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転生、いきなり最悪過ぎだよ!!  作者: 志位斗 茂家波
2章:修行・・・・・したいのに
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なぜこうなるのか

主人公の幸の薄さ、舐めたらいけない。

SIDEフレイ


 迷宮都市(ダンジョンシティー)バルブリアに党託してから数時間後、徐々に夕暮時に近づき、辺りが暗くなってきた。


「ふむぅ……この館の主様は、おそらくこの様子だと朝帰りされる可能性がありますな。お客様方、せっかくですので今晩はこの館に泊まりませんか?」


 待っても戻ってこない、この屋敷の主を想ってか、セバーンさんがそう問いかけてきた。


 宿に宿泊するのもいいが、それだとまた行き違いになる可能性も考えるの出れば、お言葉に甘えた方が良いだろう。


「フラウ、ユキカゼも良いか?」

「良いの」

「主殿の決定優先でござる」


「ついでにボルドは?」

「ああ、そのモンスター様でしたら、馬小屋の方が開いてますが‥‥‥大丈夫ですか?」

「バルブヒン」

「問題ないって言っているそぶりですし、大丈夫かと」

「そうですか。ではまず、そちらから案内いたしましょう」

「バルビヒン」


 そう言って、セバーンはボルドをまずはその泊める場へ案内して行った。


 フレイたちはまだ客間だが、ボルドを送り届けた後に風呂場などの案内をしてくれるらしい。



「ま、ようやく到着したし、今日はゆっくりとここで宿泊を」



ドズゥゥゥゥン!!

「‥‥‥したかったが、何今の音!?」


 突然聞こえてきたその音に、フレイたちは驚く。



ドズゥゥン!!ドッゴン!!ドッズウウウウ!!


 徐々にその音は近付いていき‥‥‥



バッガァァァァァアン!!

「おらぁ糞爺!!いねぇのかこの野郎ぅぅぅぅ!!」



 客間の壁の一部が吹き飛び、誰かがやって来た。



 褐色肌の同年代ぐらいの少女だが、明かにおかしい。


 いや、何がおかしいと言われても…‥‥体のサイズ以上のハンマーを軽々振り回しているのだ。



「ん?なんだてめぇらは?」



 と、ここでフレイたちの存在に、その少女が気が付いた。


「いや、それはこっちのセリフ…‥‥というか、何をやっているんだよ!?」

「見て分かるだろう?突撃してきてやったんだろぅ!!」


 ふんすっと鼻息荒くそう返事されたが、答えになっていない。



「な、何事でございますか!?」


 と、ここでボルドを案内し終えてきたのか、セバーンが部屋に戻って来た。



「おっすセバーンのおっさん!お邪魔させてもらったぜ!!」

「げっ!?リールお嬢さま!?なんでこんなことをしているのですか!?」


 その少女を見て、明かにセバーンがものすごく嫌そうな顔をしながらそう口にした。



「何って、見ればわかるだろう?」

「いやいやいやいや!?何この屋敷を破壊して突撃しているのかと問われても、答えられませんよ!!」

「同意するな」

「同意なの」

「同意でござるな」

【…‥うわあ、被害総額がすごいことに】


 セバーンの言葉にフレイたちは同意してうんうんと頷く。


 ナビリンは何故か被害総額を計算していたようだが、かなり破壊されたとみて良いのだろうか。



「ふっ、形あるものはいつか壊れ去る…‥‥ならば、このオレの前にそびえたつ障害物を壊しても大丈夫なはずだ!!」


 あ、これかなり頭が残念な子だ。


 迂闊にかかわると絶対に不味い感じがして、フレイたちは黙って傍観を試みることにした。



「そして!!あの糞爺を見つけたかったが…‥‥いないのかよ!!」

「ええ、ただ今留守でございまして…‥‥おそらくはあとひと月は帰ってこないものかと」

「そうか、なら仕方がないな!!帰る!!」


 くるっと踵を返し、破壊した場所へ戻って・・・・・


「って、ひっかかるかセバーンのおっさん!!どこかにあの糞爺をかくまっているんだろう!!」

「いや、匿っていませんが!?」


 …‥‥反転し、再びセバーンさんに詰め寄った。


 と言うか今、さりげなくセバーンさんひと月かかると言っていなかった?ちょっと騙してあの少女を帰そうと試みたようだけど、失敗したようだ。


「こうなれば、この屋敷のどこかにいるだろうし破壊して破壊して破壊して破壊しつくしてやるぜ!!」

「いや、それはどうなのだろうか?」


 その言葉に、思わずフレイがツッコミを入れた途端……その少女、セバーンさんいわくリールと言う人がフレイたちの方へ顔を向けた。




「ああん!?なにか文句あるならば…‥‥潰す!!」

「何その飛躍理論!?」


 問答無用でハンマーが振り下ろされたので、慌ててフレイは横に避けた。


ドッゴォォォォン!!

「おっ!良い回避っぷりだな!!‥‥‥よし決めた!!あの糞爺が帰るまで、まずはお前をオレが相手してやるぜ!!」

「一体何をどうしたらそうなるんだよ!?」


 こうして、謎の少女リールとの強制戦闘が始まってしまうのであった…‥‥何でいつもこうなるんだl!!




待っていたはずなのに、何故か見知らぬ少女に強制戦闘を仕掛けられたフレイたち。

相手は明らかにただものではなさそうだが、どう考えてもとばっちりである。

何にせよ、どうにかして鎮めないといけなさそうだ。

次回に続く!


……ハンマーの形状は、某DDD大王、もしくは配管工のおっさんが扱うようなものだと想像してください。

え?どっちも違うような感じ?‥‥‥うーむ。どういう形状ならばいいのか。

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