有地。流れ弾がどこかへ飛んでなければいいのだが‥‥‥どうだろうか?

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