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転生、いきなり最悪過ぎだよ!!  作者: 志位斗 茂家波
1章:冒険者になるために
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閑話 その頃の炎龍帝と‥‥‥

フレイと別れて、どうしているのか気になったので書いた。

ドラゴンはドラゴンなりに、生活しているようだねぇ…‥

 フレイたちが冒険者育成学園の卒業試験を受験し、合格と学園長による修行の勧めを受けていた丁度そのころ、冒険者育成学園ヘルドーンがある都市エルストリアから遠く離れた地、いくつもの火山が活動し、溶岩の川が流れ、煮えたぎっている中で、炎龍帝は戦っていた。


「どっせぇぇぇい!!」

 

 気迫と共に、その大きな尾を叩きつけ、相手を潰していく。



「ふぅ…‥‥ようやく全部潰れたか」


 焼却ついでに一息を吐いて、炎龍帝はそうつぶやいた。




 周囲を見れば、ここ最近名付けの儀式で名が付けられた後、ある程度巣立ってから実力に自信が付き、炎龍帝に挑みに来た年若きドラゴンたちばかりである。


 自分達が巣立ち、名付けしてもらい、龍魔法を扱えるようになり、他の生物との差を自覚し…‥‥調子に乗った阿保共でもあった。


 自分達こそ強い、他のものよりも偉いと考え…‥‥若いゆえの過ちとして、只思うだけで済めばいいのだがその方向性がどこかへ迷走し、なぜか各龍帝たちの元へ戦いを挑む者たちがでるのである。



 とはいえ、世の中は弱肉強食、挑んでくるのであれば、挑み返す。


 そしてその相手が自分よりも弱いとしても、手を抜かずにひねりつぶすのである。



 そして今、炎龍帝に挑みに来た若いドラゴンたちは、全員地にふせ、中には絶命しているものまで出たが…‥‥自業自得、自己責任ゆえに問題はなかった。




 いや、あるとすれば…‥‥恐ろしく物足りないことぐらいであろうか。



 強い力を持ち、各々が持つ属性のトップのドラゴンであるからこその龍帝。

 

 だがしかし、それは裏を返せば…‥‥同じほどの強さを持つ者が中々おらず、孤独な存在でもあるのだ。


 物足りないのであれば、龍帝同士で戦闘をすればいいという意見もありそうなものだが、それはそれでかなりの被害が出るのが目に見えているし、勝敗が付いたとしても…‥‥その次期龍帝がどうなるとかの問題が出て、色々と面倒なのである。


 手っ取り早いとすれば、自身を倒せるだけの実力者、もしくは対等に戦えるだけのものがいればいいのだが‥‥‥ここ数百年、そういうものには恵まれていない。


 


…‥‥だが、ここ十数年の間に炎龍帝はその機会を作ることに成功した。


 かつて、神龍帝が気にかけた赤子で有り、将来的に強者になる予感を覚えさせた子。


 育て上げ、名づけの儀式を終え、今はここから巣立ったが‥‥‥まだまだ成長途中である事を感じていた。



 けれども、その成長を遂げ…‥‥将来的に自分に挑み、そして勝負ができる日が来ることを予感していた。



「出来れば十分に、いやそれ以上に強くなって、挑みに来てくれればいいのだが…‥‥その機会が早く来ればいいのだがなぁ」


 戦うために自ら育て上げ、送り出した子供を思い、炎龍帝はそうつぶやく。


 成長する過程で命を落とすかもしれないが…‥‥そうなればそうであったと諦めるしかあるまい。


 しかし、それでもその子が強く育ち、自身に挑みにくるその時を、炎龍帝は楽しみに待つのであった…‥‥





―――――――――――――――


…‥‥その一方で、その強さを持つ子を狙う者もいた。


 いや、正確にはその子に憑いた精霊を狙う者たちとでも言うべきだろうか。



 精霊とは、その存在は自然そのものに近く、彼らの力によって精霊魔法というものを扱えたり、借りたり、大きな力を持つ者に至れば自然そのものに干渉することができる存在。


 そんなものを従えることができれば、それこそかなりの戦力になるだろうし、利用価値が非常に高い。


 そう思い、世界中を探り、精霊を扱える者を探す者たちもいるのだ。




 そして、つい最近その者たちはある情報を手に入れた。


 いわく、冒険者になろうとしているものの中に、精霊の器となって、ともに過ごしている者がいると。


 そして、精霊を扱って自身の助けになってもらったり、その者自身がも怖ろしく強いと。




 実際に目で見て得た情報ではなく、入ってきた情報ゆえに信憑性はどうなのか不明だ。


 けれども、そういう情報が入ってくると言うのであれば、全てが偽りという事もあるまい。


 ゆえに、水面下で動き出し‥‥‥‥密かに狙い始めるのであった。

…‥‥育て上げた子の成長を願い、そして自身に挑みに来る日を炎龍帝は待ち続ける。

一方で、その子を狙う者たちが動き出し、複雑に絡んでくる。

なんでこうも色々あるのかは不明だが…‥‥なんにせよ、平穏という言葉がフレイに似合う日が来るのdら王か?

次回に続く!!


…‥‥自分を倒す、もしくはいい勝負を挑めるだけの実力を持つ者を、自ら炎龍帝は育て上げた。

後の成長はその子自身によって定まるが、そう干渉する必要もない。

何にせよ、その戦う日が来るまで、炎龍帝は楽しみに待つだけである・・・・・・・

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